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幼児性難聴の原因
幼児に発症する難聴は、
先天的なものと後天的なものがあります。


先天性の難聴は1,000人につき1人といわれ、
その多くが感音性難聴です。


耳の聞こえは言語の習得に大きな影響を与えることから、
早期の診断とトレーニングの開始が大切といえるでしょう。


■幼児性難聴の原因


先天的な場合、低出生体重や高ビリルビン血症、
内耳の形成異常のほか母親が妊娠中に風疹や
感染症にかかったことも要因となり得ます。

また遺伝的な要素もあります。


遺伝性難聴のうち3割は、他の病気にともなうものですが、
7割は難聴のみとなっています。


後天的な場合は、はしかやおたふく風邪、
何らかの感染症や頭部の外傷などによるものが多いでしょう。


はしかはだいぶ前から定期予防接種がおこなわれていますが、
おたふく風邪は任意接種となっており、
幼児期に感染することが多いのが現状です。


難聴につながることから、多くの国では定期接種となっており、
日本でもそうするべきとの声が上がっています。



■幼児性難聴の症状と検査


難聴の程度によって症状のあらわれ方も異なります。

軽度、もしくは片側だけの場合は、言葉の発達が遅れるなど
ある程度の年齢に達しないと分からないケースもあります。


しかし最近では新生児の聴覚スクリーニング検査や、
3歳児の聴覚検査が実施されるようになったため、
発見は早くなっているといわれます。


聞こえの程度がかなり悪い場合は、話しかけに反応がないなど、
日常の様子で推測できるのが一般的です。


両耳に高度な難聴のある子どもは、そのままにしておくと
言葉を習得できないため早めの対策が重要になります。


診断をつけるためには、聴力検査を基本として、
必要に応じてCT検査、神経を調べる検査などもおこなわれます。



■幼児性難聴の治療


滲出性中耳炎など、
治療で治る後天的な伝音性難聴もありますが、

ほとんどの先天性難聴は、改善の難しい感音性難聴のため、
補聴器や人工内耳、または手話などが選択されます。


できれば生後6ヶ月までに補聴器を装着して、
言語の習得をうながすのが理想的です。

人工内耳の埋め込みは、1歳6ヶ月以上の子どもで、
両耳に高度な難聴があり、補聴器では十分な言語習得が
難しい場合に検討されます。


言葉は1歳〜1歳半ごろがもっとも盛んに発達しますので、
訓練は遅くとも2歳までに開始することが大切です。


それができれば、
言葉は十分に発達させることが
できると考えられています。