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2016年08月27日

日本製アコースティックギターのパイオニア、ヤマハ

会社の歴史は古く、1887年オルガン製作工房として創業されたそうです。

その後1897年に日本楽器製造となり、1987年にヤマハへ社名が変わります。


そのヤマハがギターの製作を始めたのは、1950年代前半だそうです。

60年代半ばまで主力商品であったダイナミック・ギターは、スチール弦を張っていたのですが、形はクラシックギターでした。


フォークブームが巻き起こり、1966年に本格的なアコースティックギターFGシリーズが製作されました。

ウェスタンと呼ばれていたマーティンのDに近いサイズのFG-180と、フォークと呼ばれたマーティンのOOOに近いサイズのFG-150の2モデルが発売されたのです。

ちなみにFGとは、Folk Guitarだそうです。


発売当初のモデルには、サウンドホール下に貼られたラベルの色が淡いライトグリーン(四角く、角が丸い)でした。

生産数が少なく、希少価値があり、中古価格も高騰しています。


1968年に赤ラベル(四角く、角が丸い)に変更され、1972年まで生産されました。

redlabel.jpg

当時海外においても評価が高く、安くて品質の良いギターとして輸出されていました。

また、近年この赤ラベルのヴィンテージギターが大人気となったのです。


FG赤ラベルの中古ギターはこちら

私も1971年製のFG-150を使ってますが、弾きやすくてよく鳴ってくれています。


他の日本のメーカーがマーチンやギブソンのレプリカを生産していく中、ヤマハはオリジナルなデザインを守り続けました。


FGは、サウンドホール内のラベルの種類で大体の製造年がわかります。

1972年〜 グリーンラベル(四角く、角が丸くない)

1974年〜 ブラックラベル(四角く、角が丸くない)

1975年〜 オレンジラベル(丸い楕円形)

 1978年〜 同じオレンジラベルですが、モデル名の最後にBがつく

1980年〜 ベージュラベル(丸い楕円形)


1972年〜安いFGの中古ギターはこちら

この頃のFGの中古は、日本製で価格が安いにもかかわらず、作りはしっかりしています。

ただ製造から年数も経っています。状態が悪い物もあるので、購入する時は確認が必要です。

私もオレンジラベルのFG-252を使ってますが、弾きやすくとても気に入っています。


ベージュラベルの後、生産拠点が日本から中国へ変わってしまいました。

残念ですが、生き残りをかけた価格競争に勝つための決断だったのでしょう。



日本製のギターは多くのアーティストたちの支持を受けるようになり、1974年には高級モデルの生産を開始します。

L-31から始まるLシリーズです。

このシリーズはジョン・レノンやポール・サイモンなど海外のトップミュージシャンたちにも愛用されました。

今でもこの頃のLシリーズは人気が高いです。


1985年頃からフォークブームが去り、次第にアコースティックギターが売れなくなった時代を迎えます。

また中国製や韓国製などの安いギターが台頭し、価格競争が激しくなります。

そこで、生産拠点を海外に移し、コストダウンを図ります。


1992年エリック・クラプトンさんのアンプラグドの大ヒットによって、再びアコースティックが脚光を浴びるようになりました。


ヤマハは、様々な困難を乗り越え、今なおLシリーズやFGシリーズなどのアコースティックギターを生産し続けています。

中でもA.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)の技術で、新しいギターでも長年弾き込まれたような豊かな鳴りを実現しています。

YouTubeでそのA.R.E.が紹介されています。
ご覧ください。





様々なヤマハギターを探してみてはいかがでしょう。
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posted by acousticguitar at 20:00 | TrackBack(0) | メーカー

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