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2018年01月30日

田中角栄に学ぶ社会人の勉強法

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 本日は、社会人がどのように勉強するのかについて、田中角栄元首相に学びたいと思います。

 田中元首相とは、ロッキード事件で逮捕、起訴された人物です。「金権政治」「田中金脈問題」といったキーワードで語られると、悪徳政治家の代表のようになります。しかし、現役当時もその後も熱烈な田中ファンが存在し、再来を期待する声がブームのようにして沸き起こることがあります。
 最近も田中元首相に関する本がいくつも出版されたことがありました。

 毀誉褒貶が激しいのですが、大きな業績を残したことは間違いありません。
 高等小学校卒(昔の学校制度の学校で、今の中学1、2年に当たります)ながら、有力な政治家を束ね権力闘争に打ち勝ち、数多くの東大卒の官僚を掌握した人物です。
 そして、議員立法33本という記録を打ち立てました。日本の国会議員は基本的に政府が提案した法律案を審議することが仕事になっているので、自分で法律案を作成することはまれです。熱心な野党政治家なら法律案は作りますが、実際に運用できるものとなるとめったにありません。田中元首相は今の税制の根幹をなすような仕組みを考えたりしました。

 本日は、激務の大物政治家がどのようにして勉強していたのかを昨日の日本経済新聞電子版から紹介します。
 日経電子版の「毎晩3宴席 起床は朝2時(田中角栄のふろしき) 小長秘書官の証言(8)」は次のように書き出しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26152300V20C18A1X12000/

 午後6時、7時、8時――。1971年7月、田中角栄通産相の秘書官となった小長啓一の大事な仕事の1つは、毎日3軒の料亭を押さえることだった。

 「通産相」とはかつての通商産業省の大臣のことで、現在で言えば経済産業省の大臣(経産相)に当たります。小長啓一氏は、通産相秘書官の後に、田中氏の首相秘書官となり、通産省事務次官などを歴任しました。
 「秘書官」とは大臣や副大臣など中央省庁の幹部に就いた政治家を支えるために官僚が起用されます。あくまで省庁内の役職です。政治家が雇用する「秘書」とは異なり、「事務秘書官」と呼んで区別されます。これに対して、「政務秘書官」は、主にベテラン秘書が充てられる省庁内のポスト。仕事の内容は、基本的に「秘書」と変わりませんが、自らの親分たる政治家がトップにいる間、その省長の職員待遇となります。政治家が役所を去れば、元の「秘書」に戻ります。
 今では、事務と政務の秘書官の区別がはっきりしています。キャリア官僚である事務秘書官が夜の会食場所の予約をすることはほとんどないでしょう。

 そして、料亭とは、高級な日本料理店です。今回の記事では「懐石料理は1人前で5万円も6万円も取る」と出ていますが、田中元首相が通っていたようなところであれば安くても現在の感覚で言えば一人当たり数十万円でしょう。
 会食ですから1軒で100万円程度。その資金は、元をたどると企業などから出ていたわけです。
 1990年代に入るまでは、政治家同士、政治家と企業幹部や官僚が夜な夜な料亭に集まり、密談が行われていました。この状況は「料亭政治」と呼ばれ、政治とカネをめぐる問題の象徴のようになっていた時期もありました。

 この記事の冒頭部分だけを読めば、「やはり、田中は金権政治家だ。しかも、役人にまで料亭の予約を毎日3軒もさせていたとはけしからん」ということになります。
 しかし、当時は今のように政務と事務の区別が厳格だったわけではないので、小長氏が料亭の予約をしていたのは、それほど問題ではないでしょう。
 そして、この日経電子版の記事の中でも書かれている通り、田中元首相は料亭が好きで行っていたわけではなく、人心掌握のための手段として使っていたのです。

 さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
 田中元首相は料亭での会合を午後9時に終えて自宅に帰り、本来の自分の夕食を食べると午後10時過ぎに寝ていたそうです。
 ただし、田中元首相が常人と異なるのは次のくだりです。
 確かに午後10時過ぎには寝るが午前2時にさっと起きる。そして今度は勉強を始めるのだ。役所が用意した資料を徹底的に読み込み、事実関係を把握し、データを頭に入れていくのだった。
 小長氏は田中元首相について「天才たらしめる、ものすごい努力が陰にはあった」と証言しています。
 小長氏をはじめとする官僚が必死になって支えたとしても、本人が応えなくてはどうしようもありません。
 田中元首相は午前2時から起き、猛勉強を繰り返し、多くの人を魅了する政策、演説、著作を構想したわけです。

 さて、私が若い皆さんにこのエピソードを紹介したのは、「午後10時に寝て、午前2時に起き勉強しなさい」ということではありません。
 人によって体力、生活のリズムは異なります。
 単純にえらい人のまねをしても失敗します。

 まず考えるべきことは、自分の目標をしっかりと整理しましょう。その目標を実現するために、どのような手段が必要かしっかりと考えてください。自分で筋道を立てて、自分の頭で考えることが一番重要です。

 田中元首相の場合は郷里を豊かにすることが第一の目標でした。そして、日本を活性化させたかったのでしょう。さらに、自分自身が歴史に名を残す人物になりたいという思いもあったに違いありません。
 その目標を実現するために必要なことは、深夜から朝までの猛勉強、昼間と夜は権力基盤の拡大のための資金集めと料亭での会合だったわけです。

 皆さんの目標を達成するためには、当然勉強が必要だと思います。
 睡眠時間を削ったりすることができない人は日中の時間のやりくりをうまくやりましょう。
 勉強できる時間がどこかにあるはずです。電車の中、待ち時間など隙間の時間を無駄にしないようにしましょう。
 ただし、就職活動というのは受験勉強とは異なります。社会人になる第一歩です。昼間は人と会い、話をしましょう。私が前にもお伝えしたように、知らない人に声をかけましょう。そうやって知り合った人たちが、皆さんの社会人としてパワーの源になります。本や新聞、ネットの記事を読んでいるだけでは社会人としての力は身に付きません
 そう、私の文章を読んでいるだけではなく、行動に移してください。そして、必ずまた勉強に戻ってください。
 これが社会人の生活です
 「面接が難しい」という方は、1月6日に掲載した「面接で緊張しないために」を読んでください。

 「面倒だな」と思った人は、目標をもう一度見つめ直した方が良いと思います。
 あなたが「自分の目標だ」と思っていることは、自分が本来望むものではないから、「面倒だな」という気持ちが出てくるのです。
 自分が本当に望む目標であれば自然と情熱が湧き上がってきて、どのように努力すれば良いのか考えるだけで楽しくなってきます

 私は田中元首相に取材する機会はありませんでしたが、元側近の人たちとは親しくなりました。そういった人たちが田中元首相を絶賛するのは当然ですが、ライバルだった福田赳夫元首相の周辺にいた人たちも、田中元首相のバイタリティや能力は認めていました。

 過日亡くなった野中広務元官房長官もそうですが、意欲的に仕事に取り組んだ方々は皆、人が見ていないところですさまじい努力をしていました。私が記者をして良かったなと思っているのは、他の仕事をしていれば目にすることができなかった偉大な人の陰の努力を垣間見ることができたことでした。
 その気持ちが、今こうやって皆さんに向けて文章を書く原動力になっています。

 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。


 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://fanblogs.jp/sagamimuneo/

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2018年01月13日

ルールを知る重要性

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 私はこれまで「日本社会の一員になるなら、社会の仕組みやその中で通用する価値観を知らないといけない」と書いてきました。前回、経済について勉強した方が良いと書いたのも、社会の仕組みと価値観を知ることになるからです。(「新聞業界の過去と将来https://fanblogs.jp/sagamimuneo/archive/38/0経済を勉強するための具体的方法https://fanblogs.jp/sagamimuneo/archive/39/0

 「社会のことを学びなさい」と年寄りに言われると、若い人は反発するかもしれません。しかし、私は今の社会を動かす有力者の言葉に耳を傾けるべきだと考えていますが、従いなさいとは言っていません
 皆さんにとって居心地の良い社会に変えるために、既存の秩序について深く知ってくださいと言っています。これは就職活動で自らを有利にするための第一歩です。
 十分能力があるのに、就活がうまくいかない人はルールを理解していない可能性があるのです。

 本日の産経新聞一面のコラムに私がかつて複数の日本の外務省高官から聞いたのと同じような言葉が出ています。http://www.sankei.com/column/news/180113/clm1801130003-n1.html
 このコラムは、10日と11日に中国の潜水艦が日本の接続水域で航行したことに関して書いています。あまり知識がない人や新聞をよく読まない人は、今回の中国の行動について「けしからん。中国は無法者のような行動を取る!」と不愉快になるかもしれません。尖閣諸島をめぐる緊張を高める行為であり、道義的には問題がありますが、中国は無法行為を行ったわけではありません。接続水域は領海とは異なるので、国際法上の問題はありません。
 中国からすれば、「米国だって勝手に中国の接続水域に入ってるぞ(米国の潜水艦の性能が良すぎてなかなか把握できないけど)」と反論したくなるところです。
 中国共産党というのは、日本人の観点からすれば無茶をやっているようでも、国際社会のルール(=国際法)を熟知し、「われわれは間違ったことをしていない」と反論できるように行動しています。南シナ海の活動に関して、中国は2016年の仲裁裁判で全面的に主張が退けられました。国際社会の裁判で中国は負けたということです。
 しかし、中国の論理では「今回の裁判は不当だ。不当な裁判に対して、国際法は異議を唱える権利を認めている。国際法を守るために中国は今回の裁判を無視する」と主張しています(屁理屈のようですが、残念ながら国際法の実態です。効果的な制裁措置がありませんし、捕鯨問題では日本も中国と同じような行動を取っているのです)。
 そして、中国は国際法以上に国際社会で最も重視される原則に忠実です。それは、国益です。どの国も国益を最優先で行動します。外国の利益を優先したり、はっきり明言することはあまりありませんが、道義を優先して国益を損ねることを避けます
 そのことについて、本日の産経新聞のコラムは「中国は利に敏(さと)いから、日本とうまくやった方が得だと思えばそうするし、外交ゲームができる」という政府高官の言葉を引用しています。私がこれまでに聞いた昔の外務省高官の言い方であれば、「日本と対立することは中国の国益を損なう」と思わせれば、中国は体面を守りながら退くということです。そのための方法として、米国をはじめとする多くの国に日本の立場を支持してもらうことや日本の防衛力を強化するなどの対策を考えることができます。また、中国のメンツを立てながら、解決法を探ってやることも、問題解決の近道かもしれないという判断だってできるわけです。
 いわば、これが大人の社会です。互いにルールを学び、そのルールを自分にとって有利なように解釈し、適用するわけです。
 産経のコラムは、「政府高官は、韓国については『どうしようもない』と突き放す」と書いています。韓国が日本との慰安婦合意について、「不可逆的(=もうこの合意を変更することはない)」と約束したのに、反故にしたことを指しています。
 社会のルールを無視する行動を取ると、相手にしてもらえなくなります。それは結果として、自分の首を絞めることになります。相手の行動を変えたいなら、相手の行動原理を熟知して、行動を変えざるを得ないように持っていくことが必要です。

 皆さんは社会の現実をよく見極めた上で、自分自身にとって有利になるような行動をしてください。
 皆さんは何を目標にしていますか。目先では就活で自分の望む会社に入ることですね。
 では、そのために何が必要でしょうか。
 実現のために理解しておくべきルールとはどんなことですか。
 そのルールを教えてくれる人は誰ですか。
 教えてくれる人が思いつくなら聞きに行きましょう。OB訪問もその一つですね。

 もし、自分が知りたいことをちゃんと教えてくれる人がいないなら、私に質問してください
 コメント欄に書き込んでもらえたら、私が答えられることなら答えます。コメント欄は、私以外の人が見ることはできませんので、安心してください。

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2018年01月12日

経済を勉強するための具体的方法

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 さて、本日はこれまでとはがらりと話題を変えて、皆さんの人生全体を展望して必要なことについて考えてみましょう。
 人生全体で大事なことをしっかりと考えていると、面接で強くなれます

 人間は動物ですから食べないといけません。今の日本では、食べ物は農業に従事する人以外はお金を払って手に入れます。農業をしていても、必要な食べ物をすべて作ることはできません。生きていくためにはお金を出して買わないといけないものがたくさんあります。山にこもって暮らす人以外は、お金は誰にとっても必要なものです。
 幸福を得るためにお金だけでは不十分ですが、お金がなければ豊かな生活を送ることができないことも事実ですね。

 社会人になるに当たって、お金の勉強を本格的に始めてはいかがでしょうか。就職活動をする上でプラスになることこそあれ、マイナスになることは絶対にありません。

 お金の勉強とは、経済について学ぶこととほぼ同じ意味です。大学で経済学を勉強している人は、言い換えればお金の勉強をしているわけです。ただ、理論の講義の場合は現実離れしているものもあり、なじみにくいでしょう。

 経済の勉強のために新聞の経済面を読んでも良いのですが、とっつきにくいと思うのが普通の反応だと思います。
 私は新聞社の経済部にいたこともありますが、きちんと勉強している人でないと理解できない記事が多いですね。特に、日本経済新聞の「経済教室」「やさしい経済学」はタイトルとは裏腹に高度な内容のものが多く、「やさしい」とは思えません。
 テレビ東京のワールドビジネスサテライトのような番組は娯楽性も盛り込んでくれているのですが、決まった時間に自宅にいることは案外難しいでしょう。録画していてもたまってくると見るのが嫌になってくるものです。

 そこで、私はラジオ日経を聴くことをおすすめします。http://www.radionikkei.jp
 医学情報、競馬の実況中継など、「おじさん」を対象にしたような番組が多いラジオ局なので、若い人にはなじみが薄いでしょう。そこが狙い目で、他の就活生が聞いていないのだからこそ、「皆さんだけの情報源」になるのです。
 ラジオ日経の中でも、就活生に役立つのは投資番組です。だからといって、投資をしましょうと言っているのではありません。株式やFXの投資は、相応の知識が必要です。
 私がラジオ日経を推奨するのは、radikoを使えばインターネットを通じて日本全国どこでも聞くことができるからです。http://radiko.jp/
 ポッドキャストで配信している番組も多いので、ダウンロードすれば通学途中などでも聞くことができます。
 ラジオ日経では、日本を取り巻く経済状況や今後の見通しを解説してくれる番組が多いです。おそらく知らない話ばかりで、最初は戸惑うかもしれませんが、意外な視点で解説されると目からうろこが落ちるような思いがすることでしょう。「テクニカル」と呼ばれる株価の値動き分析に関する用語が連発されますが、そういうものは興味のある方以外は聞き流して結構です。

 ラジオ日経の良いところは、投資家が何に関心を持っているかを知ることができることです。投資家とは多額のお金を他人に預け、利益を求める人々です。誰にお金を預けるかに非常に敏感です。彼らが関心を抱いていることは、これからの世界の向かう方向性を暗示しています。
 新聞や雑誌、テレビでも同じような情報を入手できるかもしれません。しかし、なんと言ってもラジオは話し言葉なので説明が分かりやすく、生放送の番組では突発的な出来事でも専門家が解説してくれることが利点です。

 出演する人たちは、アナウンサーやタレントだけでなく、証券会社のアナリスト、業界紙や証券会社出身の記者、現役の上場企業の社長さんたちです。企業の社長の話を聞ける機会は、それほどないでしょう。
 ラジオ日経で紹介されるのは、皆さんにとっては「聞いたこともない会社」が多いと思います。株式投資とは、株価が安いとき(知名度が低い時期)に買うことをみんなが目指しているのですから、皆さんにとってなじみがない企業であるのは当然です。
 しかし、番組で紹介されるのは、世界的なシェアを持っていたり、今後数年で飛躍する可能性を秘めている企業が多いと思います。
 就活生の立場から言えば、世間で知られていない会社だからこそ、皆さんにとって価値があるのです。なぜなら、その会社に入れば、成長する楽しさを味わえるのですから。魅力を感じれば、その企業の試験を受けてみても良いのではないでしょうか?
 中でもおすすめは、平日午後3時10分から放送されている「ザ・マネー」。火曜日の櫻井英明さんは話が軽妙で毎回、企業経営者をゲストに招いています。水曜日の杉村富生さんも愉快なトークで様々な雑学を話題に経済状況を語ります。また、金曜午後9時半からの「夜トレ!」には若い女性タレントも参加する楽しい雰囲気の中で、国際金融情勢について学ぶことができます。オンデマンドでいつでも聞けるので、一度お試しを。http://www.radionikkei.jp/themoney/

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 このブログは、新聞社を目指す人のために書いていますが、志望を変えることがあっても良いと思います。
 記者の仕事はやりがいがあります。しかし、はっきり言って、新聞は斜陽産業です。それにものすごく体力的にも精神的にも厳しいです。前にも説明しているので、これらの記事をご覧になって、記者の生活を少し想像してみてください。https://fanblogs.jp/sagamimuneo/archive/16/0

 皆さん自身が自分の感性と判断力で将来を見極めてください。
 いろいろな経営者の生の声や彼らを取材してきた人々の話を聞いて、自分自身で考える材料にしてみてください。


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2018年01月09日

「尊敬する人」について作文を書いてみよう

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 昨日は自分の親御さんについて作文を書いてみましょうと呼び掛けました。
 いかがでしたか。

 「私はお父さんが大好きです」「お母さんを尊敬しています」のような直接的な表現を使って作文しませんでしたか?
 そういう思いがあるのであれば、それはそれで結構なのですが、小学生レベルです
 社会人、あるいは社会人になろうとする人であれば一工夫が必要ですね。特に新聞記者を目指すのならば。

 直接的に「好き」「尊敬している」という表現を使わず、事実を並べて、あなたの思いが読者に伝わる表現の方法を考えてください。
 記者が人を描くときは、その人の発言が重要です。あなたは、お父さんやお母さんのどんな言葉に心を動かされたのでしょうか。
 でも、言葉はなくても構いません。言葉以外のどんなコミュニケーションがあったのでしょうか。
 あなたはお父さんやお母さんのどんな姿を見て、「この人の子供で幸せだ」と感じることができたのでしょうか。
 そのことを書いてみてください。

 ここで、書き始めたときには全く想定していなかったことを思い出しました。
 駆け出し記者の頃だったと思うのですが、県警記者クラブか喫茶店で読んだ漫画に出てきた作文です。
 「じゃりン子チエ」という昔の漫画で、ホルモン焼き屋を切り盛りする主人公の小学生チエちゃんが「うちのお父はん」という題で作文コンクールの最優秀賞を取った話があります。チエちゃんはお父さんが熱心にホルモンを焼く姿を作文に書いて、賞を取りました。しかし、チエちゃんのお父さんのテツは本当は遊び人です。その作文の内容は事実ではなく、チエちゃんの願望に基づくものでした。
 40年近く前の作品でうろ覚えだったのですが、インターネットとは便利なもので、キーワードを検索するだけで、すぐに確認できました。アニメ版の画像を使いながら説明をしてくださっているサイトは次の通りです。
http://0707tiraura.blog.fc2.com/blog-entry-202.html

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 もちろん、チエちゃんは小学生ですから、記者志望の皆さんがこれをお手本にするわけにはいきません。しかし、「好き」という言葉は全く出てきませんが、親への愛情に満ちあふれた文章であるのは間違いありません。
 うまく書けなかった人は参考にしてみてください。

 ところで、親御さんに関する作文を終えた後は、親御さん以外で「尊敬する人」について書いてみてください。
 歴史上の人物でも、親戚でも学校の先生でも誰でも結構です。
 事実に基づき、それをできるだけ正確に、読者に伝わるように心がけてください。
 そうなると、途端に指が止まりませんか。
 特に歴史上の人物となると、何となく好きな人だと思っていても、細かい事実関係について正確に覚えていないことがありませんか。
 私の印象では「尊敬する人」として挙げられる人気者のトップは、織田信長坂本龍馬のように思います。
 ただ、この二人を挙げる人たちは、「自分が尊敬する人がどんな人なのかよく知らないのではないか」という気がしています。
 二人ともしばしば小説や映画、ドラマの主人公になっています。小説などの作者が描く「織田信長」や「坂本龍馬」のファンなのであって、歴史的な事実を確認したという人はそれほど多くないように思います。
 特に政治家で坂本龍馬が好きだという人は「維新」とか「改革」という言葉もお気に入りだったりするのですが、なんとなくかっこいいというだけで、事実に基づいて「尊敬する」と言っている訳ではなさそうです。
 多くの人が、司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」のファンであって、実在した坂本龍馬についてしっかり勉強したわけではないのです。司馬さんの作品は史実ではなく、小説なのですから、脚色が多くなされています。「尊敬する」というならゆかりの地を巡るぐらいのことはしましょう。

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 小説や映画、ドラマがきっかけで歴史上の人物を尊敬すると思っている人は一度、研究者が史料に基づいて書いた本を読んでください
 面接で尊敬する人物を聞かれたときに、本当は事実関係をよく覚えていないのにうっかり歴史上の人物を答えてしまうと、落とし穴にはまるかもしれません。
 なぜなら「尊敬する人」を挙げることは、あなたがどのような人物であるかを示すからです。
 あなたがどのような人物を目標にしているのか。それは何に基づいて、そう考えるのかを論理的に説明できないといけません。
 そうでなければ、「何となく『かっこいい人』に憧れているだけで、頭の中は空っぽ」と思われてしまいます。

 最近はスティーブ・ジョブズも人気があるようですが、「尊敬する」と言うなら、最低でも何冊かの本は読んでおきましょう。

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 スティーブ・ジョブズのようにごく最近まで活躍していた人であれば、あなたが志望する会社の幹部で実際に会ったことがある人がいるかもしれません。
 生半可な知識では、かえって痛い目に遭うかもしれません。有名な発言や自分自身が感動したエピソードをしっかりと覚えていないと「尊敬する」とは言えません

 それでは、今日はこの辺りにします。気温の変化に気を付けて体調管理を万全にしてください。


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2018年01月06日

面接で緊張しないために

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 前回、「あなたらしさ」に関して、「あなたの知人の存在が、あなたが存在する証明だ」と書きました。
 そして、新聞社が求める人材とは「幅広い人脈を持つ若者」「人脈を広げていきそうな若者だ」と書きました。
 そして、世の中には「政財界の超大物と親しく話す若者」も存在すると書きました。
 前回の文章は初公開時に少し文章が粗い部分があったので、その後修正し、特ダネ記事の表現パターンについて加筆しています。

 ひょっとしたら、「友達が少ない」「信頼できる人がいない」と悩んでいる人がいるかもしれませんが、気にすることはありません。
 今、全く話し相手がいないとしても、話す気になれば、友人は現れるのです。そして、必ずあなたにとって大きな力になります。今回はそのことについてお話しします。

 さて、「政財界の超大物と親しく話す若者」とはどんな人物でしょうか。
 具体例を挙げる前に、まずは想像してみてください。

 今、目の前に安倍晋三首相が来たら、皆さんはどんな反応をしますか?
 誰でもまずは驚くでしょう。その後、どんな言葉をかけますか?
 日頃、安倍首相に批判的だったとしても、急に面と向かって話すとなると緊張しませんか。
 あるいは、記念写真の撮影をねだったりしないでしょうか。
 非現実的なので、なかなか思いつかないかもしれません。
 私が知っている限り、現職の首相(新聞記事ではこう書きますが、話し言葉では「総理」「総理大臣」です)を前にすると、ほとんどの人が思ったように話せないか、にこにこ笑うだけです。特に若い人は。

 首相でなくても結構です。
 あなたが好きな芸能人ではどうでしょうか。あるいは、あなたが大好きな小説家と面と向かうとなると、あなたはどうなるでしょうか?

 テレビやインターネット上でしか見たことのない人が目の前に現れたとき、普段の自分のままでいられる人は、文章力さえ鍛えれば一流の記者になれると思います。

 でも、たいていの人は緊張します。
 言葉に詰まります。
 その場では何も言えないのに、後になって冷静になると、「ああ言っておけば良かった」と思うのが普通です。
 私も初めて警察官に取材するときはうまく話せず冷や汗をかきました。
 初めて国会議員と会うときも緊張して声がうわずってしまいました。

 しかし、世の中には「有名人」や「えらい人」と会っても、全く緊張しない人がいます。
 誰でしょう。
 「有名人」や「えらい人」の家族です。
 首相の子供は、首相と話すときに全く緊張しません

 「何、それ?」と思ったかもしれません。
 でも、私は真面目です
 私はこのことを知ったときに驚きました。
 首相の家族は、首相の肩を叩いたり、「お父さん、なんでそんなかっこ悪いことするの?だめだよ、そんなことしてちゃ」と言っているのです。
 気難しいことで有名な大俳優が、家族と爆笑するのを目の当たりにした時も感心してしまいました。「この人、他人と一緒に大笑いするんだ」と。

 「当然でしょ」と思った人が多いでしょうが、もう少し読んでください。
 ここから、就活生が何を読み解くべきかお伝えします。

 もう一度言いますが、首相の子供にとって、首相は珍しくありません。
 法律上、中央省庁の全職員が自分の親の部下です。「20年に1人の超大物官僚の財務省事務次官」と言われても、所詮は「自分の父親の部下」の一人です。「大物次官」と初めて会うとなれば緊張するかもしれませんが、マスコミが貼るレッテルに威圧されることはありません。
 他の政治家が自宅に訪れることもありますし、有力者同士の私的な会合に呼ばれることもあります。「えらい政治家」といっても、首相の子供にとっては「父親の同業者」です。
 記者の存在など、全く珍しくありません。テレビ局のカメラを見ても、「また来てる」と思うだけです。
 芸能人やスポーツ選手と交友がある政治家も多くいるので、テレビで見る人たちと直接会うことに違和感はありません。
 つまり、「首相の子供」はたいていの人と会っても、それほど緊張しないのです。なぜなら、「父親の知り合い」か「この前、会ったおばさん」があまりにも多いからです。
 「首相の子供」は成長する過程で一般人には想像できないような幅の広い人脈を築いているのです。

 うらやましいですね。
 でも、皆さんも同じなんですよ。
 お父さんと話すとき、お母さんと話すときに緊張しますか?私の場合、父親と会ったことがないので、20歳の時の私が父親に会うとなると声が出なかったかもしれません。すみませんが私と同じ境遇の人がいるかもしれないことを確認した上で先に進みます。
 親御さんの知り合いと話すとき、少し緊張するかもしれませんが、何度も会っていれば、普通に会話できますよね。
 ぶっきらぼうな人であれば最初は恐いと思うかもしれません。でも、何度も会っているうちに、打ち解けたという経験はないでしょうか?
 要は、慣れの問題です。

 当たり前ですね。
 今回の文章の冒頭で、ほとんどの人が首相がいきなり現れるとまともな会話ができないと書きました。首相が街に出たときに、女子高生の集団は「きゃー」と騒ぐだけですが、年配の方の中には首相に近寄り、「消費税を上げないでよ」とはっきり言う人がいます。
 この違いは何でしょうか。
 結局、これも慣れだと思います。
 人生経験の違いです。
 年配の方にとっては、首相も「自分より年下」なのです。
 あるいは、「えらい人」に会うことに女子高生よりは慣れているのです。

 では、あなた自身の切実な問題について考えましょう。
 志望する企業の役員と初めて個人的に会う場合、あなたはどうなるでしょうか?
 ガチガチに緊張するかもしれませんね。慣れていないから当然ですね。

 では、あなたが志望する企業の役員と打ち解けて話すためにはどうすればいいでしょうか?
 もう答えは出たでしょう。
 やはり、慣れる必要があります
 だから、面接を何度も受けて慣れた方が良いとよく言われるわけです。

 でも、面接を何度受けても緊張する人はいるでしょう。
 なぜですか?
 クラブ活動に例えれば、練習せずにいきなり試合をやっているからです。
 試合の繰り返しで上達できる人もいるでしょうが、ほとんどの人は基礎トレーニングや走り込みで体を鍛えてから試合に臨み、試合の後は反省して、次に生かしていきます
 受験でも同じでしょう。
 模試を受けるだけで、勉強ができるようになりますか?
 そういう人もいるでしょうが、やはり練習問題を解いて答え合わせをして、試験によく出る内容を暗記しないと、なかなか模試の成績は上がりませんし、志望校にも合格できません。

 就活も同じです。

 あなたが志望する企業の役員と会っても、普段通りに話せるようになるための練習をしましょう
 練習の相手は誰でしょうか?
 ひょっとすると、この文章を電車の中で読んでいる人の場合は、隣にいる人があなたが入りたい企業の部長や課長かもしれません
 あるいは、部長や課長の知人かもしれません。
 今、目の前にいる人たちに普通に話しかけられますか?

 言い方を変えましょう。
 あなたたちのお父さんやお母さんと同じ年齢の人たちが企業の経営者であったり、幹部であったりすることは十分に考えられます。
 皆さんは初めて会った自分の親の年代の人と自然に会話できますか?

 自信がない場合は、どうすれば良いでしょうか?
 自信を付けましょう。
 自信を付けるためには、慣れることです。

 アルバイト先で大人と会話しましょう。よく知っている人ではなく、知らない大人と会話してください
 電車の中で声をかけましょう。もちろんいきなり話しかけると変人扱いされますから、常識の範囲内です。席を譲ってもらえば「ありがとうございます」から始めれば良いのです。駅の乗り換えの方法を聞くだけでも良いのです。ちょっとしたことで良いので、知らない人に話しかけてください。
 自分より年上の人に話しかけにくいというなら、同じ学校の知らない人でも良いでしょう。
 それでも、まだちゅうちょするなら、コンビニの店員さんはどうでしょうか。
 特に、中国や韓国、タイなどから来ている若者は、日本語が上手になりたくて日本に来ているのです。日本の若者に話しかけてもらえたら、相手も嬉しいでしょう(忙しいときは別ですが)。
 これがきっかけで外国の友人ができるなら、素晴らしいことです。
 あなたの世界が広がります。

 私は、なぜこんなことを言っているのか?
 前にも書きましたが、新聞記者の仕事は「話しかけること」です。

 社会部記者の場合は、殺人事件や大事故が起きたときに被害者や犠牲者の顔写真を入手する必要があります。
 遺族や友人を回って、頭を下げて写真をもらうのです。卒業アルバムを出してもらって、カメラで接写するのです。相手が悲しんでいるときに。
 今はSNSに写真を公開している人が多いので、この作業を省略できるケースが増えているようですが、それでも取材の過程では相手が話したくないときに、声をかけないといけないのです。

 「就活のために他人と会話する」。
 なんて簡単なことでしょう。なんて楽しいことでしょう。
 練習が嫌なら、試合で負けるのは当然です。天才を除けば。
 頑張って練習しましょう。

 知らない人と話すときに、お笑い芸人のように相手を笑わせる必要はありません。流ちょうに話す必要はないのです。
 口下手で良いので、相手の目を見て、しっかりと会話のキャッチボールをできるかどうかが重要です。
 話題は何でも良いのです。会話が途切れても構いません。
 天気でも良いし、道を尋ねても良いし、相手の着ている服装をほめてもいいのです。
 とにかく、いろんな人に会って誰と会っても緊張しないようにしましょう。

 これを普段からやっていないと、面接で判断されてしまいます。「この学生は記者に向いていない」と。
 これからは機会を捉えて、毎日、最低1人は知らない人に声をかけてください。できればきちんとした会話をしてください。

 ここまで読んで、「ああ、やっぱり有名人の息子がうらやましい」「世襲政治家は良いな」と思った人は想像力が足りません。
 気楽に見える「有名人の息子」も皆さんと同じように苦労しているのです。
 長くなったので、今日はここまでにして、次回以降にこの続きを書こうと思います。


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2018年01月05日

あなたの知らない「あなたらしさ」

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 開始してたった1カ月、知名度など全くない当ブログですが、日課のように読んでいただいている方がおられることを私は知っています。
 本当に励みになります。ありがとうございます。
 どんな人に読んでいただいているかということまでは分かりません。しかし、時間別のアクセス数を確認すると、通学前に読んでおられる方の姿が想像できます。勉強の合間にアクセスしていただいている方がおられますよね。
 そして、深夜、早朝に読んでいただいている方も必ずいます。
 アルバイトや勉強に励んでいる人。まだ夜が明けないうちに起きて活動している人。そして、たまに友達と深酒をしている人。
 私自身が学生だった頃を思い出します。家が貧しく、自分で学費を工面するしかなかった私の姿を思い出しました。
 読者の皆さん、一人ひとりのことをありがたく思っています。
 皆さん、頑張りましょう!

 さて、本日は前回の続きです。
 独自性って何でしょうか。「あなたらしさ」ってどういうことでしょうか。
 スポーツや芸術などの分野で特異な才能を持っている方は、それをアピールすれば良いでしょう。
 でも、そんな人が少数であることは、凡人の私はよく知っています。

 私が考える、「あなたらしさ」とは、人工知能がいくら進歩しても機会が絶対にまねできないことです。
 それは何でしょうか。

 私が考えるのは、「一人の人間として、他の人と親しくなれること」です。
 人工知能は、いずれ新聞記事の大半を作成するでしょう。人間の能力を超える水準になれば、面白い小説を書いたり、傑作の絵を描いたり、素晴らしい音楽を作曲して演奏したりするようになるでしょう。

 それでも、人工知能は人間と恋愛できるでしょうか
 私の想像では、人と同じような肌のぬくもりを感じさせる精巧なアンドロイドが発明されても、無理だろうと思います。仮にアンドロイドに対して恋愛感情を人間の側が抱いたとしても、相手が機械だと分かれば、疑似恋愛に変わるのではないでしょうか。
 飼っている猫のことを「本当の自分の子供のような存在」と言う人がいます。でも、その猫は、結局は「のような存在」であり続けるのではないでしょうか。

 話を元に戻すと、皆さんの強みは「人と親しくなれること」「人を好きになれること」「人に好きになってもらえること」「人に愛してもらえること」です。
 言い換えれば、皆さんの親、家族、友人、学校の先生、知人の存在こそが、あなたが存在することの証明です。私は、あなたが親しくしている人々こそが「あなたらしさ」を表しているのだと思います。

 あなたの周囲の人を一人ひとりしっかりと思い出してください
 その人たちは、あなたにとってどんな存在ですか?
 あなたはどんな風にその人たちと付き合ってきましたか?
 そして、あなたはその人たちに初めて会ったときにどんなふうに話しかけましたか?

 新聞記者とは、人に話しかけることが仕事です。

 前にも書きましたが、駆け出しの時、他社に特ダネを書かれると後追いする日々が続きます。
 すごく苦しい時期です。
 なぜ苦しいのか。
 誰に取材すれば良いのか分からないときがあるのです。
 他社が取材した人のことを思いつかないことすらあります。
 誰に聞けば良いのか知っていても、日頃、親しくしていないと、いきなり電話をかけても相手にしてもらえません。
 駆け出しの頃や担当が変わった直後はしんどい毎日でした。

 これに対して、経験を積んだ記者、優秀な記者は、多くの知人、取材先と親しくなっています
 私は優秀な記者ではありませんでしたが、「最近、あの人に会っていないな。久しぶりに食事に誘うか」という軽い気持ちで会ってみたら、話が弾み、まだどの新聞も報じていない情報を教えてもらえたということがありました。

 あなたが目指す新聞社が採用したい人材とは「情報を取れる記者」です。
 文章力は、習得のスピードに個人差はあるものの、練習すれば誰でも取得できます。新聞社の採用試験で作文が重視されますが、それは最低限度の能力の確認です。あくまで、ペーパー試験でふるいにかけるために行われるものです。
 文章が書けるのは当たり前なので、それをアピールしても採用につながる可能性は低いと考えた方が良いでしょう。「書く」だけなら、すでに人工知能もできるようになっているのです。

 新聞記事をよく見てください。
 「※※省は××の方針を固めた。同省関係者が明らかにした」という書き方を見たことがありませんか。
 これは正式発表の前段階に、政府当局者が特定の記者にだけ語ったときに使われる記事のパターンです。この作業は人工知能にはできません(精巧なアンドロイドならできるようになるかもしれませんが、かなり先のことでしょうね)
 取材先の脳の中にあるアイデアを聞き出すことは、人間の記者にしかできないことです
 これは他の仕事でも当てはまると思います。

 あなたが目指す新聞社が採用したい人材について、もっと分かりやすく言い換えます。
 それは「幅広い人脈を持つ若者」「人脈を広げていきそうな若者」です。
 現時点で政財界や芸能界にたくさんの知人がいるという人は、十分に記者として生きていけるでしょう(冗談ではなく、そういう若者は本当にいるのです。次回にそのことをお話しします)。
 普通のサラリーマン家庭で育った、貧しい家庭で苦学したという方は、「自力で人脈をいくらでも広げられる」ということをアピールしましょう。

 つまり、面接で緊張してガチガチになってまともに話せないというようでは、だめなのです
 では、面接で堂々と話すためにどうすれば良いのか。
 次回に、「政財界の超大物と親しく話す若者」のことを例に取り上げて考えてみましょう


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2017年12月13日

面接の心得 その3

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 前回まで実際に私が会った人の例を挙げて、面接で多少間違えたところで気にする必要はないという話をしました。
 面接で大事なのは自分自身に自信を持つことだと思います。

 でも、これは普通の学生にとってはとても難しいことだと思います。
 大学入試もそうだったと思いますが、周りにいる受験者はみな自分より優秀に見え、緊張をほぐすことができないというのが当然だと思います。

 自分に自信を持つために、どうすれば良いのか。
 なぜ面接が行われるのかもう一度考えてみましょう。
 皆さんがどのような人物か知るためです。

 私が面接するなら、ポイントは次の通りです。
 新聞社の社員として向いているかどうか。
 もっと言えば、一緒に働きたい同僚なのかどうか。
 あるいは、特ダネを取ってきそうな兵隊(新聞業界では、ヒラの記者のことをこう呼びます)なのかどうか。

 皆さんはどうすれば良いでしょうか。
 逆に考えれば次のようになります。
 「新聞社の社員として向いている」と思わせる。
 「一緒に働きたい」と思わせる。
 「特ダネを取ってきそうだ」と思わせる。
 こういったことができれば、十分でしょう。

 では、どうすれば上のように「思わせる」ことができるでしょうか。
 結局、新聞社で働く人々の価値観を知ることが近道だと思います。
 そのためには、新聞社でアルバイトをすることが良いと思います。
 今はインターンもありますので、チャンスがあるなら必ず試してみるべきです。

 新聞社は、本社で電話を取ったり、切り抜きをしたり、記事作成の端末操作の補助をしたりといった雑務のためにアルバイトを採用しています。
 私は「学生時代に他社でアルバイトをしていたから、あそこの内情には詳しい」という記者を何人も知っています。
 彼らは学生時代から、新聞記者の実態を熟知することができたわけで、入社試験でとても有利だったと言っていました。
 また、アルバイトをしながら「見所がある」と思われれば、ペーパー試験さえ通れば、面接は形だけになる例もあるようです。

 ただ、これは東京やせいぜい大阪、名古屋といった大都市周辺で暮らす学生に限られた話で、地方の学生にとってはマスコミでアルバイトすることは不可能です。

 そうなると、地方の学生にとっては、本やネットに出ている公開情報に頼るしかありませんね。
 私自身も地方大学の学生だったので、歯がゆい気持ちが分かります。
 これが私がこのブログを始めようと思った理由でした。
 つまり、少しずつではありますが、できるだけ毎日更新し、皆さんのお役に立てたらと思っています。

 始めたばかりで無名のブログですが、毎日読んでくださっている方もおられるようですね。
 質問があれば、遠慮なく書き込んでください。
 私が承認したコメント以外は表示されないので、恥ずかしがらずに書いてくださって結構です。

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2017年12月12日

面接の心得 その2

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 面接で堂々としていることが大切だと前回お伝えしました。
 新聞であれ他の企業であれ、皆さんがどのような人物かを知るために面接を行います。

 人間は誰でも間違います。言い間違い、勘違い、記憶違いは当然あります。
 最低限のマナーは知っておいてもらいたいですが、面接をする側に比べれば、知識が少ないのは当然です。

 最も大事なのは、自分の体験、実際に見たことを基に皆さんが自分の考えをきちんと説明することです。
 前回の某全国紙の某幹部の話に戻れば、彼がコラムの執筆者になりたいと思ったのは、そこで展開されている主張に毎日触れ、自分の考えと合っていたからです。
 彼は面接でそのことを説明し、なぜ入社したいのか訴えたそうです。
 全体の話に筋が通り、明るく受け答えする人物であれば、問題はないということです。

 面接の準備については、まだ続けます。

 ところで、本日の朝日新聞に社会人対象の記者募集が出ていますね。
 「記者経験のある方が中心」となっていますが、「企業、官庁、各種団体などで勤務経験があり専門・得意分野がある方も歓迎」だそうです。
 過去1年以内に朝日の入社試験を受けた人には応募資格がないということが制約かもしれませんが、記者への道をあきらめられない方にとっては貴重な機会だと思います。
 実際、私が会った記者でも食品会社や銀行から朝日に転職した人がいました。少し前のことですが、「各部の重要なポジションを転職組が占めている」と聞いたこともあります。朝日は転職者を活用する会社のようです。


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2017年12月11日

面接の心得 その1

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 本日12月11日は日本の新聞の休刊日
 ほぼ統一して日本中で朝刊が発行されません。
 新聞社の社員を休ませるという目的だけでなく、全国の販売店の関係者が休む目的が大きいですね。
 前の日にあった出来事は夕刊に載ります。
 日曜日はたいてい大きな動きがないので、普段から月曜日の紙面は内容が薄く、総合面などはベテラン編集委員や外部執筆者による大型コラムで紙面を埋めている新聞が目立ちます。

 私が実際に会った記者で、「入社の面接で志望理由を聞かれて、『御社の有名コラム×××に書けるような記者になりたいです』と答えたんだけど、あの欄の執筆者は外部の有識者だけなんだよな。このコラムが好きで毎日読んでいたのは嘘じゃなかったけど、誰が書いていたかなんてよく知らなかった。よく受かったなと思うよ」と言っていた人がいました。
 面接とは、実はそんなものです。完璧でなくて良いのです
 前回、外国語の勉強の効果について続けるとお約束しましたが、予定を変更して面接について少しお話しします。

 先ほど例に挙げた記者は入社段階では会社のことをよく分かっていなかったのですが、その後、有力な部長になりました。将来社長も狙える位置にいます。
 面接の時に、どのような判断があったか判りませんが、結局、話した内容に多少の誤りがあっても、堂々とした態度で若者らしく大胆に夢を語っていると受け取ってもらえたのでしょう。
 要は、多少間違いがあっても自信を持って話すことが面接で最も重要なことだと思います。

 この記者は、面接者から「君、あの欄は社員じゃ書けないよ。外部の専門家ばかりが書いているのを知らないのか」と言われ、「入社してからがんばって、大物記者になり、社員で初めて書けるようになりたいです」と切り返したそうです。緊張している中でとっさにこのような反応はなかなかできないでしょう。本人は「鼻で笑われて冷や汗が出た」と言っていましたが、面接者は「なかなか見所がある」と思ったのかもしれません。

 このような上手な反応をどうしたらできるようになるのでしょうか。
 次回に考えてみましょう。


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新聞記者をしておりましたがリタイアし、空いた時間をマスコミ志望の方に役立つ情報発信をしたいと思い、ブログを開設しました。新聞記事には独特の表現を使って、政治の見通しや国際政治の展望を書いていることが多くあります。そのような内容をお伝えしたいと思っています。感想や質問があれば、遠慮なく書き込んでください。
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