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【解答・解説】98回薬剤師国家試験(薬理-理論問題)

【問16】
正解 1、4

1 正。薬物Aは部分刺激薬であり、受容体に結合して最大反応の50%の作用を示すため、内活性が0.5である。
2 誤。pD2値とは、最大反応の50%を引きおこす作動薬の濃度(EC50)の負の対数値、すなわちpD2=−log(EC50)である。濃度-反応曲線より薬物AのEC50は10−7 M付近であるため、pD2値は約7である。
3 誤。薬物Bは完全刺激薬であり、受容体に結合し最大反応である100%の作用を示すため、内活性は1である。
4 正。10−5 Mの薬物B(完全刺激薬)による収縮はほぼ100%の収縮である。10−6 Mの薬物Aによる収縮は最大反応のほぼ50%(部分刺激薬)である。これらの薬物は同一の受容体結合部位にのみ作用し、また受容体への結合は可逆的で速やかにおこることから薬物Aにより薬物Bの作用は抑制されると推測できる。

【問17】
正解 2、3

1 誤。テトラヒドロカンナビノールは、大麻の主成分であり、精神的依存は示すが、身体的依存及び耐性はほとんど示さない。
2 正。エタノールは、中枢抑制作用を示し、精神的依存、身体的依存、耐性を生じる。
3 正。身体的依存は、生体が長期にわたり薬物存在下にあるとその状態に適応し、休薬により退薬症状(離脱症状)が発現する状態である。
4 誤。精神的依存の形成や維持には、脳内報酬系といわれる中脳辺縁系ドパミン(DA)作動性神経系が活性化され、その投射先の側坐核からのDA遊離促進が関与すると考えられている。

【問18】
正解 3、4

1 誤。アテノロールは、選択的β1受容体遮断薬であり、心拍出量の低下、レニン分泌抑制により、高血圧症や狭心症の治療に用いられる。
2 誤。ドブタミンは、心臓のβ1受容体刺激作用を示し、心機能を亢進させるため、急性循環不全における心収縮力増強を目的に静注で用いられる。
3 正。メトキサミンは、選択的α1受容体刺激薬であり、血管を収縮させて血圧を上昇させる(現在適応なし)。
4 正。プロカテロールは、選択的β2受容体刺激薬であり、気管支平滑筋を弛緩し、気管支ぜん息の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の改善に用いられる。
5 誤。エフェドリンは、直接β2受容体刺激作用と、交感神経節後線維終末からのノルアドレナリン遊離促進作用を有し、気管支ぜん息に伴う咳嗽などに用いられる。

【問19】
正解 3、5

1 誤。ベクロニウムは、骨格筋のNM受容体を競合的に遮断する。
2 誤。ダントロレンは、興奮-収縮連関を抑制し、筋小胞体膜のリアノジン受容体(Ca2+放出チャネル)を介する筋小胞体からのCa2+の遊離を抑制する。
3 正。チザニジンは、中枢のα2受容体を刺激し、主に脊髄多シナプス反射の抑制を介して筋緊張緩和作用を示す。単シナプス反射抑制作用は弱い。
4 誤。スキサメトニウムは、血漿中のコリンエステラーゼ(血漿コリンエステラーゼ、偽性コリンエステラーゼ)により加水分解を受けて不活性化される。
5 正。A型ボツリヌス毒素は、運動神経終末からのアセチルコリン(ACh)遊離を抑制し、筋弛緩作用を示すため、眼瞼痙れんに用いられる。

【問20】
正解 1、2
1 正。ゾルピデムは、ベンゾジアゼピンω1受容体に対して選択的な親和性を示し、催眠作用を示す。一方、ω2受容体刺激による筋弛緩作用などの副作用は少ない。
2 正。ラメルテオンは、メラトニンMT1及びMT2受容体を刺激し、睡眠覚醒リズムを調節し、不眠症における入眠困難を改善する。
3 誤。エスタゾラムは、ベンゾジアゼピン系催眠薬でありGABAA受容体-Cl−チャネル複合体のベンゾジアゼピン結合部位に結合してGABAのGABAA受容体への結合能を亢進し、催眠作用を示す。
4 誤。フェノバルビタールは、鎮静・催眠作用が現れる用量以下で抗痙れん作用を示すため、抗てんかん薬としても用いられる。


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