2018年01月17日
アロエ・バイネシー(アロエ・バーベラエ)の育て方(栽培法)
1.はじめに
アロエはツルボラン亜科アロエ属の多肉植物の総称で,510種ほどが知られている,以前はアロエもいろいろ集めていたのだが,アガベが増えてきたため手狭になりほとんど処分した,唯一残してるのがアロエ・バイネシーなのだが,その育て方のコツなどについてまとめてみた
2.アロエ・バイネシーの来歴・性状
原産地は南アフリカである,学名はAloe bainesii(アロエ・バイネシー)またはAloe barberae(アロエ・バーベラエ)だが,Aloe bainesii var.barberaeと記載される場合もある,成長は遅いと言われてるが,大株になるのは遅いだろうが,小さな株はそこそこの早さで成長していく
別名ツリーアロエとも呼ばれるように,アロエの中では最大級の種類で高さは18m〜20mくらい,幹の太さは直径3mくらいまで成長する,葉の色は通常は濃い緑色だが低温期は茶色にくすんでくる,インテリアプランツとして人気があるが,日本では流通量が少なく希少種と言えよう
3.アロエ・バイネシーの入手方法
鉢物等を入手する場合,非常に流通量が少ないため,専門的なショップで予約するか,ネット等で探して通販に頼るしかない,ただ観葉植物として販売されてる完成品はかなり高額である,ヤフオク等のオークションにたまに出品される小さな株を狙えば,結構安く手に入れることができる
また種も販売されてるので,種から育てるのも可能なようだが,私はアロエに関しては種から育てたことがないので,この辺に関する知見は全く無い,ただネットで検索すると多くの人がアロエを種から育ててるようなので,私も暖かくなったらチャレンジしようと思ってる
4.アロエ・バイネシーの栽培用土
排水の良い軽めの土から,保水性の高い重い土まで,用土に対する適応性は高く,いずれの用土でも特に問題なく成育する,理想的には有機質資材が豊富で,ある程度の保水性があって,かつ不要な水はさっと流れてしまうような排水性も兼ね備えた用土が適している,
私は株が小さくて気を遣う時期はサンスベリア用の市販用土をメインに,生育状況に応じて腐葉土,ボラ土,赤玉土等を適宜混ぜて使用してるが,ある程度成長してあまり気を遣わずにすむような株になったら,使い回しのプランター用土等に完熟堆肥や腐葉土を混ぜたもの使用してる
5.アロエ・バイネシーの肥料
早く大きくしたければ,マグァンプKの大粒を4号鉢で5〜6粒,5号鉢で7〜8粒,6号鉢で9〜10粒くらいを春と秋に与えればいい,ただ肥料が効き過ぎると葉が徒長して少々だらしない形になってしまう,本来ならば化学肥料に頼らず腐葉土等をメインにした用土でじっくり育てた方がいい
6.アロエ・バイネシーの栽培環境
温暖な地域なら地植えも可能である,その際,できるだけ日が良く当たる場所を選定する,地植えすると成長は早く開花も見込める,九州の植物園だったが,屋外の地植え状態で,高さが2mくらい,幹の太さが大人の腕くらいの株に花が咲いているのを見たことがある
屋内で管理する場合も,とにかく日当たりがいい場所で管理する,日光不足だと葉が間延びして不格好になってしまう,温度に関しては暑さには強いので夏の高温は気にしなくていい,寒さに関しては,0℃以上を確保するという記載を見かけるが,マイナス5℃くらいまでは大丈夫である
7.アロエ・バイネシーの水管理
ほとんどのアロエの仲間は多肉で,分厚い葉に水分をたっぷり含んでるからだろうが,たいてい水は控えめに,冬などはほとんど水やりしなくていいとまで書いてあるが,このアロエ・バイネシーは,冬でも意外と水をよく吸う,水切れすると葉先が枯れ込んでしまうので注意が必要である
8.アロエ・バイネシーの植え替えや株管理
鉢植えの場合,地上部が大きくなってもあまり頻繁に植え替える必要は無い,少ない用土でも生育可能な丈夫な植物である,ただし早く大きくしたかったら早め早めに鉢増ししてあげる,なお根は弱いので植え替えを行う場合は根を傷めないように細心の注意を払って作業する
地植えであまり高くなると困るような場合は,早めに幹を適当な高さで切ってしまえばいい,ちゃんと脇芽が出てきて成長していく,この作業を伸びてきた枝でも繰り返していけば,トップに掲載したような姿に小さい株でも作ることができるかもしれない(これはやったこと無い)
9.アロエ・バイネシーの増やし方(挿し木方法)
下の写真の赤線の部分で水平に幹を切れば,脇芽が3〜4本吹いてくるから,これをナイフ等で切り取って挿し木すればよい,この時手でかぎ取ると幹の繊維が変にはがれて,親株が傷つくので,必ず綺麗なナイフを使って切り取り作業を行う
なお,実際に挿し木を行う前に,1〜2日程度日陰に放置して切り口を乾かしてから挿し木を行ったほうがいい,また使用する用土は市販の挿し木用土などを利用すると,肥料分があるため切り口が腐ることがある,根が出る前はこのような用土は避けて肥料分の無いボラ土等を利用する
この挿し木の作業は秋から冬に行ってはいけない,必ず気温の高い春から初夏に行うこと,最低気温が10℃を下回るようになると,じ〜っとしたままでほとんど発根しない,春から初夏なら,発根促進剤等を使用しなくても,挿し木するだけで多少時間はかかるが発根してくる
10.アロエ・バイネシーの病害虫
これまで,10数年育ててきて,病気や害虫に悩まされたことは無いので,特にどのような病気になるのか,どんな害虫がいるのか,この点はよく解らない,病害虫等を心配するより水分不足による葉枯れや根傷み,逆に梅雨期等の水分過多による根腐れ等に気を遣った方がいい
11.おわりに
アロエの仲間はアフリカを原産地とする種が多いのだが,かの地では無計画な開発や金銭目当ての乱獲等で,絶滅の危機に瀕してる種も多いと聞く,ワシントン条約で輸出入が規制されている種も有るようだが,このバイネシーも保護対象種なので,育ててる人は大事に大事に育てよう
12.関連記事
◆アロエ・バイネシー(アロエ・バーベラエ)の増やし方:胴切り法(詳細は→こちら)
◆アロエ・バイネシー(アロエ・バーベラエ)を種から育ててみた(詳細は→こちら)
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