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2018年10月22日

家族っぽい何かども【異世界・ 怖い話】






先週のことなんだけど、小三の俺の弟が体験した話。

弟はその日、
学校終わって一度うちに帰ってから仲のいい友達と一緒に
近くの公園で遊ぶことにした。


夕方になってかくれんぼしていたら、
珍しいことに父、母、俺の家族全員が揃って
その公園まで迎えに来た。


それが弟には結構嬉しかったらしく、
かくれんぼを途中で切り上げて、
友達に一声かけて俺らと一緒に帰った。


家に着いて宿題し始めると、
これまた珍しく俺が弟のそれを見てやった。

宿題やってる間も色々と
ゲームの話だかなんだかの話で盛り上がったりして、
機嫌のいい俺はずっと弟の傍にいた。


やがて夕食の時間が来て、
母が1階のダイニングから声を張り上げた。

俺達の部屋は2階だったので大声で返事して下へ降りた。

なんでもない日なのに夕食はご馳走で、
弟の大好きなハンバーグとかが並んでて、

寡黙な父も、
さっさと平らげてしまった弟に
俺の半分食うか?とかかなり気を配ってた。


そんな中、
いつも見てるアニメの時間になったので
テレビをつけると 何故か砂嵐で、

チャンネルを回してもテレビはザーザー言うばかりだった。

すると突然母がリモコンを取り上げ、テレビを消した。

その顔がニコニコしてたので、ちょっと不気味だった。


夕食も終わると、やっぱりニコニコしながら

母が「ケーキ買ってあるの」

父が「一緒に風呂入るか?」

俺は「新しいゲーム買ったんだけど」

と銘々に魅力的な提案をしたんだが、
そこで弟は悪戯を考えた。

優しくされると意地悪したくなるとかいう
天邪鬼的なもので、トイレ行ってくると言って
帰って来ないという、まぁガキらしい発想だった。


うちのトイレは鍵をかけるとノブが動かなくなる仕組みで、
ドアを開けたまま鍵をかけてそのまま閉めると、
トイレが開かずの間になってしまうのだ。

この家に越して来たばかりは弟が良く悪戯して、
頻繁に10円玉をカギ穴に突っ込んでこじ開けるということがあった。

で、弟はその方法でトイレの鍵を閉めて、
自分はトイレの向かい側の脱衣所の床にある
ちょっとした地下倉庫に隠れて、
呼びに来た家族を脅かそうとした………らしい。



らしいというのは、

実は弟は、公園で友達と別れた後、
行方が分からなくなっていたのだ。

弟はかくれんぼ中に、
突然帰ると声を張り上げてさっさと帰ってしまったので、
誰かが迎えに来たかどうかは誰も見ていないらしかった。

日が暮れても何の連絡もない弟を俺達は心配して、
警察にも捜索願を出して、町内のスピーカーで呼びかけもした。

父親は弟の友達の家に電話かけてたけど
あんな取り乱したのは初めて見たし、
母親なんか早々に泣き崩れてた。

俺はというと、
弟が遊んでたいう公園の周りで聞き込みして探しまわってた。

マジで終わったかと思った。


一方弟は、例の地下倉庫に隠れている時に、
自分を探しているという町内放送を聞いてしまった。

困惑していると、
突然ダイニングの勢いよく扉が開かれて、
3人がぞろぞろとトイレの前に歩いて来て、
またさっきみたいに

「ケーキ買ってあるの」

「一緒に風呂入るか?」

「新しいゲーム買ったんだけど」

と声をかけた。

そのトーンがまったく同じだったらしく、
弟もただならぬものを感じてその様子をこっそり見てた。


すると3人はまた、

「ケーキ買ってあるの」

「一緒に風呂入るか?」

「新しいゲーム買ったんだけど」

と言いながら、
トイレのノブをガチャガチャ言わせ始め、

そのうちドアを叩き始めて、
ついにはドアをブチ破りそうな勢いの、
すごい音が鳴り響いた。

弟はもうそこでガクブルで、
見つかったら絶対殺されると思ったらしい。



時をおかずドアが破られて、いやな静寂が流れた。

やがてその家族っぽい何かどもはさっきの、

「ケーキ買ってあるの」

「一緒に風呂入るか?」

「新しいゲーム買ったんだけど」

を繰り返しながら2階に上がって行った。

弟は弾けるようにで地下倉庫を飛び出し、
家の玄関から靴もはかずに全力疾走で逃げ出した。



無我夢中で走って、着いた先はかくれんぼをしてた公園だった。

公園にはまだパトカーが止まっており、
聞き込みをしてた警官に泣きついたらしい。

その連絡を受けて、近くにいた俺がかけつけて、
無事に弟は見つかった。


その時に弟が警官に話した内容を
こうしてまとめているわけだが、

当然警官は信じないし、別に弟は見つかったし、
プチ家出として片づけられてしまった。


だが、それから家に帰ってくるなり
真剣な顔でテレビのチャンネルを回し始める弟を見ると、
とても出まかせとは思えない。






posted by kowaihanashi6515 at 14:58 | TrackBack(0) | 洒落怖

御巣鷹山を登山中に方角を尋ねてきたスーツの男性【不思議な話】





体験談じゃないけど…
俺の部の先輩(かな?)の3年前の話。


サークルの一環でオスタカヤマに登ったときの事。

2人一組のチームで3チームに分かれて
山小屋を目指すものだったらしい。


先輩は友人と一緒にゆっくり時間を掛けて
登るルートを取ったため、

後一時間ほどで日没andゴールの所だった。


ふと顔を上げると場にふさわしくない
スーツ姿の30代の男性が立っていた。


おかしいな、

と友人と顔を見合わせ
その男とあいさつを交わそうとすると

男の方からさわやかにあいさつがきた。


「こんにちは、暑いですね。」

確かにあたりは日が落ちたとはいえ夏場、
確かに暑いがスーツ姿は大変暑そうに見えたらしい。


だが先輩は東京出身で標準語なので、
その男の姿はともかく
言葉遣いに好感を持ったそうだ。


先輩がその男に話し掛けようとしたら
先輩の言葉をさえぎる様に

「申し訳ないけど、東京ってどっちの方向?」

となぜか照れくさそうに質問してきたと言う。


先輩の相方が磁石を見て東京の方角を教えると

「ああ、ありがとう」

とていねいに礼を述べ、
そのていねいさと相反するように
すごい勢いで道もない所を降りていったと言う。


先輩は後で気がついてゾッとしたそうです、
飛行機事故の事を思い出して。





山の神様「もし、旅かな?」【ほんのり怖い話】





一度だけ洒落にならない体験をしたのだけど
誰も信じてくれないからここに書く。


学生だった頃毎週末一人キャンプに
興じてた時期があった。


金曜日から日曜日にかけてどこかの野山に寝泊りする、
というだけの面白みもくそもないキャンプ。


友達のいない俺は寂しさを広大な自然の中に
まぎれこませていたのだった。


それでまあその日は岐阜の方面に向かってたんだけど、

地図も持ってないもんだから
正確にはどこへ行ってたのかよく分からない。


とにかく野営によさげな山を見つけたので
そこで一泊することにした。


ご飯食べて、ヤングジャンプ読んでたらもう夜中だ。


暇だなあ、とか思ってたら急に
テントのチャックを開けられた。

え、なに。

管理人?それとも通報された?

とか、もうビックリして死ぬかと思ったけど
立ってたのは普通の爺さん。


中覗きこんで

「もし、旅かな?」

と聞かれた。

返事できるような状態じゃなかったので
頭だけコクコクって返事したらそのままどっか行った。


民家まで1kmはあるような山奥に
まさか人がいるとは思わなかったね。


最初は幽霊かと思ったけどどう見ても人間だった。

むしろ変質者かサイコ野郎か
泥棒で俺を狙ってるんじゃ・・

と 考えると寝るにも寝れない。

うわあぁどうしよう・・・って落ち込んでたら、

またチャックが開いて、今度は中年のおっさん。


そいつも

「もし、旅かな?」

って聞いてくる。

また頷いたらそのままどっかへ行った。


からわれてるのかなんなのか分からないけど、
もうダメだここは、離れよう。

そう思った。


けど、テントの外は
月明かりも無いような暗黒世界で、
おまけに変質者が二人もうろついてる。


でた矢先に包丁でグサーとか怖いこと想像して
30分くらい悩んだあげく、でることにした。


護身用にマグライトを装備して
恐る恐る外にでると誰もいない。

今のうちだと猛スピードで
テントの片付けを開始した。


そしたら終わる頃になって
二人がまた近づいて来たんだよ。

俺が心臓バクバクさせてテント片付けてる横から

「帰るのかい?まだ夜なのに」

って声かけてくる。

「ええ、まあ急用思い出しまして」

と答えつつも荷物をバイクにくくりつけて

それじゃあとオッサン達のほうに
ライトを向けたら、光が何か変。

途中で途切れてる。

なんじゃこらあと後ろの方を良く見たら
全長4mくらいありそうな黒衣が、
屈んでオッサンと爺さんを動かしてる。


あの顔の垂れみたいなのの奥に目を光らせながら
口モゴモゴさせて喋ってたんだ。

短い命だったな・・・

とか思ってる暇も無くバイクに跨って逃げた。


そのまま麓にある神社に転がり込んで
迷惑にならないだろうところにテントはって寝た。


翌朝、

なんか騒がしくて目が覚めたら
ちょうどチャックが開くところを見てしまって、

まさか追いかけてきたのかと
絶望的な気分になったが、

神主がここにテント張るなっと
怒鳴ってただけだった。


かくかくしかじかって訳なんですよ、

と話すと

「あーそれ あそこの山の神様だから
 どうにもできないよー。

 でも良かったね神様に会えて。
 
 僕は見たことないけど、
 たまに見たって言う人いるんだよねー」

と。

なんかイラッとする口調だった。

害は無いらしいからそのまま帰ってきた。


害が無いとかそういう問題じゃない。

あんなもの野放しにされたらたまったもんじゃない




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