スターダストレビュー　へ届け！

気がついたら　私は　暗闇の中にいた

どこを見ても　真っ暗で

なにも　見えなくて

耳を澄ましても　なにも　聞こえない

怖くて　怖くて　

しゃがみ込んで　

耳をふさいで

まるまって　

目をギュッとつぶった



どうしちゃったんだろう？

と嘆くだけで

そのまま　動けない




何もないことは　こんなにも　恐ろしいんだ




目を開ければ　もしかしたら　かすかでも見えるかもしれないのに

手を離せば　なにかが聞こえるかもしれないのに

進めば　出口が わかるかもしれないのに



わたしは　ただ　ただ　うずくまって

時が過ぎるのを待っている

　　
・・・　言葉が出ない

伝えたい気持ちはこんなにもあるのに


心の中で　パンパンにふくれあがって

今にも　はじけ飛びそうだというのに



もしも　心に扉があるのなら

開け放つから　伝わってほしい



でも　この　

どうしようもなく　もどかしい気持ちですら

今の私には

伝えるすべがない

空を眺めたら

雲が流れていた

風の向くままに

あるがままに



わたしも

流れるような　雲のように

あるがままでいられたらなぁ

と　思った

近くを散歩した

公園の横を通り過ぎると

名前も　知らない木が

黄色　オレンジ　赤　の葉を　つけていた

散りゆく姿は　はかなげで　寂しげだけれど

私は　ここ　にいるよ

と　静かに　でも　力強く

訴えているようにも　感じた



私にとっての　とある秋の一日



厳しい寒さの冬の前の　大事な秋

温かな　春を待つために

私は　ここで　頑張るよ

と　名前も知らない木は　

静かに　

でも　力強く　訴え続ける