2016年06月24日

書評−スクラップ・アンド・ビルド




またまた性懲りもなく書評です。今回は羽田圭介氏の「スクラップ・アンド・
ビルド」。内容を良く見ず、ミステリーかと思って図書館で借りた本だったの
ですが、これがまた芥川賞の受賞作で、しかも一風変わった介護ものでした。

私も今年で67歳になり、認知症や介護の対象となる年齢になって、介護問題
も本当に他人ごとではないと痛切に感じるようになっています。40年以上も
サラリーマン生活をし、若さを良い事に不摂生極まりない生活もして来ました
ので、誰でもこの年頃になれば病気の2つ3つあるのが当たり前だと思います。

そういう年代を経て、早い人では60代から要介護になる人もいます。この物語
では、主人公健斗の祖父が介護の対象ですが、長年親族の間をたらい回しになっ
た祖父が、いよいよ最後の砦の長女(健斗の母)の世話になるところから話はス
タートします。

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普通は介護というと、病院や介護施設の完全介護が、被介護者にとっては最高の
環境と思われがちですが、実はこの薬漬けを含めた完全介護が、年寄りをいち早く
死に至らしめる最短コースであるという事は、この本を読むまで知りませんでした。
主人公の健斗はこの事を受け止め、自宅介護で未来に何の希望もない、ただ苦痛に
耐えるだけの祖父を何とか楽にしてあげようと、できるだけ完全介護に近い看護で
、祖父の知力と体力を消耗させ、楽にあの世に旅立たせようとしますが、どっこい
いろいろな状況が次々と展開し、話は佳境へと進んで行きます。

また登場人物も皆大変なくせ者で、祖父も口では毎日すぐ死にそうな言葉を口にし
ていますが、誰もいないところではけっこうスタスタ歩いていたり、健斗の母親も
祖父を口汚く罵ったりしますが、実は祖父を思いやっての行動であったりして、な
かなか一筋縄では行きません。当の健斗にしても前の会社を辞め、30歳を前にし
ての実家でのプータロー生活で、落ちてばかりの採用面接にも懲りずに、祖父の状
況を反面教師としたストイックなまでの筋トレ生活を送るという変わり者です。

この変わり者の家族が、祖父のいろいろな事件を通してどうなっていくのかは、読ん
でのお楽しみですが、どこの家でも起こりうる介護問題について、本当に考えさせら
れます。株式投資とは直接関係はありませんが、投資生活においても健康は欠かせま
せん。幾つになっても健康で株式投資を楽しみ、ポックリ行きたいと思うのは私だけ
でしょうか。この物語のしみじみとしたエンディングが妙に心に残りました。
それでは又。

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2016年05月25日

投資信託アゲイン




このテーマについて今までも何回か書いて来ましたが、時間の経過と共に
対応銘柄も少しづつ良いものが増えて来ましたので、再考してみたいと思
います。

まずは投信の売買手法についてですが、これは当然投資する人の環境によ
って、変化するものと思います。環境というのは投資家の資金力、投資期
間、投資時期、期待リターン等々です。一般的には個人投資家の場合は、
定額の積立が一番かと思います。何故かと言えば一旦月々の購入額を決め
てしまえば、後はお任せで比較的手間が掛からない事と、ドルコストの恩
恵を受け易い等の理由からです。

次は、年間何回かある暴落時にまとめて買う方法もあります。この場合で
も一括では買わず、必ず分割して買う事が必要です。どこが天井で、どこ
が底かは過ぎてみないと判らない以上、一括で買う事は大変危険です。但
し積立と雖も、スタートの時期によっては苦労するパターンもありますが、
10-20年というスパンで見れば、まずは安全な手法ではないでしょうか。

無題.jpg

投資期間について、私は基本的に投信の場合は長期の投資期間が前提です。
最低でも10年以上、忘れてしまうくらいでも良いと思います。5年以内の
短期であれば、株式その他で回転させたほうが良いかも知れません。です
からNISAを使う場合でも、今のところ5年でロールオーバーしなくてはい
けませんので、無税というのは魅力ですが、長期投資の醍醐味でもある
複利効果を考えますと、いろいろ検討する余地ありと思います。

さて次は投信の銘柄(商品)についてですが、私は積立でやっていますので、
ノーロードである事、インデックス商品、信託報酬を含む実質コストの安い
銘柄を選んでいます。勿論これだけで全てを決定する訳ではありませんが、
長期投資に於いてはコストは大変重要な要素です。又、銘柄はどんどん条件
の良い物が次々に登場しますし、従来の商品でも競合上コストを下げて来ま
すので、私の場合は乗り換えでなく、今までの物はそのままに新規に条件の
良い商品を加えて行きます。

最近の評判の良い商品としては、ニッセイインデックスシリーズやたわら
ノーロードシリーズ等でしょうか。これらはシリーズ内でポートフォリオが
組めるくらいの、多くの銘柄が出ています。私の場合はいろいろ試した経験
から、国内株式、先進国株式、国内リート、先進国リート、バランス型の5
種類で、債券やコモディティーは入れておりません。それと今までインデ
クス投信の話ばかりして来ましたが、アクティブ投信の中にもひふみ投信や
さわかみ投信のようなまじめな商品もありますので、いろいろさがしてみる
のも、面白いかと思います。

いずれにしても投信の場合は、じっくりと落ち着いて時間を味方にやる事が、
大変重要かと思います。
それでは又。

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2016年05月02日

書評−終わった人




またまた書評ですが、今回は内館牧子さんの「終わった人」です。この本で
感心したのは、内館さんてもちろん女流作家さんですが、よく男性の、しかも
60過ぎのジジイの心理を見抜いているなという事でした。当然膨大な資料集
めやインタビューなど行ったと思いますが、それにしてもジジイの痛いところ
を、容赦なく突いてくれます。

この本は言ってみれば「定年小説」ともいうべきものです。私も約3年前定年
を迎えましたので、一々この主人公の田代壮介に自分を重ねて、皆一度は同じ
ような考えに支配されるものなのだという事を、妙に納得して読んでしまいま
した。

終わった人



まずはサラリーマンの場合は仕事がなくなる喪失感です。なんだかんだ言って
もサラリーマンのアイデンティティは会社であり、地位であり、仕事に対する
プライドです。それが一気に無くなるとという事は、自分の全人格をそれこそ
全否定されるに等しい事です。とても趣味や習い事などで代替えできるもので
はありません。仕事以外の何をやっても物足りない状態で、毎日の自分なりの
生活に慣れるまで、結構苦労します。

次には他人との接触の機会が現役時に比べて著しく少なくなるので、他人との
渇望感を埋めたくなります。ちょっとした人の行為が身に沁みます。主人公も
カルチャーセンターの受付嬢久里に思いを寄せ、自分なりにスケベ根性を出し
ていろいろ誘いますが、何せ世間手を気にする小市民ですから、思い切った事
はできず、恋愛も成就しない結果となります。この辺の描写も妙に説得力があ
ります。

一般的に定年後は仕事も限られた職種しかなく、なかなか再就職も難しいもの
ですが、主人公の場合はスポーツジムの人間関係から思わぬ仕事に就く事にな
り、それが自分の定年後の人生を大きく変える事になります。詳しくは読んで
のお愉しみという事ですが、人間は幾つになっても学び続けるもので、その為
には、時には大きな犠牲も払わねばならない事もあるという事でしょうか。

主人公も大きな犠牲を払い、妻ともぎくしゃくしていく中で、徐々に自分にと
っての本当の価値観を見出し、自分の当初思い描いていた定年像とは大きくか
け離れながらも、本来の自分らしさを感じられるステージに進んでいく姿が、
すがすがしく描かれています。本当の幸せとは?なかなか論じられませんが、
自分の持っている能力を、自分のできる範囲で、人々の為に役に立たせる事が
できれば、案外充実した老後が過ごせるかもと感じた次第です。
それでは又。


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43年勤めた会社を昨年退職し、会社員時代から趣味でやっていた株式投資にますますのめり込む。もっと働けとの女房の小言もどこ吹く風、自由きままな生活を楽しんでます。
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