2018年01月25日
本白根山の噴火で蘇える 阿蘇 被災地の苦い思い出
こんばんは、エルグ(夫)です。
昨日、本白根山の噴火が起こりました。
もう10年くらい前ですが、白根火口ロープウェイにも搭乗したこともありますので、少し感じ方が複雑に思いました。
この噴火による死傷者も発生しており、被害に遭われた方には心よりお気の毒と思います。
私達はこの地を何度も訪れています。
冬の時期にも訪れた記憶がありますが、年中絶景を楽しめる観光地だと思っています。
標高の高い地域で、西日本には見れない絶景を見ることが出来るから何度も行きたくなるのでしょう。
雪の深いころに写真撮影のため、草津白根山レストハウスに行った事を思い出しました。
上画像は、今回の本白根山の噴火場所から1.5kmくらいの所になります。
今回の噴火による惨事に限らず、旅で行った場所が地震や台風、最近では水害などで被害に遭うとその土地の人になったかのように心が痛むことがあります。
しかし被災者の人達から言わせれば、きっと
「そうは言っても、あくまで他人事でしょう 助けてくれないでしょ!」
と 言うのも私自身 平成24年7月九州北部豪雨 で阿蘇市が水害に遭ったときにボランティアで参加しようとした時の経験があるからです。
阿蘇地域は私達にとって、特別思い入れのある所で、ボランティアに行くと言うよりは、実家の修理に行くような感覚でした。
当時、体調を崩していた私は、身体慣らしの意味もあり、建築業の知識と作業を生かせれば、被災者のお役に立てると思っていました。
災害1か月後で8月のお盆休みに前に、阿蘇役場のボランティア受付に電話で問い合わせました。
「住宅専門の工事業をしている者ですが、住宅の専門的な作業を必要とするボランティアはありませんか?」
と 聞きましたが、帰って来た役所の答えは私からすると驚くものでした。
「その様な人は要りませんが、泥を運んでくれるのならあります」
「大工工事が出来るから、応急処置的な作業の即戦力になると思いますが」
「建築士の方ですか?火事場泥棒が多発していまして・・・お盆は責任者が不足していまして・・・ 貴方が悪い人とは言いませんが・・・」
「はぁ− 番号言うから山口建築士会にでも確認したらええやろ− 運転免許証で確認してもいいですよ!」
結局、やんわりと断られました。
お盆休みになって、取敢えず現地まで簡単な工具を車に積んで行きました。
ボランティア受付に行き、2ヶ所ほど土木作業の募集がありましたので、体力の事も考えながら山間部の現場に行くと業者の現場監督らしき人から
「もう作業員は足りとるからいらんよ!」
と 人数が多くても邪魔になるので、全く必要とされませんでした。
必要ないなら帰ろうと思いましたが、被災地域に行ってみると現地は悲惨な状態で、水害に遭った人が家の前で泣き崩れている女性を見ました。
1ヶ月経っても泣いているのは、大切な人を失ったのだろうと容易に想像できました。
別の家で年老いた夫婦が2人で、家の修繕をしているのを見た時、お手伝いをすることを迷いました。
責任者無く1人勝手に作業をすることで、怪しい人に間違えられるのではないか、勝手に作業することで老夫婦が周りの被災者から責められるのではないか、等と 頭の中にたくさんの事が過ぎり、作業する事のリスクを考え諦めました。
いや、たくさんの理由が過ぎり、面倒臭くなったのです。
結局、何もしないまま これで良いのか? と自問自答しながら阿蘇から帰ることにしました。
「そうは言っても、あくまで他人事でしょう 助けてくれないでしょ!」
このことが、日本で災害が発生する度に後悔として思い浮かびます。
私が後悔する事は、被災者にとって何の影響もないので、勝手に後悔すれば良い事なのですが、現在に置いても阿蘇地域には水害・地震で大勢の被災者が苦しんでいる現状です。
1日でも早い復旧復興に多大な影響力のある行政には、被災者の痛みを感じ、是非とも成果を上げて欲しいと願うものです。
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