2016年11月06日
欅坂46の衣装はどこがアウトだったのか? 服飾史評論家の見解は?
人気アイドルグループ「欅坂46」のハロウィーンライブ衣装が、ナチス・ドイツの軍服を彷彿とさせるとして世界的に物議を醸している。“やっちまった感”たっぷりだが、具体的には衣装のどこがアウトだったのか?
「軍装・服飾史カラー図鑑」(イカロス出版)の著者で服飾史評論家の辻元よしふみ氏はこう分析する。
「ワンピースやマントは確かに黒色で、ナチスの親衛隊をイメージさせなくもありませんが、デザイン的にはごく平凡。
帽子もどこにでもある19世紀以来の官帽子で、これがダメなら世界中のお巡りさんや警備員が訴えられます。
ただ一点、帽子に付いていた“銀色のワシ”が決定的にアウトです」
★デザイナーは軽率★
ワシのマークは正式に「鷲章」という。
辻元氏によれば、そもそも古代ローマ帝国の国家章で、その後、ロシア帝国やナポレオン帝国、ドイツ帝国などが採用。米国がワシを用いているのもその影響だ。
ナチス帝国もこれを流用。
ワシが鉤十字をつかんだマークを親衛隊や国防軍の制服に採用したといういきさつがある。
ワシはまさにナチスのシンボル。
ナチスのワシは足で輪の中の鉤十字をつかんでいますが、欅坂46のものは鉤十字を他のマークに差し替えています。
デザイナーは“鉤十字を使っていないから大丈夫”と判断したのでしょうが、軽率でしたね。
もし意図的な差し替えなら、それがナチスのマークで、“そのまま使ったらやばい”ということを把握していた証拠だ。
過去には、沢田研二も“そのまんま”な衣装を着てトラブルになった。
写真や映像があっという間に世界中に拡散される今、芸能人でなくても同じような“被害”に巻き込まれる恐れがあるかもしれない。
これからの忘年会シーズン、そのコスプレがアウトかセーフか、着る前に冷静に考えた方がよさそうだ。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5596658
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック