2018年01月13日
ひのきのぼう
おきなさい おきなさい きょうはとてもたいせつなひ。〇〇〇がはじめて おしろに いくひ だったでしょ……という乱暴な母の声が聞こえる。少年はイヤイヤ布団から抜け出す。
今日は16歳の誕生日。王様に会いに行く約束の日だ。いきなりの仕事だと大変だから、と心配性の母親がヒノキで出来た棒を持たせてくれた。こんな細い棒で何が出来るのだろうか?
お城への道中、母親は僕の使命の崇高さと、今日という日がいかに大事かを延々繰り返していた。もう聞き飽きていたが、反論するとうるさいので、いつものように黙っている。
その時、お城から同い年の友達が出てきた。精悍な眼差しはまるで未来の勇者のようだ。お互い大変だよな、親の期待に応えるってのは……俺も立派な大工になれるようにがんばるよ。
今日は16歳の誕生日。王様に会いに行く約束の日だ。いきなりの仕事だと大変だから、と心配性の母親がヒノキで出来た棒を持たせてくれた。こんな細い棒で何が出来るのだろうか?
お城への道中、母親は僕の使命の崇高さと、今日という日がいかに大事かを延々繰り返していた。もう聞き飽きていたが、反論するとうるさいので、いつものように黙っている。
その時、お城から同い年の友達が出てきた。精悍な眼差しはまるで未来の勇者のようだ。お互い大変だよな、親の期待に応えるってのは……俺も立派な大工になれるようにがんばるよ。
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