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2014年05月06日

堕天使の槍

246の教会をもつ、大きな宗派があった。数百年も続く由緒正しき聖道。57代目の大神官である彼も、聖道への伝導活動を貫き通していた。

真面目を通り越して愚直。まさに神の申し子、誰からも慕われる立派な神官であった。しかし、彼の聖道は愚直ゆえに堅く、外圧に弱くもある。

この宗派を擁護していた国の王子が彼に聞いた。「神と私のどちらが正しいか?」彼は迷うことなく、神と答える。その答えに王子は激怒した。

彼の宗派は邪教と御触れが回り、数百年の聖道が一瞬で雲散した。彼は罵りを受けながらも王子に面会。持参した槍で己の喉をつき許しを請うた。
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