2016年09月07日
ヨスバニ・アラルコン、キューバ国民に許しを請いたい
Caliente Esquina、2016年9月6日付、Dubler Vázquez記者
ヨスバニ・アラルコン:キューバ国民に許しを請いたい
Yosvani Alarcónは、その責任から逃走したことがない。3年少し前、とても重い懲罰を受け、第三回WBCへの出場ができなくなったときに彼は、人間として、そして選手として成長するために、グラウンド外での時間を最大限に利用した。そして復帰したあと、キューバ野球界でもっとも安定した打者の一人となった。
一度ならず苦難から立ち上がることを学んだことは、代表チームにおいて、より多くの責任がある地位まで引き受けるに至ったキャリアのひとつの鍵であった。それがゆえに、今回8月29日にVictoria de Girón球場でみっともない事件を引き起こし、そのために1年間野球活動から身を引かなければならなくなった彼は、いかに自分が間違っていたかということを躊躇なく認めた。
- 何よりもまず、キューバ国民に許しを請うために時間を使わせてもらいたい。とりわけあのとき球場ですべてを見届けたマタンサスの人々に、そして、つねに私を支援し続けてくれたラス・トゥナスの人々へ。私は単純に間違いを犯してしまい、自分がうまく制御できなくなっていた。いまはそのことがよくわかっている。だからすべての人にあやまりたい。-
率直な言葉で、ゆっくりとした調子で語ったアラルコンは、彼を知る誰からも尊敬と愛情を受ける、あのいつもの謙虚な青年に戻っていた。
そのため、マタンサスでプレーしているグアンタナモ出身のリリーフ、 Alexander Rodríguez投手との一件を見届けた人たちの多くは、あの出来事に当惑という感じを受けたであろう。人によっては説明不可能だが、あの衝突を少しだけ解明する文脈が存在した。
- 昨シーズンのセミファイナルで、私がマタンサスから本塁打を打ったのをみんな知ってると思うけど、その件だ。私はピナール・デル・リオの補強メンバーだった。あれが、今回と同じ投手からのもので、同じVictoria de Girón球場でのことだったのこともみんな覚えてると思う。-
そう前置きしてから彼は、今回ラス・トゥナス-マタンサスの第三戦において、Palacio de los Cocodrilos(=Victoria de Girón球場)で起きたことを説明した。
- あの試合で私は9回に代打として出場した。ネクストバッターズサークルにいたとき、相手投手はYosvani Pérezだった。彼はまだ4点のリードを持っており、崩れそうな気配もなかったと思う。それにもかかわらず、私がバッターボックスに入ったとき、マタンサスの監督が出てくるのが見えた。彼はまさにあの投手、昨シーズンのプレーオフで私が本塁打を打った相手投手を呼び、それから何かジェスチャーをして、昨シーズンにあったことをほのめかすような何かを言っていたように私には思えた。もうそれで私は懸念し始めた。なぜかというと、もう一度言うけど、それまで投げていた投手を代える多くの理由はなかったように私には思えたから。事実、私が本塁打を打っても、同点にもならない状況だった。
- そしてそのリリーフ投手がウォーミングアップをはじめ、また私には少し攻撃的に思える表情でそれを終えた。それらすべてが一緒になって、私を精神的にがんじがらめにした。私のことを知る人なら、私が激高するタイプの人間ではまったくないことがわかっている。しかし普段ほとんどの投手は私への一球目を内角に投げることはしない。通常なら外角のほうに投げる。彼は捕手の指示に対し三度首をふり、内角に投げてきた。もし本当にその可能性に備えていなかったなら、両腕に当たっていたかもしれない。私はビデオを何度も見直して、そのことを確信した。
そのあと起きたことは、みながよく知っていることだ。アラルコンの暴力は全国にテレビ中継され、懲罰はすぐにおこなわれた。12ヶ月の出場停止という非常に厳しい措置だった。彼の過ちは、マタンサスのDemis Valdésが2014年の2月に、ビジャ・クララのFreddy Asiel Álvarez投手に対しバットで暴力をふるい、刑事事件にまで発展した件と同レベルの扱いとなった。
- 私には少し厳しいものになったと思うが、でもそれでよいと思う。それが革命キューバの野球の規律なのだから。キューバで私たちが持っている懲戒の基準はそれであり、私は行動の結果の責任をとらなければならない。もちろん私はとてもつらい。なぜなら、私はいまキャリアの中で最良の時期にいながら、ラス・トゥナスだけではなく、キューバ代表チームの力になる機会も失おうとしている。だから私はもう一度誰かに評価をしなおしてもらえないかと願っている。なんらかの機会を私に与えてもらえないかどうか、私のキューバ代表としての行動も考慮してもらえないかと。措置を適用する時期が考慮されなかったのではないかと思うんだ。もちろん私がやったことを正当化しているわけじゃない。私は規律を破ったし、それが懲戒に値することはわかっている。でもすべてを考慮してもらえないかと願っている。せめて今季の出場は許されないものだろうかと。-
Yosvani Alarcónのにがい経験は、再度彼をWBCという、野球というスポーツが五輪から除外されている現在、すべての選手にとってもっとも待ち望まれている大会から引き離そうとしている。しかし、あらゆるその他の考慮、たとえば懲戒規則の改革や、懲戒を年単位ではなく試合単位にするといった可能性もかすかに見ながら、この現在キューバのもっとも完璧な捕手は、なすべきことをよく知ること、つまり、野球のグラウンド内にすべてを残すこと、に集中し続ける。
- いま20日間の休暇をとっている。というのは一年中絶え間なく試合をしているから、捕手にとっては、それがかなりきつい。でも毎日チームの仲間の試合を見にいってる。みんなにはもう謝ったよ。実際、私の欠場が少しチームに影響を与えていることはわかっている。Ermidelio (Urrutia監督)は私をひじょうによく支援してくれたし、だからこそ、その信頼にお返しをする唯一の方法は、練習にできるだけ早く参加することだ。実際公式試合に全部参加しているような気持ちでね。体調を維持しておきたい。なにか別の決定がなされることを期待しながら。-
(メサ監督の投手交代が29分30秒あたりから)
Yosvani Alarcón: “Le pido perdón a toda la afición cubana”
https://miesquinacaliente.wordpress.com/2016/09/06/yosvani-alarcon-le-pido-perdon-a-toda-la-aficion-cubana/
Yosvani Alarcón: “Quisiera pedirle perdón al pueblo de Cuba”
http://www.cubadebate.cu/noticias/2016/09/06/yosvani-alarcon-quisiera-pedirle-perdon-al-pueblo-de-cuba/#.V9PDuFuLTIU
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