2018年10月02日
米国の野球史家ピーター・ブジャークマン 訪問先のハバナで急死 キューバ野球の著作多数
ピーター・ブジャークマン
Radio Habana Cuba、2018年10月2日、PL
米国の高名な野球史家で文筆家のピーター・ブジャークマンがキューバ国内の各球場をめぐるグループとのツアーのあと、ハバナ市内で急死したことが、10月2日わかった。
昨日、77歳で死去したブジャークマンは、野球に関する40冊以上の著書を持ち、「国際野球事典」のほか、数多くの記事、エッセイ、伝記、インタビューを執筆し、キューバ野球に関する著書も少なからず残した。
ブジャークマンはさまざまな機関から14の褒章を受けており、そのうちの直近のふたつは、ボブ・デイヴィッズ賞と、ヘンリー・チャドウィック賞2017で、後者はアメリカ野球学会(SABR)が授与する著名な賞である。
21年前にキューバを訪れ、キューバ野球を「汚れのない、清らかな野球」と呼び、その魅力にとりつかれたブジャークマンは、カメラマンのマーク・ラッカーとともに、「スモーク〜ザ・ロマンス・アンド・ロア・オブ・キューバン・ベースボール」(スモーク〜キューバ野球のロマンスと伝承)を執筆した。
それ以降ブジャークマンはキューバ野球に関する代表的な研究家・作家になった。
そのブジャークマンのキューバ野球に関する最後の著作「ベースボール・アンド・フィデル・カストロ〜ジ・アントールド・ストーリー」が来年1月にキューバで発表されるという知らせが届いた。この本では、キューバ革命の歴史的指導者の野球への愛情と、それがいかにキューバ野球の発展に寄与したかが語られている。この著作でブジャークマンはSABRのヘンリー・チャドウィック賞2017を受賞した。
ブジャークマンはさらに、アドルフォ・ルケやマルティン・ディイゴ、コンラド・マレーロら記憶に残る選手たちの伝記や、数多くの記事を書いた。
死の直前まで彼はキューバ野球チームをめぐる旅、グラウンドや球場、野球選手たちとの出会いについての自身の思い出を書いており、その仮題は「ザ・ヤンキー・イン・キューバズ・ダグアウト〜トラベルズ・インサイド・フィデル・カストロ・ベースボール・エンパイア」(キューバのダグアウトにいるヤンキー〜フィデル・カストロ野球帝国の内側をめぐる旅)とつけられていた。
ブジャークマンの著書「ア・ヒストリー・オブ・キューバン・ベースボール1864-2006」(2007年)
ブジャークマンの著書「フィデル・カストロ・アンド・ベースボール」(2017年)
Historiador de béisbol de EE.UU. falleció en La Habana
http://www.radiohc.cu/noticias/deportes/172952-historiador-de-beisbol-de-eeuu-fallecio-en-la-habana-(+fotos)
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