2018年08月24日
米国の経済封鎖による昨年度の被害額43億ドルと試算 キューバ外務省
2017年、世界はキューバへの支持を承認し、191カ国の賛成で経済封鎖をふたたび非難した。反対したのは米国とイスラエルだけだった
Cubadebate、2018年8月24日
2017年4月から2018年3月の間に米国によるキューバへの政策は再強化され、その経済的攻撃と封鎖はキューバに43億2100万米ドル以上の損害を生んだ。経済封鎖が適用されたほぼ60年間にキューバが被った損害コストは合計9336億7800万に及ぶ。今週金曜日(8月24日)にハバナで公表された公式見積もり報告による。
60年前から米国が課している経済商業金融封鎖がキューバに生んだ損害に関する年次報告において、キューバ外務省は、トランプ政権は、2015年のバラク・オバマ政権とラウル・カストロの下での国交回復のあと、両国間の関係に深刻な後退をもたらした、と指摘している。
2017年にトランプは、封鎖強化に関わる文書「米国のキューバに対する政策強化についての国家安全保障に関する大統領覚書」に署名した。その5ヵ月後に米国の商務省、財務省、国務省の各省庁は、その覚書遂行のための新たな規則と措置を発表した。
そこで取られた措置によって、キューバに渡航する米国民の権利はさらに厳しく制限され、キューバでの活動を制限されている米国の経済界はさらなる拘束を課せられた。
これらの結果によって、米国からキューバへの渡航者は減少し、キューバ企業と米国やその他の諸国の潜在的パートナーたちの関係に大きな障害がもたらされた。
これらの政策は、報告書によれば、キューバの国家経済だけでなく非国営セクターにも損害を与え、その領土外的性質から第三国にさえ影響をもたらしている。
この報告書は、キューバが国連総会に提案する「封鎖を終わらせる必要性に関する決議案」の基礎となっているが、この政策が60年間を通して与えた損害について、国際市場における金の価値に対するドルの下落を考慮したうえで、9336億7800万米ドルと見積もっている。
現在の金額で言うと、経済封鎖は、1344億9900万米ドル以上の定量的損害を生んでいる、と報告は指摘している。
報告は、食料や健康、教育から海外貿易や金融などに至る、さまざまな分野においてキューバが被った影響を詳細に記述している。
キューバにとってこの米国の政策は、キューバ全国民の人権に対する大規模かつ異常で組織的な暴力であり、1948年の「集団殺害罪の防止及び処罰に関する条約」に基づき、ジェノサイド(民族大量虐殺)行為として弾劾している。
また、国際連合憲章や国際法違反、国際協力への障害物としても非難している。
きたる10月31日に国際連合総会は、キューバの提案による「封鎖を終わらせる必要性に関する決議案」をふたたび投票にかける。
本決議は、国際連合の主要審議機関において1992年以降毎年多数の支持を集めており、今回で27年連続の投票となる。
直近の3年間では、国際連合に所属する193カ国のうち191カ国が決議案に賛成した。2017年の投票では米国とイスラエルだけが反対をしている。
キューバによる報告書のPDFファイルのダウンロードはこちらから
(ラティーナ通信社とキューバ外務省の情報による)
Bloqueo de EEUU costó a Cuba más de cuatro mil millones de dólares entre abril de 2017 y marzo pasado
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/08/24/bloqueo-de-eeuu-costo-a-cuba-mas-de-cuatro-mil-millones-de-dolares-entre-abril-de-2017-y-marzo-pasado/#.W4OaUCQzbIV
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