2018年07月05日
フアン・ミゲル・エチェバリア ロング・インタビュー 死ぬまでキューバ人として戦う
フアン・ミゲル・エチェバリア
Cubadebate、2018年7月5日、Tomás Campos記者(MARCA)
フアン・ミゲル・エチェバリア(1998年キューバのカマグエイ出身)はすべての質問に対し、無類のテクニックとスピーチで反応していく。彼は世界陸上界の新たなスターであり、6月10日にストックホルムで記録した追い風参考の8メートル83(U23最高記録)のような素晴らしい記録で這い上がったスターダムから降りるつもりはない。きょう彼は、キューバの陸上代表団を迎え入れてから30年がたつ都市グアダラハラでの競技大会に出場する。
- 2017年にはあなたの自己最高公認記録は8メートル28でしたが、今はもう40センチ以上も記録を伸ばしました。自身の驚異的な進化に驚いていますか。
もちろん驚いているけど、これはトレーニングをしっかりおこなった成果だ。いくつかの欠点を修正したら、結果が自然についてきた。ダニエル(・オソリオ、昨年9月から彼のコーチ)は以前から、私の本当の潜在能力は8メートル60以上だが、それを開発せねばならない、と言っていた。
- オストラバ(チェコ共和国)で8メートル66を跳んで、カール・ルイスが1981年以来持っていた20歳以下の記録を破りました。1日にして世界陸上界の偉大な代表選手の一人になったことを意識していますか。
いまはどこへいってもスターとして扱われるし、たくさんのインタビューを受け、サインもたくさんする。そういうのは私は大好きで、なぜかというと、それは皆が私のことを応援してくれて、私の跳躍を楽しんでいるということを意味するからだ。そうやって生活することに慣れないといけない。時には、まあ、自分の居場所が必要だけどね。
- あなたは五輪王者になることと、世界記録を破ることを望んでいます。金メダルは2020年の東京五輪を待たねばなりませんが、世界記録は年内に達成できると思いますか。
できるかもしれないし、できないかもしれない、でももちろん年内に記録を破ることが可能となるよう取り組んではいる。私に限界は無いからね。ただ実際のところ私がトレーニングをするのは、たとえそれが世界記録であれ、イバン・ペドロソのキューバ記録(8m71)であれ、それらの記録を破るためではなく、競技者として成長し、トラックで楽しむためなんだ。
- 世界記録を破る舞台として特に夢描いているものはありますか。
東京五輪だったらすごくいいけど、何度もトラックを回ったりはしないよ。
- 9メートルというハードルにはこだわりますか。
いや、まったく。到達する最初の選手になることは、ある種特別なことだろうけど、記録は自然についてくることを願うよ。私は記録を目指して跳ぶことはしないから。それは大きな間違いだと思う。
- ペドロソは、あなたがオソリオの下でとても成長したと言っています。さらに磨き上げるのに必要な技術的詳細というと何ですか。
まだ着地に関してと、離陸の正確さに改善が必要だ。
- ペドロソはマルカ誌で、キューバ記録はあなたが望むときに破れるだろうとも言っています。このことばに鼓舞されますか、それともプレッシャーを感じますか。
鼓舞されるし、うれしいよ。私のことを信用しているってことだから。競技しているときにプレッシャーは感じない。跳躍のたびに楽しむことに集中しているからね。
フアン・ミゲル・エチェバリア、19歳のキューバ走り幅跳び選手、世界陸上界の偉大なニュースター
- あなたは近年の走り幅跳び王者ルボ・マニョンガと素晴らしい関係を築いています。この南アの選手のすごいところはどこでしょうか。
私たちはとても仲が良いよ。私は英語が話せないのでおしゃべりはできないけどね。ルボは素晴らしい競技者で、私の偉大なアイドルの一人だ。彼は観客とのコミュニケーションのとり方がわかっている。
- 観客とのコミュニケーションというと、あなたはウサイン・ボルトのようにプーマを履いてます。彼はすぐれた先駆者ですよね。
あの巨大な才能はもとよりボルトにはとても憧れてる。彼はファンが強く求めているカリスマを持っている。それが彼の成功の鍵の一つだと思う。競技のつど、彼は楽しんでいるように見えるからね。
- ボルトの座を占める準備ができていますか。
そのように思ったことも考えたこともないよ。ボルトは歴史をつくった伝説の選手で、並ぶことはほぼ不可能だ。私はただフアン・ミゲル・エチェバリアであることを目指すよ。それぞれが自分自身の歴史を書くべきだ。
- キューバの走り幅跳び競技者の学校の秘密は何ですか。
コーチのほとんどが競技者だった人たちで、技術面にとてもよく取り組んでいる。私たちは生まれつきの才能があるけど、それを機能させなければならず、それが彼らが強調していることだ。
- キューバというと、今季はU18とU20の世界王者マイケル・マッソーをほとんど見ていません。彼はあなたと同じくらいの才能がありますか。
マイケルはすばらしいコンディションを持っていて、私と同じくらい才能があるので、世界大会ですぐに出会うよ。キューバ人走り幅跳び競技者の偉大な世代があって、彼はその偉大な代表選手の一人だ。一緒に競技してみて、彼の成熟さには私が驚くくらいだ。
- 昨年すでにあなたはスペインで競技しました。わが国(スペイン)に来るのは好きですか。
スペインは大好きだよ。たくさんのファンがいるし、私をとてもよく扱ってくれる。実際、キューバにいるときと同じように感じるんだ。
- 将来ほかの競技に挑戦する可能性はありますか。
それは考えてない。三段跳びは多くの負傷が生じるし、走るのが速いとわかってはいるけど100mを走っている自分はイメージできない。
- さまざまなキューバ人選手がここ数年移住して、現在スペイン、イタリア、トルコ、ポルトガルといった国々で競技しています。そのようなことは完全に否定されますか。
そういったことは、私の場合、完全に無いね。死ぬまでキューバ人として競技するよ。
フアン・ミゲル・エチェバリア、グアダラハラの「フエンテ・デ・ラ・ニーニャ」競技場のキューバ国旗の前でポーズ
*元記事
スペイン誌MARCA 2018年7月5日付記事
Echevarría: "Puedo batir el récord del mundo de Powell este año"
http://www.marca.com/atletismo/2018/07/05/5b3d062c22601d67248b46a6.html
Juan Miguel Echevarría: “Competiré como cubano hasta la muerte”
http://www.cubadebate.cu/noticias/2018/07/05/juan-miguel-echevarria-competire-como-cubano-hasta-la-muerte-fotos/#.Wz72pdIzbIU
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