2021年01月02日
天孫の高千穂降臨
第三章 天孫降臨
第二節 天孫の高千穂降臨
天孫日向に降り給ふ
天忍穂耳尊高天原に在りて、高皇産靈尊の女栲幡千々姫(たくはたちぢひめ)を娶り、天津(あまつ)彦火瓊瓊杵尊(ひこほのににぎのみこと)を生み給ふ。
天照大神乃ち瓊瓊杵尊に、八咫鏡、八坂瓊曲玉、草薙劒の三種の神寶を授け賜ひ、又中臣連の祖天兒屋命(あめのこやねみこと)、忌部首の祖太玉命(ふとだまのみこと)、猨女君(さるめのきみ)の祖天鈿女命(あめのうづめのみこと)、鏡作連の祖石凝姥命(いしこりどめのみこと)、玉祖連(たまのおやのむらじ)の祖玉祖命、すべて五部の神を以て配侍せしめ給ふ。
よりて詔してのたまはく、「葦原千五百秋瑞穂國(あしはらのちいほあきのみずほのくに)は、是れ子孫の王(きみ)たるべき地(くに)なり。
宜しく爾皇孫就(ゆ)いて治(し)らしむべし。
寶祚(みくらゐ)の隆(さか)えまさんこと、天壌(あめつち)と窮(きはま)りなかるべし」と。
ここに於て尊は天の磐座(いはくら)を放ち、天の八重雲を排し分け、稜威(いづ)の道別(ちわき)に道別きて、日向の襲(そ)の高千穂の峯に天降り給ふ。
大伴連の祖天忍日命、久米直の祖天津久米命、天之石靭(いはゆき)を取り負ひ、頭椎(かぶつち)の劒を取り佩き、天の波士弓(はじゆみ)を取り持ち、天の眞鹿兒矢(まかごや)を手挟み、御前に立ちて仕へ奉る。
高千穂ノ峯一に高千穂ノ槵觸(くしふる)之峯とも、槵日(くしひの)高千穂之峯とも、高千穂之槵日ノ二上峯とも、或は日向の襲の高千穂ノ添山峯(そほりのやまのたけ)ともあり。
其の傳ふる所一ならず。
天孫降臨の狀を叙するもの古書の記事亦頗る異説なきにあらず。
✧ 閑話休題:鈿女命(あめのうづめのみこと)の鈿は「かんざし」とも訓む。
字義としては「黄金のかざり」、「女性がひたいのかざりに用いた」などがある。✧
第二節 天孫の高千穂降臨
天孫日向に降り給ふ
天忍穂耳尊高天原に在りて、高皇産靈尊の女栲幡千々姫(たくはたちぢひめ)を娶り、天津(あまつ)彦火瓊瓊杵尊(ひこほのににぎのみこと)を生み給ふ。
天照大神乃ち瓊瓊杵尊に、八咫鏡、八坂瓊曲玉、草薙劒の三種の神寶を授け賜ひ、又中臣連の祖天兒屋命(あめのこやねみこと)、忌部首の祖太玉命(ふとだまのみこと)、猨女君(さるめのきみ)の祖天鈿女命(あめのうづめのみこと)、鏡作連の祖石凝姥命(いしこりどめのみこと)、玉祖連(たまのおやのむらじ)の祖玉祖命、すべて五部の神を以て配侍せしめ給ふ。
よりて詔してのたまはく、「葦原千五百秋瑞穂國(あしはらのちいほあきのみずほのくに)は、是れ子孫の王(きみ)たるべき地(くに)なり。
宜しく爾皇孫就(ゆ)いて治(し)らしむべし。
寶祚(みくらゐ)の隆(さか)えまさんこと、天壌(あめつち)と窮(きはま)りなかるべし」と。
ここに於て尊は天の磐座(いはくら)を放ち、天の八重雲を排し分け、稜威(いづ)の道別(ちわき)に道別きて、日向の襲(そ)の高千穂の峯に天降り給ふ。
大伴連の祖天忍日命、久米直の祖天津久米命、天之石靭(いはゆき)を取り負ひ、頭椎(かぶつち)の劒を取り佩き、天の波士弓(はじゆみ)を取り持ち、天の眞鹿兒矢(まかごや)を手挟み、御前に立ちて仕へ奉る。
高千穂ノ峯一に高千穂ノ槵觸(くしふる)之峯とも、槵日(くしひの)高千穂之峯とも、高千穂之槵日ノ二上峯とも、或は日向の襲の高千穂ノ添山峯(そほりのやまのたけ)ともあり。
其の傳ふる所一ならず。
天孫降臨の狀を叙するもの古書の記事亦頗る異説なきにあらず。
✧ 閑話休題:鈿女命(あめのうづめのみこと)の鈿は「かんざし」とも訓む。
字義としては「黄金のかざり」、「女性がひたいのかざりに用いた」などがある。✧
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10444259
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック