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2021年09月18日

中小企業経営・政策 〜2021年版小規模企業白書 2-2〜

第2部第2章 経営環境の変化に強い小規模事業者の特徴
経営分析、顧客・地域とのつながり、ブランド化、SDGsに着目して、それぞれの実態と感染症流行下における経営に資する効果を分析する。日頃からの強み・課題分析や財務 の把握状況、顧客情報の把握・活用状況と、それ らが感染症流行後の業績に資する効果といった強み・課題分析を定期的に実施し ている者や、それらを経営分析にまで活用している者ほど、感染症流行による経営環境の変化へ対応できている者の割合が高い。日頃から地域とのつながりを大事にしている小規模事業者は感染症流行後においても地域とのつながりに支えられ、売上げを維持している者が存在する。自社又は商品・サービス・技術がブランド化している者ほど、回復している事業者
の割合は高く、感染症流行後においても顧客や消費者の支持を得られている。SDGsへの取組に着手している小規模事業者はわずかであるが、経営指導員においても重要と考える者は多く、小規模事業者の持続的な発展にとっても重要な取組といえる。
第1節 日頃からの経営分析

強み・課題分析に関する取組

顧客属性別に、強み・課題分析 顧客属性別、強み・課題分析の実施状況の実施状況を見ると、「定期的に実施している」と回答する者の割合は約3割にとどまり、BtoC型事業者よりもBtoB型事業者の方が若干高い。経営分析に基づく経営計画の 策定・実行及び見直しの状況別に、感染症流行に よる経営環境変化への対応状況を見ると、「策定・実行し、見直しを行っている」と回答する者は、経営環境変化への対応ができている者が多く、見直しまで行いPDCAサイクルを回していくことの重要性が示唆される。
財務の管理

財務の管理状況では大半の者は「経営者や役員が主に管理」と回答している。財務の管理状況別に、感染症流行による経営環境変化への対応状況を見ると、「管理していない」と回答する者は、経営環境変化への対応ができていない者が多いことが分かる。
第2節 顧客・地域とのつながり

顧客とのつながり

顧客属性別に、小規模事業者の顧客属性別、主な顧客層の主な顧客層を見ると、BtoC型、BtoB型事業者ともに、「リピート客が多い」と回答する者が大半である。感染症流行後の常連客・上顧客との関係性の状況別に、売上高回復事業者の割合を見ると、「十分維持できている」と回答する者ほど、売上高回復事業者の割合が高いことが分かる。顧客とのつながりが強いことが、感染症流行後において売上高を回復している事業者の一つの特徴といえる。顧客属性別の営業戦略を見ると、BtoC型事業者はBtoB型事業者と比較して、「リピート客の中でも優先順位をつけている」と回答する者の割合は少なく、「新規客、リピート客に優先順位はない」と回答する者の割合が高い。感染症流行後の常連客・上顧客との関係性の状況別に、BtoC型事業者における、感染症流行前の顧客との関係づくりとして主に取り組みを見ると、関係性を維持できていると回答する者は、「店頭での積極的な声がけやコミュニケーションの徹底」や「SNSでの情報発信」、「対面でのイベントの実施」など、日頃より双方向でのコミュニケーションを重視する者の割合が高い。また、BtoB型事業者においても「対面での商談、展示会への参加」が最も高く、BtoC型事業者と同様に日頃より双方向でのコミュニケーションを重視する者の割合が高いことが分かる。
地域とのつながり

顧客属性別に、小規模事業者の商圏について示したものを見ると、商圏が「同一市区町村内の一部地域」又は「同一市区町村」と回答する者は、BtoC型事業者では半数以上と、BtoB型事業者と比べて多い。BtoC型事業者の方が、特に「地域内の需要開拓に取り組んでいる」者が多いことの背景には、両者間での商圏の違いが考えられる。顧客属性別に、地域とのつながりの実態について示したものを見ると、「地域内で事業者間の強いネットワークを持っている」では、BtoC型、BtoB型事業者ともに「十分当てはまる」又は「ある程度当てはまる」と回答する者の割合に差が見られないが、その他の項目においてはBtoC型事業者の方の割合が高いことが分かる。BtoC型事業者では、「地域内の需要開拓に取り組んでいる」者において、「十分当てはまる」又は「ある程度当てはまる」と回答する者の割合が最も高い。
第3節 自社又は商品・サービス・技術のブランド化

ブランド化の自己評価

業種別、顧客属性別に小規模事業者のブランド化に対する自己評価を示したものでは、業種別に見ると製造業、また顧客属性別に見るとBtoC型事業者の方が、「十分ブランド化できている」又は「ある程度ブランド化できている」と回答する者の割合が高い。
ブランド化の特徴

ブランド化の特徴を「独自性を持っている(模倣困難性の高い商品・サービス・技術)」、「歴史やストーリーなどを反映したイメージやコンセプトを持っている」、「デザイン性が高く、顧客の感性に訴えている」とし、ブランド化の特徴の実態について確認する。業種別、顧客属性別に、ブランド化の特徴の状況について示したものを見ると、ブランド化の特徴のうち、「独自性を持っている(模倣困難性の高い商品・サービス・技術)」において、「十分当てはまる」又は「ある程度当てはまる」と回答する者の割合が高い。一方、他の特徴においては、非製造業やBtoB型事業者において、割合が低いことが分かる。顧客属性別、ブランド化に対する自己評価別に、売上高回復事業者の割合を示したものを見ると、BtoC型、BtoB型事業者いずれにおいても、「ブランド化できている」と評価する者ほど、売上高回復事業者の割合が高く、BtoC型事業者の方がその差が大きいことが分かる。
第4節 SDGs への取組

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された 2016年から2030年までの17のゴール(目標)と169のターゲットからなる国際目標である。SDGsの17のゴールのうち、関心のあるものを見ると、BtoC型事業者、BtoB型事業者ともに「住み続けられるまちづくりを」と回答する者の割合が最も高い。
小規模事業者が SDGs に取り組む目的

顧客属性別に、小規模事業者がSDGsに取り組む目的を見ると、「社会的責任の達成」と回答する者の割合が最も高い。また「自社・自社商品・サービスの知名度向上」や「自社好感度の向上」、「新たな事業機会の獲得」と回答する者の割合はそれぞれ約3割から約4割と、業績向上を期待する者も一定程度存在することが分かる。顧客属性別に見ると、BtoB型事業者において「取引先との関係維持」と回答する者が約3割と一定程度存在する。顧客属性別、SDGsへの認知度・取組状況別に、売上高回復事業者の割合を示したものである。これを見ると、BtoC型、BtoB型事業者いずれにおいても、SDGsへの取組を行っている者の方が、売上高回復事業者の割合が高いことが分かる。SDGsへの取組は、消費者や取引先からの支持を得られ、回復に結びついている可能性がある。
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