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2021年07月28日

企業経営理論 〜サービス・マーケティング〜




サービス財

サービス財には、@無形性、品質の変動性、不可分性、消滅性、需要の変動性といった特徴がある。
品質の変動性

「品質の変動性」の対応として、慎重な従業員採用や教育の徹底は適切であり、またそれに代わる機械の導入もサービスの均一化を保つという目的であれば適切である。特に、機械を導入することでヒューマンエラーを防止できるケースもある。
不可分性

サービスの「不可分性」とは生産と消費が同時に行われ、売り手からサービスを切り離すことができない特性である。したがって、直接的な流通による販売が中心とならざるを得ない。一方で、サービスの流通はダイレクトであるが、保険の外交員や旅行代理店のように販売仲介者を介入させることはできる。
需要の変動性

需要の変動性への対応策には値上げもあり、繁忙時に値上げをして需要をコントロールする手段もある。このようなマーケティング手法をデ・マーケティングという。また一方で、サービスの消滅性を考えると、自社サービスへの需要が低ければ、思い切った値下げを検討することも重要である。ただし、消費者は有形財の場合以上にサービスの品質を評価することが困難なため、価格をもって品質を判断する傾向が強い。安易に価格を引き下げると、低価格イコール低品質といった評価が下される恐れもある。
無形性

サービスは「無形性」「不可分性」を有するため、作りだめやサービスの生産場所から他の場所に移動させることは困難である。例えば美容室のように人が顧客に提供するサービスは、「無形性」「不可分性」を有するため、在庫を持つことや生産場所から他の場所に移動させることが困難である。
サービス・トライアングル

サービス・トライアングルは、顧客・サービス提供者・企業の3者の関係性を図示している。サービス提供者が顧客に提供するインタラクティブ・マーケティングの質を高めるためには、高い従業員満足(ES)が必要であり、従業員教育や動機づけなど企業が従業員に行うインターナル・マーケティングや企業が顧客に実施する従来のマーケティングであるエクスターナル・マーケティングの3つのバランスが図られることが重要であるとしている。
サービス・プロフィット・チェーン

「ES(従業員満足)の向上」が「CS(顧客満足)の向上」につながる考え方のこと。従業員満足、顧客満足、利益の連鎖的因果関係を表したものである。サービス・ビジネスにおける高い従業員満足は、生産性向上や離職率の低下を通して、サービスの価値や品質を向上させる。この価値と品質の向上によってもたらされる顧客満足と顧客ロイヤルティが、企業の成長と収益性に貢献するということを体系化したものである。
サービス・ドミナント・ロジック

サービス・ドミナント・ロジックでは、「製品 やサービスから価値を生み出せるかは、それを使用する顧客自身にかかっている」という考え方が根底にある。製造業は、製品の使用価値を顧客が能動的に引き出せるようにモノとサービスを融合して価値提案を行うことが望ましい。例えば、顧客に対して、コト消費を加速させる製品の使用方法を教育するイベントを開催したり、その情報を積極的に発信したりすることなどである。
逆さまのピラミッド

「逆さまのピラミッド」とは、最も高い部分に顧客を位置付け、その下に現場スタッフを置き、顧客と直に接し、顧客ニーズを理解している現場スタッフにできる限りの権限を与えようというものである。現場スタッフの下に置かれたマネジャー層は現場スタッフを支援する役割を果たし、そしてピラミッドの最下部に位置する経営陣は、企業のビジョンや目標を明示することで、組織メンバー全体を動機づけたり方向づけたりする。伝統的なピラミッド型の組織を逆さまにし、現場スタッフの責任と権限を高めるものであり、製造業と逆転させたものではない。つまり、「逆さまのピラミッド」は製造業においても適用される。
真実の瞬間

「真実の瞬間」とは、米スカンジナビア航空を短期間で立て直したヤン・カールソンによって提唱された概念であり、顧客満足にとって最も重要なのは、顧客に接する最前線の現場スタッフとした考え方である。同社を利用する年間1,000万人の旅客は、一回当たりの搭乗で平均すると5回ほど従業員と接する。一回当たりの応接時間は約15秒であり、年間5,000万回にも及ぶ15秒の積み重ねが生まれている。これこそが「真実の瞬間」であり、この真実の瞬間を向上させ、好ましいブランド経験を安定的に提供するためには、最前線の現場スタッフを優先した組織体制をとることが同社の優れた取り組みとして有名になった。顧客に直接サービスを提供する場面は、「コンタクト・ポイント(顧客接点)」と呼ばれる。
サーブクォル(SERVQUAL)

サービス品質の計測尺度である「サーブクォル(SERVQUAL)」では、サービス利用前と利用後の2時点で評価を計測し、それらの差を確認することが推奨されている。ServiceQualityを合成した造語であり、サービス品質の測定尺度のことである。SERVQUALは顧客がサービスの品質をどう知覚するかという観点から評価を行うものであり、具体的には、信頼性、反応性、確実性、有形性、共感性という5つの次元に基づいた項目によって測定が行われる。サービスの品質を決めるのはあくまで顧客であり、事前の期待と事後の評価によって満足が生まれるため、利用前と利用後の2点で評価を計測し、それらの差を確認することが有効である。
サービスマーク

サービスマークとは、役務を提供する事業者が自社と他社を区別するために用いるものであり、記号や文字、図形、それらを組み合わせたもののことである。
サービス・スケープ

サービスを提供する物理的な環境(店内の内装、雰囲気など)のすべてを指す。
チェーンストア・ オペレーション

チェーン・ストアとはブランドや経営方針、サービス内容、外観などに統一感を持たせた、同一経営体グループの主導で設置された複数店舗の集合体のことである。レストラン・チェーンの店舗は、立地特性に応じて若干の違いをもたせているが、基本的に同形であり、チェーン本部が相当程度の中央統制を行っている。
フランチャイズ・チェーン

チェーン本部と契約し、加盟店として経営する。加盟店は「フランチャイジー」、本部側の呼称を「フランチャイザー」という。一般的に一定の資金の制約のもとでのスピーディーな多店舗化を達成するための手段のひとつである。加盟店は、同じフランチャイズチェーンの加盟店同士でのカニバリゼーションを避けなければいけないため、加盟店が本部の意向を無視して、経営規模の拡大を目指した任意に対象地域を設定することや出店地域を自由に選択すことはできない。
本部(フランチャイザー)のメリットデメリット

@メリット
a.他人資本の活用で急速な事業展開が可能
b.ロイヤルティの徴収で安定した経営基盤の構築が可能
Aデメリット
a.一部の不適切な加盟者が存在すると、チェーン全体の信用を失う
b.加盟者の責任意識や自助努力が欠如するおそれがある
加盟者(フランチャイジー)のメリットデメリット

@メリット
a.本部による経営指導や援助が受けられる
b.事業経験に関わらず事業を開始でき、起業する際のビジネスリスクを軽減できる
Aデメリット
a.チェーンの統一性が優先され、経営に制約があるため創意工夫の自由度が低い
b.加盟金やロイヤルティの支払いが必要となる
海外市場へのフランチャイジング

海外市場へのフランチャイジングには、現地企業と合弁で現地本部を設立し、まずはこの現地本部との間でマスター・フランチャイジング契約を結び、そして、現地本部と他の事業者との間でサブ・フランチャイジング契約を結ぶ手法とチェーン店国内本部と、現地事業者とが直接フランチャイジング契約を結ぶストレート・フランチャイジングの契約手法がある。
ロイヤルティ収入

フランチャイズ・システムによるロイヤルティ収入は、 定額方式(決められた額を支払う)と歩合方式(売上や粗利の中から一定の割合を支払う)がある。加盟店から確実に一定額のロイヤルティを徴収するには、定額方式が適している。
コーポレート・チェーン

レストランは同一の所有の下で経営されている。
ボランタリーチェーン

小規模の独立の加盟店が、所有上の独立性を有したまま、共 同仕入れなどの運営上の共同作業を行うものである。フランチャイズチェーンが、本部と加盟店が契約に基づいた統率力の強い縦の繋がりを持つのに対し、ボランタリーチェーンは、それぞれの店舗が独立性を保ちながら自発的に事業活動の共同化を行う横のつながりを持つという点に違いがある。 ちなみに、小売業のボランタリーチェーンのことを、コーペラティブチェーンという。
マーケティング・ミックス

マーケティング戦略全体のなかで「実行戦略」と位置づけられ、構成要素である製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)およびプロモーション(Promotion)の頭文字をとり「4P」とも呼ばれる。P.コトラーはサービス業のマーケティング・ミックスを、4Pに“People”、“Process”、“Physical Evidence”を加えた7Ps理論として提唱している。“Physical Evidence”とは、パンフレットやロゴなどを含めた、品質を保証する目に見える証拠のことであり、サービスの無形性に対応するものである。
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