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2021年06月30日

運営管理 〜システマティックレイアウトプランニング(SLP) 〜




システマティックレイアウトプランニング(SLP)

リチャード・ミューサーによって提唱され、「物の動きとアクティビティを考察する」 ことで適切な設備の配置による効率的な物の流れを計画する方法である。 SLPでは下図のように段階を踏んで工場レイアウトの検討を進め、通常は複数のレイアウト代替案を作成し、比較検討する中で最適なレイアウト案が決められていくことになる。すなわち工場レイアウトの作成にあたっては設備の目的である「機能」の確認から始まり、次にその「機能」の「相互関係」が検討され、そしてレイアウト配置の空間として「面積」が配分されることになる。 レイアウトのためのヒューリスティック技法とは、経験則をベースとする合理的と考える複数の工場レイアウト案について、工場内を移動する物の加重総移動距離(重量×距離の総計)が短い(小さい)ことを評価尺度とし、各種レイアウト案をコンピュータのシミュレーションによって、最適レイアウトを選定する方法である。SLPは直感的でわかりやすい反面、主観的評価に依存しているという課題がある。
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SLPの分析対象として、P-Q分析でP(製品)とQ(量)の関係の分析、各アクティビティ間の物の流れや作業者の動きの分析、 アクティビティ相互関連の分析がある。これらの分析結果からスペース相互関係ダイアグラムを作成し、R(生産経路)、S(補助サービス:設備保全など)やT(生産する時間など)を考慮に入れ、複数の代替案を比較検討してレイアウトを決定していく。

SLPにおけるアクティビティ(構成要素)には、面積を持つものと持たないものがある。面積を持つアクティビティには、機械設備、 倉庫、通路などがある。面積を持たないアクティビティには、出入口、採光窓、換気口などがある。アクティビティ相互関連ダイアグラムは、生産に関わる様々なアクティビティの相互関係を分析するため、近接性評価(近接して配置するか、離して配置するか)に基づいて作成する。
PQ分析

横軸に製品種類Pを取り、縦軸に生産量Qをとって生産量Qの大きい順に並べて作成される。レイアウト計画の基礎とする。
DI分析

生産設備間の距離(distance)と関係強度 (intensity)の観点から分析する手法である。関係強度の強い設備同士を近くに配置することで運搬コストや搬送コストなど運搬にかかる費用を削減することを目的としている。 現状レイアウトの弱点を発見することができる。
物の流れ分析

工場内を材料・部品・仕掛品または製品が移動する際に、最も効率的な順路を決定するための分析である。この手法として、単純工程分析、 多品種工程分析、流出流入図表(フロムツウチャート)などがある。
・単純工程分析:大まかな流れを確認する目的で使用される。
・多品種工程分析:複数の品種を製造している工程の流れを確認する目的で使用される。
・流出流入図表(フロムツウチャート):多品種少量の品物を生産している職場の機械設備及び作業場所の配置計画をする際に用いられる。部品や製品がどの機械または職場から(from)、どこの機械または職場へ(to)流れていくかをマトリックスで表し、工程間の相互関係を分析する。部品や製品の流れが逆行しているなどの問題点を把握することができる。
流れ線図(フローダイヤグラム)

工場内での材料から製品にいたるまでの流れを工程図記号で表示し、工程分析図の内容を設備・機械、職場、または建屋の配置図に記入したもの。物や人の流れ、逆行した流れ、隘路(あいろ:狭い道)、無用な移動、配置の不具合などを視覚的に把握することができる。
製品工程分析

PQ分析図(P-Qチャートともいう)をベースに、流れ線図(フローダイヤグラム)、流出流入図表によって分析が具体的に深められる。流れ線図は、工場内の設備や建屋の配置図上に、 工程図記号による物や人の流れを線図で表現した工程分析で、レイアウトの位置関係から問題点が明らかになり改善策が検討できる。 流出流入図表は、工程間の前後関係をマトリックスで表すことで、工程間の物の流量の大きさと機械設備や作業場所の近接性を明確にし、工程間の相互関係から最適なレイアウトを検討することができる。
運搬工程分析

モノの運搬活動を「移動」と「取り扱い」の2つの観点から分析する。 移動とは対象品をある位置から他の位置へ移すこと、またはそのための操作をいう。取り扱いとは、運搬機器への積み下ろし、加工中に行われる対象品の取り置きなどをいう。
運搬活性示数

対象品の移動のしやすさを示す数で、バラ置きの対象品を移動する場合、@まとめる、A起こす、B移動する、C持ち上げるを含めた4つの手間である。活性とは「置かれたものの移動のしやすさ、取扱い安さ」を表し、運搬活性分析では、活性を5段階に分けた活性示数を用いて運搬状況を確認・分析する。活性示数は物が移動するために必要な4つ手間の数を表すため、活性示数が大きいものほど、物の状態の活性度が高い。バラ置きの状態が最も活性示数が低く0となり、また動いているコンベアなどに乗っている状態が4つの手間が省かれた状態であり活性示数が4となる。
平均活性示数

平均活性示数とは、分析対象の工程系列における平均活性示数を求め、全般的に活性の善し悪しを判定したり、改善の方向性をつかむ場合に参考にする指標である。一般的に、停滞工程のみの活性示数をとって平均するため、停滞工程の活性示数の合計を停滞工程数で除した値すなわち分析対象の平均活性示数=停滞工程の活性示数の合計÷停滞工程数で求められる。
運搬の改善

レイアウトの改善、運搬方法の改善、運搬制度の改善がある
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