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2021年05月11日

運営管理 〜品質管理〜

製品の品質には、企画品質、設計品質、製造品質、使用品質など、各段階別に分けて整理される。品質管理の活動として、品質方針、目標及び責任を決定や、品質計画、品質管理手法、品質保証および品質改善を実施する。
品質管理の目的

@製品の不良を防止して、顧客への品質保証と品質不具合に伴うコストを下げる
A製品や作業のばらつきを減らす
B作業の不具合をなくし、効率の向上を図る
C製品クレーム情報に基づき有効に改良する
設計品質

設計品質は「ねらいの品質」と呼ばれる。製品の製造・提供の目標としてねらった品質であり、品質特性に対する品質目標である。設計品質とは、設計図において規定された品質で、製造の商品価値(売価)、工程能力(技術的な能力)、原価などを考慮し、顧客・使用者を明確にした上で、顧客ニーズに基づく製品設計を行うことが必要となる。
製造品質

製造品質は、「できばえの品質」「適合の品質」と呼ばれる。実際に製造された製品の品質のことであり、製造段階で責任を持つべき品質である。設計品質をねらって製造・提供した製品の品質であり、設計・企画に対して、実際に製造した製品がどれだけ設計品質に適合しているかを示すものである。製造品質を確保するためには、製造工程設計、適切な工程管理や作業標準化、作業者の教育訓練などが有効となる。
使用品質

消費者の使用中に、期待通りの状態維持に努めるサービス行為。メンテナンス段階で得意先とコミュニケーションを積極的に行い使用品質を高める。
品質特性

品質特性は、顧客の要求をそのまま表現した「真の特性」のほか、真の特性に代えて評価する「代用特性」によって構成される。代用特性は、品質そのものを測定値として客観的に評価する品質特性である。なお代用特性を図る指標として用いられる品質特性値には、出荷時における設計品質合致性、品質安定性などのほか、利用開始後の使用性や安全性、互換性などを評価する判断指標が用いられることがあるが、製品価格は品質を表現したものではなく、品質特性値には含まれない。
代用特性

代用特性とは、真の特性に代えて評価する品質特性である。品質特性は、品質評価の対象となる性質や性能のことで、品質要素に対して測定値を与えるために用いる尺度である。通常、真の特性は測定が不可能なために代用特性が用いられることが多い。例えば、液晶パネルの「画像が綺麗」という感覚的なものは、直接・具体的な尺度では表現できないため、物理的な精細度の画素数や明るさなどで、真の品質特性に対する代用特性として使われる。
品質展開

品質展開は、「要求品質を品質特性に変換し、製品の設計品質を定め、各機能部品、個々の構成部品の品質、及び工程の要素に展開する方法」と定義されている。品質展開(Quality Deployment:QD)は、日本で開発された管理技法で、具体的には新製品などの開発に当たり顧客の要求する品質を基に設計品質を決定し、これを実現するためその構成機能・部品の品質を細部部品や工程にまで体系的に図式化して展開し、製造を開始する前に品質保証を行おうとするものである。
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