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2021年01月15日

企業経営理論 〜リーダーシップ理論〜




競合価値観フレームワーク

「組織が柔軟で、裁量権があり、独立性に富み、活力やダイナミックスを重視するか」と「安定的で規律と管理を重視するか」というタテ軸と、「組織が内向きで、統合、団結、規律を重視するか」と「組織が外向きで、差別化と競争を重視するか」というヨコ軸により、計4つの組織文化を導き出す。

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ハイアラーキー文化

ハイアラーキーとは、Hierarchyの英語読みであり、ドイツ語読みではヒエラルキーと知っていれば階層・官僚制を意味することがイメージしやすい。ハイアラーキー文化、すなわち官僚文化では、「安定的」で、「内向き」で規律を重視し、保守的で大きな変化を望まない(予測安定性)。この官僚文化を維持するのに必要なリーダーシップは、組織をうまく調整し、まとめ上げるようなやり方である。長期的には、いかに安定を続け、予測されたように製品・サービスを提供し、効率性を保つために規則や手続きを遵守することである。信頼性の高い製品やサービスを提供するために、規則や手続きを遵守するリーダーシップが求められ る。
クラン文化

クラン文化は権限委譲等柔軟なリーダーシップが求められる。クラン(Clan)とは一族のことをいい、クラン文化は「家族的文化」を意味する。家族的文化においては、「柔軟性」があり、「組織内部」の調和が求められる。ここで求められるリーダーシップとは、家族のような人間味のある職場環境を作り、メンバーに権限を委譲しやる気を持たせ、社員の組織への参加、コミットメント、ロイヤリティを促進することである。
マーケット文化

マーケット文化のタイプの組織は、内部で生じる物事よりも、「組織外部」・市場環境に力を注ぎ、高い収益性や利益の確保のため、「安定的」な顧客を獲得することを重視する。組織の有効性の基礎には取引費用(トランザクションコスト)があると考え、規則や手続きなどの組織内プロセスよりも、市場シェアの向上などの結果を重視し、極めて現実主義的なリーダー シップが求められる。
アドホクラシー文化

アドホクラシー(Adhocracy)文化における組織は、特定の目的を達成し、課題を解決するため、臨時的で、特別に設けられ、変化する環境下で直面する課題に即興的に対応し、状況により絶えず変化し続ける。プロジェクト・チーム同様に新しい環境が生まれたら迅速に再編される。「組織外部」の不確実性の高い状況に対応するため、イノベーションや柔軟性、適応性、創造性が重視され、リスクを進んで取っていこうとする企業家的なリーダーシップが求められる。
集団の凝集性を高める方法

@集団をより小規模にする
A集団目標への合意を促進する
Bメンバーが共に過ごす時間を増やす
C集団のステータスを高め、その集団への参加資格を得がたいものにする
D他の集団との競争を促進する
E個々のメンバーでなく集団全体に報酬を与える
F集団を物理的に孤立させる
PM理論

PM理論は、オハイオ研究やミシガン研究と類似のリーダーシップ行動論にあたる。リーダーシップをP:Performance「目標達成能力」とM:Maintenance「集団維持能力」の2つの能力要素で構成されるとし、PとMが共に高い状態(PM型)のリーダーシップが望ましいとする理論である
パス-ゴール理論

有効なリーダーシップスタイルは状況によって変わるとした、リーダーシップ状況適応理論に該当する。パス-ゴール理論は、目標達成(ゴール) にいたる道筋(パス)を明示化することがリーダーシップの本質であるとし、リーダーシップスタイルを指示型・支援型・達成型・参加型の4つに分類している。
指示型

フォロワーに何を期待しているかを伝え、作業スケジュールを設定して、職務達成方法を具体的に指示する。フォロワーが何をすべきか確信が持てない状況においては、リーダーの明確な指示が求められるので、指示型リーダーシップが求められる。職場内に深刻な価値コンフリクトが生じている場合には、指示型リーダーシップが従業員の高い満足度をもたらす。
支援型

フォロワーのニーズに気遣いを示し、友好的に接するやり方である。構造化されたルーチンワークにはそれ以上具体的な指示は不要である一方、単調な作業を続けるために、精神的、物質的、時間的な支援が大切になってくる。
達成型

達成志向型リーダーは容易には達成できない目標を設定して、フォロワーが全力を尽くすことを期待する。能力が高いフォロワーは、高い目標に対して、自分の力を発揮しようと考えることにより、動機づけられる。複雑なタスクに携わる高い能力を持つ従業員に対しては、達成志向型リーダーシップの有効性が高い。「困難な目標を設定し、部下に全力を尽くすよう求める」という達成志向型のリーダーシップは、タスクが構造化されていないときに、 努力すれば高業績につながるというフォロワーの期待を高める。
参加型

行動の決定権が自分にあると思っているフォロワーに対して参加型リーダーシップが有効である。リーダーがフォロワーたちと相談しながら、その提案を活かした決断を行っていく。フォロワーが自分の提案がチームの方向性を変えることができると思っている際には、提案が活発にでき、その提案が自分とチームの行動に反映されることで、動機づけがされやすい。(自分に決定権がないと感じているフォロワーには、指示的なリーダーへの満足度が高くなる。)
フィードラーの条件適応理論

フィードラーの条件適応理論によると、組織が未成熟で管理体制が厳しい場合と、組織が成熟しており管理体制が緩やかな場合においては、職務志向型のリーダーシップが集団の業績を高めるとした。一方、成熟度合いが中庸な場合や管理体制が厳しすぎず、緩やかともいえない中間の状況では人間関係志向が業績を高めるとした。
SL(Situational Leadership)理論

SL理論によると、フォロワーの成熟度が高く、自律的な場合には、委任型(低職務志向‐低人間志向)のリーダーシップを取ることが好ましいとした。参加型(低職務志向-高人間志向)リーダーシップは、リーダーが望むことをする能力はあるが、意欲に欠ける場合に適したスタイルである。
リーダー・メンバー交換理論(LMX)

リーダー・メンバー交換理論(LMX)によると、リーダーはフォロワーとの関係を築く前に、フォロワーを「身内グループ」と「外部者グループ」に区分すると考える。その関係は時間が経過しても変わらないので、すべてのメンバーとリーダーの関係が深まっていくわけではない。ただし、「身内グループ」のリーダーとフォロワーでは、@他人的関係→A知人的関係→B成熟した関係という順序で深まっていく。また、リーダーは緊密な連携を望むフォロワーには報酬を、望まない者には懲戒を与えることで、リーダーとメンバーとの関係を強化しようとするので、取引的な相互作用も維持されていくが、敬意や信頼に基づくリーダーシップも発揮される。
期待理論

期待理論とは、モチベーション理論の1つであり、ブルームにより主張されている。ブルームの期待理論は、動機づけ(モチベーション)の強さは期待と誘意性の積によって決まるという考え方である。期待とは報酬の実現可能性であり、誘意性とは報酬の魅力のことである。目標を実現することによって得られる報酬が、いかに魅力的なものであるのかを説得することは、メンバーの目標達成に向けての動機づけを高め、期待と誘意性の両方を高めることができる。
フィードラーのコンティンジェンシー・モデル

コンティンジェンシー・モデルとはリーダーシップ条件適応理論であり、リーダーシップとは、リーダーの資質ではなく、状況に応じて役割を変える必要があるという考えをもとに、3つの要因(地位パワー・仕事の構造・リーダーメンバー関係)をLPC (Least Preferred Coworker:最も苦手な同僚に対する寛容度)という指数を利用して整理している。
グループ・ダイナミクス

集団圧力とは、その集団が持つ「規範」に同調するように、集団の構成員に働きかけられる有形無形の力のことをいう。そして、集団の構成員がその集団の規範にどの程度同調しているか、その度合いを示す概念が集団凝集性である。
集団浅慮(グループシンク)

集団が結論を急ぐあまり、充分な検討をせずに拙速な意思決定をしてしまう傾向のことをいう。集団浅慮(グループシンク)が発生してしまう要因は、大きく3つあるとされ、時間がない時は決定することを優先させてしまう
(時間的要因)、自分よりもその領域に詳しい専門家がいるとその意見にしたがって、自分で考えなくなる
(専門家の存在)、利害関係がある場合、自分に有利になるよう仕向け、内容自体への考えが浅くなる(利害関係)
集団傾向(グループシフト)

グループシフトとは、集団の方が個人よりもより極端にリスクの高い意思決定を行う傾向をいう。理由は、集団の方が意思決定の責任が分散されるからである。
斉一性の圧力

凝集性の高い集団では、時間の経過とともに客観的事実とは関係なく多数のメンバーが信じるべきであるとするソーシャルリアリティ(社会的事実)を創造し、すべての構成員がその価値を受け入れ、それに同調することを強要するようになる。さらにソーシャルリアリティが強固になり、逸脱者に対しては同調させようとコミュニケーション量が増えるが、それが無駄とわかればむしろ仲間外れにしてしまう。規範に従えば組織の一員であることが認められ、従わなければ制裁を受けるか一員であることが認められなくなって追放の処分を受ける。
パワーの源泉

パワーとは人や組織の行動に影響を与える力のこと。ジョン・フレンチとバードラム・レイバンは、パワーの源泉を以下の5つとしている。
正当性のパワー

リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーから受け入れられるならば、リーダーはメンバーに対して正当権力(legitimate power)を持つ。
報酬のパワー

リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、メンバーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。
強制のパワー

処罰を与えるパワー。リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。
専門性のパワー

専門的な知識やノウハウを持つことから生じるパワー。リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその専門性に依存するならば、リーダーはメンバーに対して専門力(expert power)を持つ。
準拠のパワー

他人が尊敬するような人間が持つパワー。リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して準拠(同一化)の力(referent power)を持つ。
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