日々のつぶやき

８時３０分に出発した。

地図通り、真っ直ぐ行こうとしたのだが、

前回と同じ間違いをしてしまった。

不思議なもので、一度通った道をまた、通ってしまう。

それでも、前回行った辺りをちょうど２時間で通過した。

前回は、４０分くらい寄り道していたようだ。


目的地には２時間４０分後に到着した。


やはりというか、私が住んでいた建物は無くなっていた。

残念だけど、仕方ない。

角の薬屋さんが、まだやっていたのには驚いた。




線路の反対側の公園を散歩してみた。真ん中に池があり、

厳島神社、弁天様が祭られている。






池の周りを巡りながら、当時を思い出していたが

どうも、記憶が無い。

つらつら考えてみるに、住んでいた４年間、この池を一周したことが無い。

当時も池にボートがあったように思うのだが

定かでないし、乗った記憶もない。


しかし、４年も住んでいて

目の前の小さな公園を一回りしたことがなかったとは！

そんなに、余裕が無かったのか？

確かに、青春真っ盛りで、遊ぶことに忙しかった。


友人が良く泊まりに来た。

泊まりにというか遊びにだ。


まず、囲碁の仲間。

彼等は、たいていの場合３人か５人で来る。

４人いれば麻雀ができるからだ。

６人だと４人が麻雀、２人な囲碁ということになる。

この連中は競馬も好きだ。

つまり、ギャンブルが好きということだ。

そして、大概は徹夜になる。


３年目からは、違うグループとの付き合いが始まった。

こちらは、多い時は１１人来たことがある。

四畳半一間の部屋に、私を入れると１２人。

押入に入って座っている者もいた。

中の１人は、夏休みの間毎日のようにやって来た。

帰ったと思ったら、次の日に来て一泊か二泊する。

着替のために帰っていたようなものだ。


当時は、現在のように通信手段がない。

したがって、来てはみたものの、私がいないこともある。

したがって、私は、鍵を置いて出掛けていた。

もちろん、双方に鍵の置場所は教えてある。


私が帰ってくると、部屋に灯りがついていて、

勝手に上がり込んで遊んでいることがよくあった。

帰ってくるのが遅い、と文句を言われたものだ。

あるときなど、両方のメンバーが一緒にいて遊んでいるのには驚いた。


駅までの道を自転車を押して歩いた。

２ヶ所だけ記憶がある場所があった。

一つは、当時１階がガラス張りになっていた

「ボクシングジム」のビル。

世界チャンピオンも排出している。

もう、ジムはかなり前に辞めたというニュースは知っていたが

ガラス張りがなくなり、１階はスポーツジムになっていた。

もう一つは、駅前の中華料理屋さん。

これはちょっと意外だった。


線路に直角に商店街があって、当時よりかなり賑やかで長くなっている。

自転車は押して通るしかない。

高架線の下の店舗も詰まっていて、賑やかだ。



公園のベンチに座って聞く高架線を走る電車の音が、

当時と変わらない音のように聞こえて懐かしくなった。