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2019年05月05日

キンペーさんの恐怖

中国共産党、キンペーさんが

内外ともにかなり行き詰まってきている。


「外」は米国からの民主的な国際ルールを守るようにとの圧力。

一つは貿易不均衡是正をメインにした経済制裁。

もう一つは中国の膨張政策拒否の軍事的な圧力。

日本を始めとした、民主主義をうたったほとんどの国と

中国の横暴さに気づき始めた発展途上国の多くが、

中国を拒否したり距離をおきはじめている。

イタリアはピントが外れているが、

あのドイツでさえ、メルケルさんの弱体化とともに

国全体が中国に対して疑心暗鬼になっている。



キンペーさんにとって、さらに深刻なのは国内のことだ。

経済の行き詰まりのため、若者に仕事がない。

食料が足りなくなってきている。

一人っ子政策の歪みで、老人の割合がが増えて、

社会保障制度がなりたたなくなってくる。

「水」が足りない。

公害が「水」「空気」「土」いずれも生活できる

レベル以下になってきた。

そして、今、

長江(揚子江)の【山峡ダム】の決壊が迫っている。

完成から10年を経て、

ダムとしての機能を果たせなくなっているばかりか、

ダムの堤防自体に大きな「歪み」が見られる。

北の北京は黄河の水がなくなり、砂漠化が心配され、

南の上海は、ダム決壊による水の恐怖に怯えなければならない。

皮肉なものだ。



中国の歴史では、王朝は為政者の堕落、

賄賂政治のいきすぎなどから、

民衆の反乱によって倒されてきた。

最後は、外部からの侵略によって完全に滅ぼされ、

侵略者が新しい王朝を造ってきた。


さて、現在の中国の民衆と共産党との関係は

どのような状況なのだろう。

チベット、モンゴル、ウイグルの問題は

国内の問題とは言えないかも知れないが

不安定の要因の一つになっている。

数年前の話で、中国国内では暴動が年間二万件起きている、

ときいている。二十万件だったかな?

二万件にしても、1日60件だ。

暴動を起こすのは、勤労者(農民や工場労働者)か学生だろう。

両者とも明るい未来を描けなくなっている。

暴動はますます増えて、その規模も大きくなってくるだろう。

前述したように、たくさんの不安定要素がある。

その中の一つでも弾けたら、それをきっかけに、

大暴動になって行きそうな気がする。



反帝国主義の愛国運動「五四運動」から4日で100周年を迎えた。

その式典でキンペーさんは、中国共産党は五四運動を

「党成立の思想的基礎」と見なすその一方で、

天安門事件から30年となる6月4日を1カ月後に控え、

「中国青年は党の言うことを聞き、

党と歩まなければならない」と若者に党への服従を要求した。

この記事では【服従】という言葉を使っている。

しかし、この要求は学生達には受け入れ難いのではないだろうか。


過去の王朝のトップは、日本が保護した「溥儀」以外は

ほとんど殺されている。


キンペーさんが受けている恐怖は、

徐々に現実のものに近づいてきている。
posted by smile at 18:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治
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