2016年05月01日
ボルベール〈帰郷〉(2006スペイン)
監督/ペドロ・アルモドバル
脚本/ペドロ・アルモドバル
製作/エステル・ガルシア
出演者/ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス
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about the movie
風の吹きすさぶラ・マンチャの 小さな村の墓場で、3年半前の火事でともに命を失った両親の墓所の手入れをする姉妹ライムンダ(ペネロペ・クルス)とソレ(ロラ・ドゥエニャス)、そして ライムンダの娘のパウラ(ヨアナ・コボ)。普段はマドリッドに暮らす3人だが、墓所の手入れはラ・マンチャに古くから伝わる伝統なので、定期的に日帰りで やってくるのだ。そしてライムンダには、村で独り暮らしをしている叔母を説得してマドリッドに引っ越させるという第二の目的があった。老齢で身よりも無い 叔母を心配するライムンダの善意から出た行動だったが、叔母は頑として聞き入れず、一行は仕方なくマドリッドへ引き返す。しかし、ライムンダとパウラが帰 宅してみると夫のパコの様子がおかしい。問いつめるライムンダに、パコは仕事を首になったと告げる。そして事件は翌日に起こった。勤務先から電話をかけて も全くつながらないので不審に思ったライムンダが通勤バスから降りると、バス停で雨に打たれながら待っている娘の姿があった。(wikipediaより引用)
review
アルモドバル監督&脚本てことでとてもとても楽しみにしていた作品。期待通りの良いものでした。この監督の映画、どろーんとしたなまぬるい血の中に足首から下を入れながら観ている気分になります。どす黒い赤の血ね。でも気持ち悪いって意味ではないです。
しかしアルモドバルがTOHOシネマズでかかる日が来ようとは…。良い環境で観れてうれしいけど。最後のグラフィックなんてとってもきれいだったし。いっつも色彩センスが素晴らしくて、見ほれてしまいます。そして音楽も。
この監督のは「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」「バット・エデュケーション」と観ているけども、ハズレが無い。「性」をテーマにしているんだけど、どれもこれもいいんだよ。監督の世界観は確立されてるんだけど、映画ごとにまったく違ってそれぞれ楽しめる。
深いところをえぐっているんだけど、観ていて気分が悪くなるようなものではなくて、そのえぐりが日常にある。
ペネロペさん、英語の映画に出てるのはあまり好きじゃないんだけど、やっぱスペイン語だと異様なまでに本領発揮、魅力満載です。インパクト大。歌は吹き替えだと思うけど、地声と違いすぎてちょこっと違和感が。でもこの曲素晴らしかった。
ラストで明かされる、ライムンダの娘の出生の秘密。これ、後から気づいたけど、ライムンダの姉とライムンダの娘、顔けっこう似てる女優を選んでたのね。前半部分に、この二人の顔のアップがあって、いまの不自然なカットはなんぞやと疑問に思ったのが解決された。
後半に入ってストーリーがわりと混み行ってくる。「バット・エデュケーション」の時と似た感触。「オール・アバウト・マイ・マザー」や「トーク・トゥ・ハー」は、架橋に入ってきたぞってことを感じさせない展開だったんだけど、これは「さてここからが謎がわかるのです!」ってかんじで盛り上がる。世界に浸ってるんだけど、また頭で観なくちゃいけないようになってくるのが、わたしとしてはちょっとさみしい。見せ場をつくらなくても気持ちのいい映画って大好きなんだけど。
そして観ている最中ずーっと、母親が誰かに見えて仕方なかったんだけど、次の日に思い出した。
フジ子・ヘミングだ…
にしても、似てない家族だな。次回作も楽しみ。
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