2016年05月03日
「王は踊る」(2000ベルギー・フランス・ドイツ)
監督/ジェラール・コルビオ
脚本/ジェラール・コルビオ
about the movie
本作品は、製作から20年前に解読されたルイ14世の「舞踏譜」に着想を得ており、劇中でも当時のバレエを踊る様子が復元した場面がある。また、音楽もバロックと古楽が、当時の楽器(例、バロックバイオリン、ポシェット・バイオリン、木製フルート、ナチュラルホルン、ナチュラルトランペットなど)を使用した演奏形式で録音されたものが使用されている。(wikipediaより引用)
ネタバレビュー
ジェラール・コルビオ監督「王は踊る」。
「カストラート」の監督、ジェラール・コルビオです。「カストラート」も非常に好きな映画だけど、DVDがトールケースではないので購入まで至って居ないという面倒なこだわりが。「王は踊る」は、ルイ14世の時代に宮中音楽家であったジャン・バティスト=リュリと、ルイの愛憎劇(一方的な)…て感じでしょうか。しかしこの映画の音楽は素晴らしい。元々のリュリの音楽よりも、かなりアクセントをつけてアレンジされているのだがそれが映像ととても合っているし、曲のみを聴いても面白い仕上がりになっている。この作曲家のことは全く知らなかったので、初めて聴いたときはかなり衝撃を受けた。ピアソラを聴いた時のように、新しいジャンルの音楽に出会った衝撃、みたいなもの。まあジャンルで言えばリュリの後にラモーとかも居るし、リュリだけの音というかどうかは…
バロック好き、とくにバッハ好きはお試しあれ。ルイ14世目あてで見た映画でしたが、すっかりリュリの音楽にやられちまいました。
ついでに、私はルイ14世が好き。フランスは彼のおかげでオペラや芸術、建築なんかの文化が急激に育ったと言えるのではないだろうか…とかなんとなく思う。しかし、絶対王政を強いたのは彼だし、実際に国民に対してかなり厳しい生活を強いた14世に比べ、そのままの政治をひきずって、とくに何もしていないのに仏市民の恨みの対象になってギロチンにかけられたルイ16世って一体…やったことって何だ?ギロチンの刃を斜め刃にすりゃあ首がよく切れるぞ、とか提案して採用されたはいいものの、自分が結局切られちゃうし。なんか気の毒だ。
リュリはイタリア人で、ルイの姪だか甥だかのイタリア語話相手としてフランスへやってきたらしい。で、その時に宮中音楽を見聞して、作曲をはじめたというわけです。劇作家のモリエールと一緒に舞台を作っていくわけですが、モリエールとの間にもいろいろいざこざがあったらしい。でもモリエールとの共同制作が無ければ、イタリアオペラというものは生まれていなかったと考えると…。
この作品にはまりにはまった私は、原作も買い、パンフ買い、サントラも買い、DVDも買い… 他になんか買うものあったら欲しいくらいですわ。
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