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2019年05月28日
映画『ダンケルク』とあわせて見たい『ウィンストン・チャーチル』。大撤退の史実!
「ウィンストン・チャーチル」は誰もが一度は聞いたことのある名前。イギリスの第61代首相です。
この映画の原題は「Darkest Hour」(もっとも苦しい時期)。副題にもあるように、第二次世界大戦中にヒトラーと戦った時期にスポットが当たっています。
チャーチル役の名優ゲイリー・オールドマンは、この映画でアカデミー賞主演男優賞を受賞。
また、特殊メイクが素晴らしく、日本人の辻一弘さんが「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」を受賞したことでも有名になった映画です。
あらすじ・時代背景
ヒトラーと戦った中でも、主なテーマは「ダイナモ作戦」。
同盟国フランスに送っていたイギリス軍がナチスドイツの猛攻を受け、フランス北部の「ダンケルク」から撤退した時の作戦名です。
この「大撤退」は、世界史に残る4年後のノルマンディー再上陸につながったと言われています。
この間、チャーチル首相はなにを迷い、どんな決断をしたのでしょうか…。
あらすじ・ここが見どころ
(引用:
https://www.facebook.com/DarkestHourUK/)
◇ダンケルク撤退への道
1939年、ナチスドイツはポーランドに侵攻。以降、ヨーロッパは次々とヒトラーの手に落ちて行ったのです。
同盟国フランスと共闘し同国に援軍を送っていたイギリスも、ドイツの機甲師団には勝てず、追いやられた先がドーバー海峡に近いダンケルク。
その兵士の数は、なんと40万人と言われています。
◇ヒトラーとの講和を迫られる
議会では、保守派がチャーチルにヒトラーと講和の道を選択すべきと詰め寄りますが、チャーチルは拒否。
結局、ダンケルクに退避した40万人は、身を隠すものがなにもない海岸に残されることに。
当時、制空権はドイツに握られており、彼らは無抵抗のまま陸と空の両方から攻撃にさらされていきます。
◇秘書エリザベスの悲痛な生の声
ヒトラーと最後まで戦う意志を見せ続けるチャーチル。しかし、40万人を人質に取られたような状態の中、チャーチルの迷いと苦悩は深まるばかり。
彼の苛立ちを目の当たりにし、寄り添う秘書エリザベス・レイトン(リリー・ジェームズ)。
❖リリー・ジェームズ⇒「ベイビー・ドライバー」
彼女の一市民としての声を聴き、また、妻クレメンティーン(クリスティン・スコット・トーマス)に支えながら彼はどう決断していくのでしょうか…。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)迷いに迷うチャーチルが最後に聞こうとしたのは、市民の生の声。
ひとりで地下鉄に乗った彼が耳にしたのは、Never Surrender!
ヒトラーに屈しないことと、ダンケルクで砲弾にさらされている兵士たちの救出でした。
民意を感じ取ったチャーチルが下したのが「ダイナモ作戦」。
40万人を引き揚げるには圧倒的に不足する船舶の手配!これに国をあげて取り組むのでした…。
感想とおすすめ度
多少の犠牲を払いながらも、後々の戦いに多くの人的資源を残すことのできた「大撤退作戦」。
なんといってもクライマックスは感動的です。
We Shall Never Surrender!彼の議会での演説に痺れます。ぜひ、ご覧ください!
2019年05月27日
サラミスの海戦が目前に、歴史映画『300スリーハンドレッド 帝国の進撃』
映画に出てくる「帝国」といえば、マーベルコミック「キャプテン・マーベル」のクリー帝国、あるいは「スターウォーズ」の銀河帝国を思い出します。
しかし、この映画の「帝国」は地球の歴史をさかのぼった紀元前500年頃の話。
現在の、イラン高原からトルコ、エジプトまで治めたペルシャ帝国のこと。
西はエーゲ海近くまで侵略し、もうすぐギリシャというところまで拡大した時の、いわゆる「ペルシャ戦争」が舞台です…。
あらすじ・背景
この映画の前作「300 スリーハンドレッド」は、スパルタの精鋭300人で100万の大ペルシャ軍を迎え撃ったという悲劇のストーリー。
モデルは、史実にある「テルモピュライの戦い」で、善戦するも陸路では結局、多勢に無勢。全滅するのでした。
続編となる今作は、ギリシャの都市国家アテナイのテミストクレス将軍(サリヴァン・ステイプルトン)を中心とした同盟軍で、ペルシャ帝国のクセルクセス王にさらに激しく抵抗します…。
あらすじと見どころ
(引用:https://www.facebook.com/300riseofanempirespartans/)
◇サラミス島の海戦へ
海戦に誘導するといっても、ペルシャ海軍の戦力も相当なモノ。周囲は反対しますが、テミストクレス将軍は、海上に固執します。
彼が誘導しようとしたのは、サラミス島の近海。ここは、入り組んだ峡谷の多い島でした。
狭い海峡では、両軍の大きな戦力差を縮められる考えたのです。
◇ペルシャ海軍の切札「アルテミシア」
さて、この映画の見どころは、ペルシャ海軍の切札アルテミシア(エヴァ・グリーン)の登場。
女海賊として今も名を遺す、妖艶な指揮官です。
クセルクセス王に仕えた小国ハリカルナッソスの女王で、押され気味のペルシャ海軍の先頭に立ち、テミストクレスに果敢に挑みます。
なお、この戦いは歴史上の「サラミスの海戦」がモデルになっています。
◇演技派エヴァ・グリーンが楽しめる!
暗い過去をもつアルテミシアの怨念の表情と、策略を巡らせる彼女の顔はなかなかの迫力。
アルテミシアを演じるエヴァ・グリーンは、『007カジノロワイヤル』が有名ですが、圧倒的な演技力が魅力です。
また、兵士を満載した当時の木造船「三段櫂船(さんだんかいせん)」同士が激突する映像も見どころがいっぱい。
クライマックスからエンディングへ
優勢のはずのペルシャ軍ですが、狭い海域では案の定、船と船の一騎打ちしかできず、テミストクレス率いる精鋭に攻め込まれて行きます。
何万もの兵を従えながらも、最後決戦では船上で、テミストクレスとアルテミシアが直接対決。
なかなか見応えがあります。
歴史に名を遺すペルシャ戦争の分かれ目を見届けて下さい…。
感想とおすすめ度
紀元前500年ごろの戦争を映画で再現!
映画はなんでもできると言うものの、これだけリアルな映像だと本当に見ごたえがあります。
古代史をちょっと紐解きながら見てみると、また感慨深いものがあります。おすすめです、ぜひ!
300 <スリーハンドレッド> 〜帝国の進撃〜 [ サリバン・ステイプルトン ]
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2019年05月24日
優しい生き方をしたい、感動のヒューマン映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(Manchester by the sea)とは、英語で「海のそばのマンチェスタ
ー」と訳してしまいそうですが、実際にアメリカ・マサチューセッツ州にある町の名前でした。
文字通り、海のそばにある景勝地で、この田舎町を故郷とする主人公リー・チャンドラー(ケイシー・アフレック)に起こったできごとです。
この作品でケイシー・アフレックは、第89回のアカデミー賞主演男優賞を受賞。また、共演のミシェル・ウィリアムズも助演女優賞にノミネートされた話題作です。
あらすじ・イントロ
主人公リーは、もともとこの街で暮らしていたのですが、ある事件をきっかけにボストンに移住。
性格も変わってしまい、周囲とはあまり関わりを持つことなくひっそりと暮らしていました。
しかし、兄のジョー(カイル・チャンドラー)の突然の訃報を受け、この海辺の街に戻ったことから物語は始まります…。
あらすじ・見どころ
◇久々のマンチェスター・バイ・ザ・シー
兄のジョーは離婚していたので、結局、16歳の一人息子パトリック(ルーカス・ヘッジズ)だけが残されることに。
葬式を終えたらすぐにボストンに戻るつもりだったリー。しかし、まさかの出来事が起こります。
それは、兄のジョーが財産管理も含め、パトリックの後見人に弟リーを指名する遺言を残していたのです。
驚いたのは事前に何の相談なかったリー。
◇淡々と流れる映像と懐かしい海辺
困ったリーは、パトリックにボストンに一緒に来るように告げます。
しかし、まだまだ学校生活を楽しみ、友人とも別れらないパトリックは抵抗することに。
この一連のできごとは、リー本人にとっても、パトリックにとっても大変なことなのですが、抑え気味の映像が続き、淡々と流れていきます。
この構成が余計に寂寥感を誘い、映画の見どころになっています。
◇故郷に帰りたくなかった理由
リーは悩みます。
リーがこの街、マンチェスター・バイ・ザ・シーに住みたくない理由、そしてかつて住んでいた時の、辛すぎる過去が明らかに。
もともと快活だったリーは、妻ランディ(ミッシェル・ウィリアムズ)と子ども3人で楽しい日々を過ごしていたのです。
それが、一夜にして一家は離散することに。原因は、リーが外出している最中の火事でした。
クライマックスからエンディングへ
(最終のネタバレなし)妻ランディは運よく助かりますが、3人の子どもはみんな亡くなったのです。
傷心の末、リーはランディとは離婚。そして、自殺未遂まで起こしてすさんでいく一方。
そんな過去が明らかにされて行く中、リーの口数の少なさや、早く街を離れたい気持ちが痛いほど伝わってきます。
火事さえ起らなければ別れることもなかったランディと、ある日、街中でバッタリ再会!
このシーンは秀逸です…。
感想とおすすめ度
主演ケイシー・アフレックは、ベン・アフレックの実弟です。押し殺した表情で、派手さのない役柄ですがそれだけに伝わる深さは格別。
主演男優賞を取るだけのものを十分感じられました。
最後の、リーとパトリックとの顛末を楽しみに。心温まる出来上がりのおすすめ映画です。
2019年05月23日
自殺名所、富士山麓の青木ヶ原。出会うはずのない二人の真実『追憶の森』とは?
あの映画見た?『追憶の森』のレビューです。英語の原題は「the sea of trees」。
樹海という日本語がピッタリですね。樹海といえば思い出すのは、富士山麓の樹海。
自殺志願の主人公がインターネットで「the perfect place to die」(自殺名所)を調べると第一位でヒットしたのが、なんと日本の富士山麓・青木ヶ原。
キャストは、マシュー・マコノヒーとナオミ・ワッツ、そして渡辺謙の実力派キャストです。
批評家の評価は分かれるようですが、悲しすぎる結末と今を生きることの感動に浸れる映画です。
あらすじと主なキャスト
最愛の妻ジョーン(ナオミ・ワッツ)を交通事故でなくしたアーサー(マシュー・マコノヒー)が自殺場所として探し当てた日本の樹海・青木ヶ原。
樹海に奥深く入り、妻との思い出をたどりながら持参した睡眠薬を飲もうとしたとき、ふいに目の前に一人の日本人タクミ・ナカムラ(渡辺謙)が現れます。
自殺を試み、一旦樹海に入ったものの思いとどまり出口を探しているとのこと。
なんとか助けてあげたいと思ったアーサーは、自分が今入ってきた道を案内することにするのでした…。
あらすじ・見どころをレビュー
(引用:
https://www.facebook.com/TheSeaofTreesMovie/)
◇自殺志願者と自殺を思いとどまった人間
面白いセッティングです。1人は自殺志願者、1人は自殺をやめた男。
樹海の出口を探して、しばらく2人の彷徨が続きます。しかし、行けども行けども見つからない出口。
見知らぬ2人でしたが、傷だらけになりながらさまよっていると、なにか「縁」を感じ始めるのでした。
体中に負傷を追いながら、ついに疲れ果ててしまった2人。
◇アーサーが語った妻のこと
なんとかたどり着いた洞くつで、暖を取りながら2人はお互いの素性や自殺を思い立った経緯を語り始めます。
アーサーは、亡くした妻ジョーンがアルコール依存症だったこと、また脳腫瘍になりながらもやっと退院した直後に交通事故で急死した話をします。
自分は仕事中心で、妻とはいつもすれ違いばかり。彼女に何もしてやれなかったこと、ほとんど彼女のことを知らなかったことを涙ながらに語るのでした。
◇タクミの妻と子どもの名前?
(引用:
https://www.facebook.com/TheSeaofTreesMovie/)
タクミも、家族との思い出について語り始めます。
タクミの妻の名前は「キイロ」、子どもの名前は「フユ」だったと。
アメリカ人のアーサーにとって、日本人のこの名前は馴染みがなくその時、聞き流してしまいます。
こころを開き親しく話し込む2人。アーサーの気持ちは次第に生きたいと思うようになっていました。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)生きたいと思い始めたアーサーの一方で、タクミは次第に衰弱していきます。
彼をなんとか生きて樹海から出してあげたいと思うアーサー。
タクミを一旦樹海に残したまま、白いコートを目印にし、まだ歩ける自分は単独で脱出を図るのでした…。
はたしてアーサーは樹海を出られたのか?タクミは助かったのか?そもそも彼は何だったのか?
結末で、アーサーがタクミの家族の名前の意味を知った時は、ただただ、涙が流れるばかりです。
感想とおすすめ度
サスペンス映画ではないのですが、ヒューマンドラマとして映画には大きな「謎解き」が仕込んでありました。
「今」を生きていることの大切さ、妻や家族など身近な人との接し方を思い返すきっかけにきっとなる、おすすめ映画です。
2019年05月20日
不死身の女スパイが東ドイツに潜入、映画『アトミックブロンド』はアクション満載!
シャーリーズ・セロンといえば、「タリーと私の秘密の時間」や「モンスター」のように自らの体型まで変えた主演映画もありますが、カッコいい彼女を見るならおすすめはこの『アトミックブロンド』(Atomic Blonde)。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で彼女の美貌は期待外れだったが、この映画では満喫できます。
アクション満載のスパイ映画。なんといっても共演キャストのソフィア・ブテラとの格闘は見どころです。
あらすじ・主なキャスト
シャーリーズ・セロンの役どころはイギリス秘密情報部MI6の女スパイ「ロレーン・ブロートン」。
同じ女スパイ映画では、「レッドスパロー」(主演ジェニファー・ローレンス)が「神経戦」なのに対して、こちらは「武闘派」。
舞台となるのは東西冷戦下、ベルリンの壁崩壊直前の西ベルリン。
ロレーンのミッションは、MI6の同僚スパイ・ガスコインが持つ時計の回収でした。この時計には、世界各国で暗躍する各国諜報員のリストが仕込まれていたのです…。
あらすじと見どころ
(引用:
https://www.facebook.com/AtomicBlondeMovie/?brand_redir=380042585703268)
◇ミッションはスパイリストの回収!
しかし、KGB(ソ連の諜報機関)に先を越され、ガスコインは殺されます。そして、横取りされたまま東ベルリンに潜伏されることに。
そこに協力者としてあらわれるのが、同じMI6のベルリン支局、デヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)。
ジェームズ・マカヴォイは「X-MEN」でおなじみですよね。
ところが、このパーシヴァルがなかなかの曲者だったのです。
◇フランス諜報員に尾行されるロレーン…
ところでロレーンにはもうひとつミッションがありました。
それは、ガスコインを裏切った二重スパイ「サッチェル」を見つけ出すこと。
そこに登場するのが、ロレーンを尾行していた女デルフィーヌ・ラサール(ソフィア・ブテラ)。
あとになってわかるのですが、彼女はフランス諜報機関DGSEが差し向けたスパイで、パーシヴァルと組んでロレーンを追っていたことも判明。
彼女は味方か敵か、さあ、この辺りからスパイ映画ならでは「本当の敵」「本当の味方」がわからなくなり混とんとしてきます。
◇パーシヴァルは協力者?
ロレーンはデルフィーヌには信頼を寄せますが、ロレーンのミッション遂行計画が筒抜けになっていることに気付きます。
また、信頼を寄せ愛し合う仲までになったデルフィーヌは、パーシヴァルとただならぬ関係だったことなど、ロレーンは思いもよらぬ事実を発見。
そもそも、パーシヴァルは本当に協力者なのか?
クライマックスからエンディングへ
結局、ロレーンと同じMI6に属するメンバーだと思っていたパーシヴァルは、信じるに足る人物ではなかったのです。
ロレーンに疑われていることを察知し、身の危険を感じたパーシヴァルが向けた矛先はなんとデルフィーヌ!
デルフィーヌを守るべく動いた武闘派スパイ・ロレーン!怒りは最高潮に達します。
接近戦が得意なロレーンのキレキレのアクションが暴発!たっぷり堪能して下さい。
感想とおすすめ度
スパイ映画に「まさか!」はつきもの。映画の冒頭では、ミッションを遂行後、ボロボロになったロレーンが登場します。
この冒頭シーンをしっかり頭に入れておくと、最後の「まさか」のドンデン返しが堪能できます。
じっくり楽しんで下さい!
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2019年05月19日
『女と男の観覧車』、ジャスティン・ティンバーレイクがケイト・ウインスレットと共演
さすが実力派ケイト・ウィンスレット。「タイタニック」のローズから20年、こんな役もやるんだ!と。
原題は『Wonder Wheel』。ブルックリンの遊園地コニーアイランドにある名物観覧車の名前です。
邦題は「女と男の」と被せたところに「わざわざ感」がありますが、テーマはまさに「女と男」。
1950年頃の遊園地内のノスタルジックな映像と、懐かしいざわつきがいつまでも心に残るおすすめ映画です。
あらすじ・背景
主人公ジニー(ケイト・ウィンスレット)は、元女優のプライドを持つもまもなく40歳。
コニーアイランド内の観覧車のすぐ横にある仮屋に家族3人で住み込んでいました。
禁酒中でイラつく夫ハンプティと言い争ったり、ちょっと奇行グセのある自分の連れ子リッチーに手を焼くなど、ストレスのたまる毎日。
ある日、ジニーが働く遊園地内のレストランにやってきたのはキャロライナ(ジュノー・テンプル)。
彼女は遊園地で働く父親を探していたのです…。
あらすじ・ここが見どころ
◇キャロライナがもたらしたストレスとは?
手には大きな荷物を持つキャロライナ。彼女の探す父親の名前を聞いてジニーは驚きます。
それは自分の夫で、ジニーは彼女が先妻の子どもだと知りひとまず安心。
キャロライナの嫁ぎ先は、父ハンプティの猛反対したヤクザだったのですが、結局逃げ出してきたのです。
娘と再会したハンプティは激怒するも、行先がないキャロライナをジニーに頼み込み、結局、同居。ジニーのソトレスはさらに増えることに。
◇憂鬱なジニーが出会った青年!
ヤクザに追われないかと、また悩みの種が増えたジニーは、ますます持病の頭痛が悪化。
ひとりで海岸をぶらついていた時、海水浴場の若い監視員が声をかけてきました。
名前は、ミッキー(ジャスティン・ティンバーレイク)。
そうなんです、あの歌手のジャスティン・ティンバーレイクが出演しています。
話していると楽しいミッキーに、ジニーは次第に惹かれついに不倫の関係に。
◇まさか二股をかけられた?
夫に隠れてミッキーとこっそり会うジニー。
しばらくたったある日、ミッキーは目の前を行く水着の女性に再び声を掛けます。
暇を持て余していたキャロライナでした!
ミッキーに優しく話しかけられたキャロライナ。胸の高鳴りを覚え、家に帰ってジニーに恋の相談をすることに。
キャロライナが熱を上げている相手がミッキーだと知らずに、ジニーは「先輩」として恋愛の手ほどきをするのでした。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)ミッキーに溺れ込んで行くジニー。一方で、自分より若いキャロラインにいろいろと相談に乗ってあげ充実した日々を過ごすジニー。
自分の趣味にしか興味のない夫や、奇行の治らない子どもへのストレスもどこかへ飛んで行ったかのようです。
ジニーが、キャロライナの意中の青年がミッキーだと気付くまで…。
そして、ヤクザがキャロライナを探しにやってくるまでは…。
感想とおすすめ度
毎日の生活にイッパイのジニー、ヤクザの元夫のことなどすっかり忘れているキャロライナ、そして何食わぬ顔で二股をかけるミッキー。
ゆっくり回るWonder Wheel。原題タイトルはまるで女と男の不思議な関係の象徴かも?と思って見ていると、いろいろ垣間見えるものがある楽しい映画です。
ぜひ!
2019年05月15日
『ジュラシック・ワールド』を見ると、続編がもっと楽しめる恐竜映画の頂点!
映画のエンタメ度は、奇想天外さが一番。その意味ではSFが一番楽しめます。
確かにフィクションなのは間違いないのですが、しかし最近では科学的根拠の裏付けがあって「まことしやかさ」で楽しめる映画もいっぱい。
『ジュラシック・パーク』もそのひとつ。遺伝子工学を根拠に、恐竜の闊歩するエンタテイメントパークは「ありえる話」かもしれません。
この映画でブライス・ダラス・ハワードが一気に注目され、クリス・プラットとのコンビもなかなか面白いものがありました。
あらすじ・背景
恐竜が闊歩するエンタメパークを描いた第一回「ジュラシック・パーク」から約20年。バージョンアップしたのがこの『ジュラシック・ワールド』。
同タイトルのシリーズで「炎の王国」はすでに公開済み、さらに続編も予定されているとか。
主役は、恐竜の調教師オーウェン・グレイディ(クリス・プラット)と、パークの運営責任者クレア・ディアリング(ブライス・ダラス・ハワード)です。
大人も子供も楽しめる人気パークの「ジュラシック・ワールド」。「もし恐竜に襲われたら?」と尋ねる子供に、大人はひと言。
「Run!」
しかし、冗談が本当になり、ひたすら逃げ惑う映画です…。
あらすじ・ここが見どころ
(引用:
https://www.facebook.com/JurassicWorld/)
◇DNA交配を試して恐竜を支配?
化石に残されたDNAを操作し、恐竜を支配するという愚かな人間の浅はかな物語?
なんて言うと、製作総指揮のスピルバーグに叱られるかもしれません。安心して下さい。あくまで、パニック感満載のエンタメ映画です。
発端は、パークの新たな経営者、サイモン・マスラニ社長がハイレベルの遺伝子操作で新種の「インドミナス・レックス」というハイブリッド恐竜を作ったこと。
◇人間の上手をいく新種の恐竜
インドミナスは、さまざまな優性遺伝子を交配した結果、高度な能力を持つことに。保護色によるカムフラージュさえできるのです。
結果、頑丈に構築された檻と完璧なはずだったセキュリーシステムを突破。そして、次々とその他の恐竜が収容された建物を破壊し始めたのです。
パーク内は、開放された恐竜と追われる観光客たちでごった返し、一気に大パニック状態に!
◇奮闘するクレアとオゥーエン!
パークの運営責任者であるクレアと、恐竜の飼育員のオゥーエンはパニックを収めようと必死になります。
オゥーエンは小さい頃から育ててきた小型恐竜ラプトルをてなづけ、なんとかインドミナスの暴走を止めさせようと奮闘。
しかし、インドミナスにはラプトルと同じDNAが埋め込まれていたため、仲間として取り込まれてしまいます。
クライマックスからエンディングへ
(引用:
https://www.facebook.com/JurassicWorld/)
手の付けられなくなった賢いインドミナス・レックス。クレアは、イチかバチかに出ます。
恐竜の中でも最強と言われる「ティラノサウルス・レックス」を解放。二大肉食恐竜を直接闘わせるしかないと考えたのです。
発煙筒を手に持ち、ティラノサウルスをインドミナスへ誘導しようとするクレア!
「Run!」
感想とおススメ度
クレアはパークを守ろうとする管理者。さすが、最後までタイトなキャリアファッションで走り回っていたことで話題に!
余裕があったら足元を見て下さい。意外なものを発見!
最後まで息の抜けない、エンタメ度満点のおススメ映画です。
2019年05月12日
映画『アデライン、100年目の恋』あらすじ。見どころはアンチエイジングとファッション
「100年目の恋」、ロマンチックなラブストーリーをイメージ?もちろん期待を裏切りません。
主人公アデラインを演じるのは、モデル顔負けのブレイク・ライブリー。彼女のファンならきっと満足できる映画です。
ただ、彼女アデラインには暗い過去が…。おとぎ話仕立ての物語で、彼女のどことなく暗い表情には大きな理由がありました。
映画のキーワードは、「アンチエイジング」。彼女の身にいったい何があったのでしょう?
あらすじと背景
結婚もして子供もあったアデライン(ブレイク・ライブリー)は、ある日、自動車事故に会います。
当時、29歳。
あれから100年経った現在、事故の後遺症でまったく老化しない体に。
彼女はアンチエイジングを喜ぶことはなく、ジェニーという偽名を使い、人目を避けて暮らす女性になってしまったのです。
しかし、そんなアデラインの前に熱心にアプローチをかける男性エリス(ミキール・ハースマン)が現れます。はたして彼女はエリスの愛を受け入れるのでしょうか?
あらすじ・ここが見どころ
(引用:https://www.facebook.com/AgeOfAdaline/)
◇「ジェニー」の悲しい日陰生活!
アデラインが事故の後遺症で不老不死の体を得たことは、実は悲劇だったのです。
100年も生きていれば、夫はじめアデラインの周囲の者は当然みんな先立つことに。
結婚当初に産んだ娘ももう70数歳。並んで見れば、親子が逆転してしまいます。
29歳の姿かたちを持ち続ける彼女も、本当の年齢は100歳。誰だって、アデラインが年齢をごまかしているとしか見てくれません。
居づらくなったアデラインは、ジェニーの名で転居を繰り返す生活にならざるを得ませんでした。
◇エリスに見初められた「ジェニー」
しかし、いくらひっそり暮らしていても綺麗な彼女のこと、どうしても目立ちます。特に若い男性は彼女を放っておいてくれません。
仕事の関係で「ジェニー」を見初めたエリスもそんな一人でした。
もちろん彼女の秘密を知りません。ジェニーに近づき、なんとか彼女と一緒になりたいと寄り添ます。
そして、ついにエリスは彼女を自分の実家に案内し、両親に合わせるところまでこぎ着けるのでした。
◇実家の両親をはじめて訪問
エリスの父親ウィリアム(ハリソン・フォード)と母親は、ジェニーを温かく迎えてくれます。
初対面の挨拶を交わすジェニーと両親。ウィリアムも笑顔で息子の彼女と接するのですが、ふと怪訝な表情に!
はじめてジェニーと会うはずのウィリアムに、不思議な気持ちが沸き上がってきます。
二人きりになった時、ウィリアムが思わず呼んだ名前がありました!
でも、そんなはずはない。あれはもう何十年も昔のこと…。
クライマックスからエンディングへ
ハッとするアデライン!
彼女も古い記憶をたどるのですが、ウィリアム同様、そんなはずはない!と言い聞かせ、彼女は逃げるようにその場から逃れていきます。
そして、一生懸命に自分に尽くしてくれるエリスに申し訳ない気持ちでイッパイに。
彼女が避けようとしてきた人々との運命の関わりが、またしてもここで起こってしまったのです…。
感想とおススメ度
おとぎ話です。
と、わかりつつもみんながあこがれる「アンチエイジング」を得てしまったアデラインの恋の行方が気がかり…。
ずっと憂いを秘めたブレイク・ライブリーに注目して下さい。
ストーリーや彼女の演技もさることながら、映画全編を通じて紹介される100年間のモード紹介も見どころですよ!