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2019年07月07日

映画『トゥームレイダー』、戦闘女子「ララ・クロフト」に新たなミッション!

トゥームレイダー.jpg


『トゥームレイダー』といえば、ヒロインのララ・クロフト。

2001年と2003年にアンジョリーナ・ジョリー主演で映画化。今作は、アリシア・ヴィキャンデルでララ・クロフトが帰ってきました!

トゥームレイダー(Tomb Raider)は、直訳すれば「墓荒らし」。

同名のゲームソフトが元ネタの、アクション・アドベンチャー映画です。イメージは、トレジャーハンター(宝探し屋)やインディジョーンズに近いかも。

「そこは無理だろっ!」、と思われそうな絶対ピンチを正面突破する戦闘女子ララが満喫できます。

参考映画:アリシア・ヴィキャンデル主演『エクス・マキナ』

あらすじ・物語の背景




ララ・クロフトの「ファーストミッション」は、大好きだった亡き父リチャード・クロフト(ドミニク・ウェスト)が彼女に残したメッセージがきっかけ。

考古学で「卑弥呼」を研究していた父リチャードは、ある時から忽然と消息を絶っていました。

父のメッセージを頼りに、ララは日本近海(?)にあるらしい卑弥呼の墓の調査に出発。

キーマンは父と接触のあった、香港に住むルー・レン(ダニエル・ウー)。

彼の案内で目的の島へ向かうのですが、そこには荒れ狂う海が待ち受けていました…。

あらすじ・ここが見どころ


トゥームレイダー2.jpg

(引用:
https://www.facebook.com/TombRaiderMovie/

◇出だしから大嵐で遭難!

華奢そうに見える彼女。しかし、その身体能力は素晴らしく立ちはだかる難所を次々とクリア。

ルーの手配した船は大嵐に会い難破。二人とも遭難するも、なんとか島にたどり着きます。

しかし、上陸した島で最初に見たのは、なんと武装した連中でした。

卑弥呼の支配力の秘密を調べ、人類支配に利用しようと企む秘密組織のメンバーが先乗りしていたのです。

◇先乗りしていた秘密組織

武装した組織トリニティーの長は、マサイアス・ヴォーゲル(ウォルトン・ゴギンズ)。

彼はララを捕らえると、ララが卑弥呼の墓の所在を示す記録を持っていることを嗅ぎつけてしまいます。

ララはなんとか組織の手から逃げ出すことに成功しますが、逃避行を続ける途中で大けがを。

瀕死の状態だったララを発見し介抱したのは、なんと死亡したはずの父でした!

◇ついに墓の入口に到着するも…

そこではじめて聞かされる、父リチャードの本当の失踪理由。

それは、調査の結果、卑弥呼の墓がいかに危険かを知ってしまい、以来、墓守に徹していたとのことでした。

一方、マサイアスはララを見失ったものの、ララの持っていた記録から卑弥呼の墓の場所をついに見つけていました。

そして、運悪くリチャードとララは、マサイアス一味と墓の前で遭遇してしまうことに…。

クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)

マサイアスは銃にものを言わせ、リチャードに墓を開け案内するよう脅します。

すると、「中には絶対入ってはいけない!」と必死に抵抗するリチャード!

リチャードは墓の中に何があるかを知り尽くしていたのです…。

そこには、卑弥呼がずっと持ち続けていた支配力の理由がありました。

感想とおすすめ度


やむなく墓の中に入ったララ、彼女は墓の中で何を見たのか?

映画の最初から最後まで走り続けるララ!

アクション・アドベンチャー映画は最後までハラハラドキドキさせてくれます!

ちなみに、続編も予定されているとのことです。

トゥームレイダー ファースト・ミッション [ アリシア・ヴィキャンデル ]


感想(2件)



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トゥームレイダー3.jpg

(引用:
https://www.facebook.com/TombRaiderMovie/
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2019年07月06日

エマ・ストーンのスポーツ姿がかわいい。伝記映画『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』

バトルオブザセクシーズ (3).jpg


人種や性差別を取り上げた映画は、信念の主人公が粘り強く活躍し最後は初志を貫き通すストーリーが多いのですが、この映画のそのひとつ。

テーマはスポーツ界の女性差別。

タイトルの『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(原題:Battle of the Sexes)は、「性差を超えた戦い」といった意味でしょうか。

実在の女子テニス選手「ビリー・ジーン・キング」がモデルとなっています。

背景となる1970年代は、女性差別がまだまだ残る時代でした。

(同テーマ参考映画:フェリシティ・ジョーンズ『ビリーブ 未来への大逆転』)


◇あらすじ・物語の背景
 



主人公「ビリー・ジーン・キング」を演じるのは、『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーン。

『ラ・ラ・ランド』の可愛い恋人役とは打って変わり、この映画では男性スポーツ界に敢然と挑んだ強い女性を演じます。

ビリー・ジーン・キングは、女子テニス界で世界4大大会を制覇するという実績の持ち主。

しかし、その賞金額は男子テニス界とは歴然とした差があり、彼女は全米テニス協会に対して強く反発します。

一方で、彼女には好きになった女性マリリン(アンドレア・ライズブロー)がいて、長らく隠されていた同性愛者の顔もあったのです…。

◇あらすじ・ここが見どころ

バトルオブザセクシーズ2.jpg

(引用:
https://www.facebook.com/BattleOfTheSexesUK/

◇屈辱的な女性差別の理由とは?

当時の女子選手の優勝金額は、男子の8分の1でした。

納得の行かないビリー・ジーンは、全米テニス協会に改善を申し入れますが担当者は耳を貸してくれません。

その理由とは、「女子の腕力は男子に劣り、ゲームの面白さは男子に勝てない」とまで言われたのです。

あまりの差別に憤慨した彼女は、以降の試合をすべてボイコットし全米テニス協会からも脱退。

そして、新たに女子テニス協会を設立したのでした。

ビリー・ジーンの努力で賛同者やスポンサーもつき、順調な活躍が続いていました。

◇もうひとつの隠された優しい顔

強い意志で男性テニス界に敢然と立ち向かったビリー・ジーン。

そんな彼女に、意外な一面がありました。

きっかけとなったのは、ツアー先で訪れた美容室での出会い。

担当の美容師マリリンと話が合い、お互い惹かれ合う関係になってしまったのです。

結婚しているビリー・ジーンでしたが、夫への不貞とわかりつつマリリンと付き合うことに。

しばらくはテニスに身の入らない時間が続き、ライバルのマーガレット・コートに負けてしまいます。

◇男子プレーヤーからの挑発!



一方で、有名男子テニス選手で、ボビー・リッグス(スティーブ・カレル)という人物がいました。

彼はいつも女性をさげすみ、男女平等を訴えるビリー・ジーンを小ばかにしていました。

彼は当時、55歳。しかし、今でも女子テニス界のトップと試合をすれば勝てるといいふらし、なんとビリー・ジーンに公開試合を申し込んできたのです。

ビリー・ジーンは一旦断るのですが、代わりにボビーの挑戦を受けた彼女のライバル、マーガレット・コートが負けることに。

クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)

マーガレット・コートに勝利し、ますます有頂天になるボビー。

ついに、彼女の闘争心に火が付き、ボビーの挑戦を受ける決心をします!

ギャンブル好きで目立ちたがり屋のボビーにとって、公開試合はまさに見世物のショー。

しかし、ビリー・ジーンにとっては彼女の生き方そのものでした。

試合本番前に、マリリンに髪の毛を静かに整えてもらうビリー・ジーンがいます。

そして試合直後のビリー・ジーン、この映画最高の見どころです!

感想とおすすめ度


バトルオブザセクシーズ3.jpg

(引用:
https://www.facebook.com/BattleOfTheSexesUK/


男女差別に戦った実在女性という一面もありますが、それ以上に「性差を超えた」深い人間ドラマとして鑑賞できる映画です。

主演エマ・ストーンの、また違った側面も。ルイ・ヴィトンのCFと合わせて見ると、彼女の素晴らしさがよりわかります。

バトル・オブ・ザ・セクシーズ [ エマ・ストーン ]




2019年07月04日

実話映画『ウインド・リバー』は、雪深いワイオミングに埋もれたアメリカの過去

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「ウインド・リバー」は、アメリカ中西部ワイオミング州にある、ネーティブアメリカン(先住民)の保留地の地名。

深い雪に閉ざされた山岳地帯で起こった、少女の殺人事件を描いたサスペンス映画です。

事件の背景にあるのはアメリカの開拓時代からの歴史で、そこが先住民を強制移住させた地であったこと。

メキシコ国境での麻薬戦争を扱った『ボーダーライン』(同じテイラー・シェリダン監督)同様、現代のアメリカの辺境を描いた社会派映画として話題を呼びました。

あらすじと物語の背景




ウインド・リバーは、人口も少なく雪深い過疎地。

また過去には、自治区であったため行方不明者が出ても、そのまま記録にさえ残らず片付けられていくことが頻繁にあったといいます。

映画の冒頭は、厳寒の深夜に裸足で雪の上を走りつづける女性のシーンから。

翌朝、合衆国の野生動物保護を担当する監視員コリー(ジェレミー・レナー)が死体を発見。

事件性があるかどうかを調べるため派遣されたのは、FBIの新人女性捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)でした。

ジェーンは現地の事情に明るいコリーの協力を得ながら捜査を進めていきます…。

あらすじと見どころ


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(引用:
https://www.facebook.com/WindRiverMov/

◇初めて経験する山岳の捜査

コリーが見つけた死体は、なんと顔見知りの女性ナタリー。彼の親しい知人の娘とわかり愕然とします。

ナタリーには、暴行されたあとがあることが判明。

さて、殺人事件として一緒に捜査することになったFBIのジェーンを見て、地元警察署長のベンは「ナメられたもんだ!」とボヤキます。

なぜなら、この広大な地に若い女性捜査官がただ一人で派遣されたこと。しかも、極寒の中、彼女はなんの雪中装備もしてこなかったのです。

実際、ジェーンはこんな山奥で捜査をするのは初めてでした。

◇少女に続き2人目の死体が…

地元に詳しいコリーの案内を頼りに、手がかりを求め山中を捜索するジェーン。

すると、二人が発見したのは2人目の死体。

それは、殺されたナタリーが以前から付き合っていたボーイフレンドのマットでした。

マットも明らかに殺害されたあとがありました。

マットが働いていたのは、死体現場からすぐ近くにある石油掘削所。

彼はそこで警備員の仕事をしていたことを突き止め、捜査は一気に進展します。

◇返り討ちに合うジェーン!

さっそくジェーンたちは、地元警察官を伴い石油掘削所を訪れることに。

しかし、この時すでに犯人一味は自分たちに捜査の手が迫っていることに気付いており、警察の訪問を待ち構えていたのです。

隠し通そうとする連中を必死で追及する若いジェーン。この直後、満を持しての銃撃戦は見どころです!

しかし、不意を突かれたジェーンは手痛い仕打ちにあい負傷してしまいます…。

クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)

映画の最後で犯人たちを追い詰めていくのは、ジェーンでもなければ地元警察でもありません。

コリーは、掘削場に直接乗り込んだジェーンたちとは別行動をとっており救出に。

雪面にかすかに残るスノーモービルの跡を確かな証拠としたコリーの執念が実ります。

実は、コリー自身にもかつて自分の娘を誰かに殺されていたという辛い過去があったのです。

衝撃的な見どころは、コリーが追い詰めた実行犯に取った最後の「裁き」。

長い歴史の怨念を晴らすかのような行動に愕然とします!

感想とおすすめ度


あまり表面化することのないアメリカの闇の部分を扱った映画として、大きな話題を呼んだ映画です。

ちなみに、ジェーン演じるエリザベス・オルセンは、アベンジャーズシリーズの「スカーレット・ウィッチ」役の 注目女優。

是非一度、ご覧ください。

ウインド・リバー【動画配信】




2019年07月01日

マッケンジー・デイヴィスがかわいいナイト・シッター、『タリーと私の秘密の時間』

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主演のシャーリーズ・セロンは、ディオールの香水J'adoreにも起用される超美人の女優。

一方で、映画の役作りのためなら顔も体型もとことん合わせることで有名です。

今作紹介する映画『タリ―と私の秘密の時間』は、家事と育児に疲れ果てた母親マーロを演じますが、下着姿のシーンでは見るも無残な姿(失礼!)になり果てているのです。

この映画で、もし彼女に『アトミック・ブロンド』のようなアクションや、ディオールCMのラグジュアリー感を期待するならまずもって無理。

しかし、その落差が今作のテーマでもあるのです。

冒頭の画像は、あえて本当(?)の主人公「タリー」(マッケンジー・デイヴィス)を紹介しましょう。

あらすじ・物語の背景
 



主人公マーロは、小学生の子ども二人をもつアラフォーママ。

毎日の家事と育児に、ほとほと疲れているところに3人目を出産します。

若かった頃の出産とは違って、体力も気持ち的にも下降気味の時でした。

周囲にすすめられ、マーロは夜の育児だけをみてくれるナイトシッターを雇うことに。

やってきたベビーシッターの名前は「タリー」(マッケンジー・デイビス)

夜だけ会うことになる二人。若いタリーと交流し始めたマーロは、気持ちの中で何かが変わり始めるのでした…。

あらすじ・ここが見どころ

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(引用:
https://www.facebook.com/tullymovie/

◇疲れ切っているマーロ…

マーロが子供の育児で疲れているのは、他にも特別な理由がありました。

それは、下の子どもジョナが発達障害を持っていること。

ジョナが通っている学校からは、もっとジョナに適した学校への転校をすすめられるのですが、マーロはそれを拒否。学校とは、いつも言い争っていました。

また、夫は一見協力をしてくれているようですが、子どもと一緒に遊んだあとは、自分の部屋でゲームをするだけ。

そんな不満を貯めたときにあらわれたタリーに、マーロは次第に頼るようになります。

◇身近な家事から生活相談まで

実際タリーは、とても明るくてよく気が付く女性でした。

本来の仕事である、夜の授乳や夜泣きの面倒だけでなく、身近な家事もこなしてくれたのです。

また、マーロの暮らしぶりを見かねたタリーは、彼女の生活の仕方全般についてもアドバイスをするようになります。

マーロが語るのは、夫とのセックスレスのこと、すっかりやらなくなった趣味のケーキ作り、長らく続く運動不足のことなど。

タリーは、マーロから本音をうまく引き出していきます。

◇マーロを外出させたタリーの本音





タリーとの出会いは、育児と家事だけに没頭していたマーロを少しずつ元気にしていくのでした。

ただ、マーロが気になったことがひとつありました。

それは、タリーが昼間にどんな仕事をしているのか、何も語ろうとしないこと。

ここは、映画の大きなポイントとなります。

そんなある夜、タリーは子どもを寝かしつけた後、マーロを繁華街へと誘い出したのです。

クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)

マーロにとっては嬉しい久々の外出。二人は酒場へと繰り出し、踊り明かすことに。

しかし、突然、マーロはタリーから思わぬ告白を受けます。

なんと、事情ができてナイトシッターの仕事を辞めなければならなくなったとのこと。

せっかく心が通じ合え、新しい生き方に目覚めたマーロ。その落胆は半端ではありません。

彼女は、なんと酔ったまま車を運転し、タリーとともに帰路を急ぐのでした…。

感想とおすすめ度


最後に、予想だにしない驚くような結末が待っていました!まさか!

でも安心して下さい。この映画が伝えたかった最高の感動とこころ温まる結末を迎えることができます…。

タリーと私の秘密の時間 [ シャーリーズ・セロン ]




<参考:ディオールCM>

2019年06月29日

『ガラスの城の約束』は、実話だからこそ父親との関係が、より心に響く!

ガラスの城の約束.jpg


人気マガジンのコラムニスト、ジャネット・ウォールズの自叙伝を映画化した作品。

どこを視点に見ればいいのか、ちょっと迷いそうな映画です。

八方破れの父親に育てられたかわいそうな子どもたち。

それでもたくましく成長した主人公ジャネット(ブリー・ラーソン)がそこにいました。

あの豪胆な父親レックス(ウッディ・ハレルソン)がいればこそ、次女ジャネットのサクセスストーリーは生まれた?いや、それでもやっぱりあの父親は変だ!

きっと、観た人それぞれに感慨が沸き上がることでしょう。

それより筆者は、ひたすら地球の救世主『キャプテン・マーベル』のブリー・ラーソンを重ね合わせていました。

❖参考:ブリー・ラーソン『キャプテン・マーベル』

ブリー・ラーソンも良かったけど、何より感動したのは、ジャネットの子ども時代を演じたエラ・アンダーソンの健気な演技。

そして、みんな大人になっても変わらない家族の仲の良さでした。

あらすじ・物語の背景
 



原作はジャネット・ウォールズの実話「The Glass Castle」。

小さい頃から、彼女の父レックスはいつも口先ばかりで、本当に自分たちのことを考えてくれているのか。

ジャネットの疑問はずっと続いていました。

アルコール依存症の父親のいい加減な約束、そのひとつがいずれはお前たちを「ガラスのお城」に住まわせてやるという言葉でした。

また、母親ローズマリー(ナオミ・ワッツ)も子育てより絵を描く方が忙しく、お腹を空かせてやってきた子供に、今は絵を描くので忙しいと言う、そんな家庭でした…。

❖参考:ナオミ・ワッツ『追憶の森』

あらすじ・ここが見どころ


ガラスの城の約束2.jpg

(引用:
https://www.facebook.com/GlassCastleFilm/

◇学校で教えてくれないことを!

生計の目処を立てられない家庭はいつも住所不定で引越しばかり。

自炊で火傷して入院中のジャネットを、医療費が高いと病院に文句をつけそのまま連れ出す始末。

ジャネットが学校に行きたいといえば、逃走中のオンボロのバンそのままで野宿をし、こんなこと学校では絶対学べないと言いたい放題のレックス。

幼すぎたジャネットたちは、レックスの適当な方便に従わざるを得ませんでした。

◇禁酒の約束も反故にされる…

ジャネットの姉ローリー(サラ・ヌーク)はおっとりとした性格であまり不満を口にしません。

しかし、10歳を超えた頃から次女ジャネット(エラ・アンダーソン)は、ハッキリとレックスに文句を言うようになります。

レックスはそれを楽しんでさえいるようで、結局、ジャネットと交わした約束を反故にしてしまうのでした。

禁酒を誓った二人の固い約束も、お金を握ると酔っぱらって帰ってくる始末。

そんなレックスに、次第にジャネットも愛想をつかし、進学と同時に家を出る決心をするのでした。

◇婚約者を紹介するも…




場面は変わり、今やすっかり成長し人気コラムニストとして活躍するジャネットがいます。

彼女は近々、婚約者デヴィッドと結婚をする予定ですが、父親レックスへの報告が終わっていません。

ジャネットは、恐る恐るレックスにデヴィッドを紹介。

最初の緊張もお互いに酒を飲み交わすことで、なんとかほぐれてきたかに見えたその時、とんでもないことが起こったのです!

愕然とするジャネット!もっと驚いたのは、突然の強烈パンチを食らったデヴィッド!

酒癖の悪さはさらにひどくなっていたのです…。

クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)

ずっと一緒に暮らしてきたが、もう手に負えない父親。できれば金輪際、あんな親とは関わりたくもないと思っていた矢先、婚約パーティーで決定的な亀裂が!

招待したはずのない両親が現れたのです。しかも、パーティー会場で両親から頼まれたのは、なんとお金の無心。

ジャネットの怒りは最高潮に達し、他の招待客の前で言いたい放題罵るのでした…。

感想とおすすめ度


どうしようもない存在だった父レックス。その父も、長年の不摂生が元でついに病床に。

ジャネットの取った行動、そしてレックスの死後しばらくして集まった家族の団らんに涙が止まりません。

親と子、そして家族について考える格好の映画ではないでしょうか。

ガラスの城の約束 (ハヤカワ文庫NF) [ ジャネット・ウォールズ ]


2019年06月25日

❖目をこらせば見える夏の風道!

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洋画紹介サイトを開設して3ヶ月が経ちました。あっという間の3ヶ月でした。

「カテゴリー『風の道』で検索してもらうと、春に撮影したレンゲ畑の様子が見えます。

❖ご参考:「目をこらせば見える風道」

同じ場所から撮りました。ぜひ、見比べて下さい。

はじめての経験で、最初は訪問していただく方がおられるのかどうか、大変不安でしたがどうにかこの稲の苗のような状態にまでこぎ着けられたように思います。

もっと紹介したい映画はいっぱいあるのですが、観る時間と記事にする時間に追われている状態です。

今のペースを落とさないよう頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。

なお、このサイトを運営する「A8ネット」の映画部門(約6000サイト)で、瞬間ですがランキング第15位となりました。

応援ありがとうございました!ご意見お待ちしております。

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posted by kazemichi at 21:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 風の道

2019年06月23日

電脳映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』。スカーレット・ヨハンソンのアクションに注目!

ゴーストインザシェル.jpg


「アベンジャーズ」シリーズで根強い人気のスカーレット・ヨハンソンが主演。

アベンジャーズシリーズが「エンドゲーム」で壮大な結末を終えた今、次の楽しみは2020年公開がうわさされる「ブラック・ウィドウ」の単独映画です。

そんな彼女の魅力はなんといってもバネのあるアクション。今回おすすめの『ゴースト・イン・ザ・シェル』でたっぷり見ることができます。

あらすじ・物語の背景
 



今作はマニアの間では有名な士郎正宗のコミックがベース。

押井守監督が映画化したSFアニメの傑作「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」が、ハリウッドで実写化されたものです。

「脳」だけを唯一生身の人間として人工的な殻(=SHELL)の中に残し、あとは義体化して完成させた公安部戦闘員、ミラ・キリアン少佐(スカーレット・ヨハンソン)の話です。

軍需企業ハンカ・ロボティクス社の野望に合わせて、サイバーテロリストと闘うのが彼女の使命でした…。

あらすじと見どころ

ゴーストインザシェル2.jpg

(引用:
https://www.facebook.com/GhostInTheShellMovieOfficial/

◇完璧な義体をもった戦闘員

脳とつながった完璧な義体の戦闘能力は素晴らしく、ミラ少佐の前に敵はいません。

彼女の生みの親は、ハンカ社のオウレイ博士(ジュリエット・ビノシュ)

ミラ少佐の信頼が厚く、多少の損傷もいつも彼女に修復してもらっていました。

ただ、ミラ少佐は時折フラッシュバックする不可解な映像に悩まされることに。

それは、「人間脳」だからこそ持つ、過去の悩ましい「記憶」だったのです。

◇ヒューマノイド映画の共通テーマ

オウレイ博士は、ミラの悩みを脳と義体の不具合による「バグ」だと片付けます。

しかし、このフラッシュバックは、後々ミラ少佐が自身のルーツ探しのキッカケと繋がっていきます。

ルーツ探しというテーマは、『バイオハザード』シリーズの主人公・アリスも、『ブレードランナー』のレプリカント(人造人間)レイチェルも同様。

未来社会のヒューマノイドやロボットを描く映画は、高度なテクノロジーと相対する「人間性」が共通テーマといえます。

❖参考:ヒューマノイド映画「エクス・マキナ」(アリシア・ヴィキャンデル)

◇「ハンカ社と組めば破滅する」?





公安部とハンカ社の指示に従い、テロリストを殺すことだけが仕事のミラ少佐。

しかし、ある時容赦なく破壊した同類ロボットが最後に発した一言、「ハンカ社と組めば破滅する」がずっと引っかかっています。

また、自分の記憶が操作されていることに気付いたミラ少佐は、公安部を陰で操るハンカ社を疑い初めることに。

「人間脳をもった義体」は、所詮、ハンカ社の「武器」に過ぎないことを知ってしまうのでした…。

クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)

軍需企業ハンカ社は、ミラの製作に完成する前に、オウレイ博士にいくつもの試作品を作らせていることが判明。

真相を知られたハンカ社は、ミラを廃棄処分するようにオウレイ博士に指示。

しかし、ミラに親に似た愛情を持っていた博士は、自分の命と引き換えにミラを逃がしてあげたのです。

その時、オウレイ博士がミラに残したメッセージがありました。メッセージに従い訪れた某所で出会った中年女性。

彼女が語る娘「草薙素子」の話に、ミラ少佐が迷わず直感したものがありました…。

感想とおすすめ度

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(引用:
https://www.facebook.com/GhostInTheShellMovieOfficial/

なにかとミラ少佐をかばう公安部の責任者・荒巻部長(北野たけし)、草薙素子の母親(桃井かおり)が日本人として登場し話題に。

スカーレット・ヨハンソンとの組み合わせが新鮮です。

また、CGをふんだんに使った映像もすごくキレイで楽しい映画となっています。

ぜひ、見て下さい。

ゴースト・イン・ザ・シェル [ スカーレット・ヨハンソン ]


感想(3件)



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2019年06月20日

『ボーダーライン』2つの意味。メキシコ国境と、合法・非合法捜査を分けたもの!

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アメリカ大統領が、メキシコとの国境すべてに壁をつくるというトンデモない政策を発信。

日本人が聞くと驚くしかないのですが、一体、ここで何が起こっているのでしょうか?

映画の現場となる地域から、『ボーダーライン』という邦題はきっと「国境」に違いないと。

しかし、原題は「Sicario」(暗殺者)でした。

原題を聞くと、トンデモない政策もわかるような気がします。

今作の題材は、「国境」で起こっているトンデモナイ麻薬売買の現実と暗躍する組織の話。

真の「ボーダーライン」とは、なんと取締りと摘発を行う当局の手段が「合法かどうか」いうボーダーだったのです…。

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メキシコ国境、麻薬組織とテロの温床
 


麻薬組織やテロ活動の温床であるメキシコ国境はまさに無法地帯。

想像を絶する殺戮が、日々、繰り返されていました。

組織の壊滅に立ち向かうのは、今作の主役となる国防総省所属の特殊メンバーたち。

麻薬カルテルの幹部一掃という特命を受けたリーダー、マット・グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)

彼の右腕となる国防総省コンサルタント、アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)

そして、マットはFBIにも捜査協力を依頼するのでした…。

国防総省から受けた、最初の質問

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(引用:
https://www.facebook.com/SicarioMovie/

◇「家族はいるか?」の意味は

FBIで指名されたのは、関連捜査を担当していた女性専任捜査官のケイト・メイサー(エミリー・ブラント)

ケイトが最初にマットから受けた質問が、「家族はいるか?」でした。

ケイトの「何をすればいいか」との質問に、自分たちのすることを見ていればいいと言うだけ。

シングルで子どものいないケイトでしたが、不安だけが募るケイトです。

そしてケイトには、もうひとつ彼らへの不信感がありました。それは、行動を共にするアレハンドロのこと。

◇非合法捜査では?疑うFBI捜査官

アレハンドロの捜査方法は、ケイトの所属するFBIとはまったく異なっており、目的のためなら非合法でもやってしまうのでした。

彼の素性は、映画の中で徐々に明かされますが、家族を過去に麻薬組織に惨殺された人物だとわかります。

ケイトは、合法捜査でないことをFBIの上司に直訴しますが、上司に却下されます。

そんな時、ケイトは地元メキシコ警察の警察官、テッドと知り合うことに。

◇秘密捜査のオトリに使われるケイト?

味方と思い一瞬気を許すものの、彼こそ麻薬組織に買収されている地元警官であることを見破ります。

しかし、テッドに先に攻撃され危うく殺されそうになるケイト。

その瞬間、タイミングよく助け出してくれたのはアレハンドロでした。

ケイトがとっさに思ったのは、自分は組織に買収されている警官をあぶり出すために、オトリに使われたのではないのだろうか?

ケイトとアレハンドロの駆け引きは、後半の謎解きへとつながのでしっかりご覧下さい…。

クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)

この映画は、麻薬カルテルを壊滅させるために国防総省、FBI、地元警察が協力して計画をすすめていくという優しい映画ではありません

アレハンドロの正体がわかるに従い、彼の本当の狙いがわかってきます。

さまざまな伏線が張り巡らされたこの映画。

一連の捜査にFBIの捜査官ケイトを同行させ、一部始終を目撃させたのも目的があったのです!

感想とおすすめ度


激しい銃撃戦や殺し合い場面にはちょっと痺れすぎるかも。

一方で、正義感が強く使命感だけで捜査に同行したケイトを演じるエミリーブラントにホッとします。

映画を通じてずっと流れる重低音が、見終わった後もずっと耳に残っています…。

続編『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』も合わせて見ると理解が深まります。

ボーダーライン スペシャル・プライス [ エミリー・ブラント ]


感想(1件)



ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ [ ベニチオ・デル・トロ ]






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