2022年09月12日
ちょっとだけMリーグ#42
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は小林 剛プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/Ndc3o7T958o
2019年1月29日 第1試合
南3局1本場
東家 小林 剛 23300
南家 滝沢 和典 27600
西家 魚谷 侑未 7500
北家 佐々木 寿人 41600
(敬称略)
トップ目が寿人さんで滝沢さんは跳満ツモか寿人さんから満貫直撃でトップ目に、小林さんは親なので6000オールツモか18000ロンでもトップ目になります。
魚谷さんは断ラス目で倍満ロンで三着目、倍満ツモで二着目になります。
最初に親・小林さんの手は
ドラ小林手牌
この手はメンツ手5シャンテンと遅く、通常の手組では他家のテンパイスピードに遅れそうです。
平和やタンヤオを中心に見そうですが、引き気味で良さそう。
後は役牌ポンもありますが、スピードで遅れそうなのと鳴いた後の形的に鳴かない寄り。
ツモ打
次に南家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
ドラが1枚ありますがターツも少ないメンツ手4シャンテン。
あまり高い手にならなそうで愚形受け入れも多く、テンパイにも時間がかかりそうです。
どのみち遅い手なら対子が増えた時は七対子、それも守備的七対子でオリやすい構えにします。
ツモ打
続いて西家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
ペンチャン2+カンチャン2+リャンメンでこれも形が悪く、テンパイスピードは遅そうです。
これはメンツ手3シャンテンですが引きなら789三色を意識したり、引きなら678三色を意識します。
ツモ打
最後に北家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
赤1枚ありほぼメンツ手の3シャンテンで平和狙いでいいでしょう。
マンズ1メンツ、ピンズ2メンツ、ソーズ1メンツならメンツは十分です。
を両方引いた時はピンズ多面張に変化しやすいのでその時は一気通貫や、ノベタン待ち、三面張を意識します。
例えば
例1
例2
伸び方によってはを対子落としでタンヤオもあります。
ツモ打
次巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
1メンツ完成の3シャンテン。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
3対子で七対子3シャンテン。
対々和には鳴きづらい対子なので七対子本線で進めたい所。
また同巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
こちらも3対子、七対子3シャンテンです。
この時点で2人が七対子の見える手で、対子場を連想させます。(対子場:特定のスジが偏りやすい場)
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
これで4対子、七対子2シャンテンです。
この同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
2メンツ完成で平和2シャンテンになります。
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
ペンは山にあと2枚、ペンもあと2枚、ペンはあと3枚のペンチャン受け入れ3つが残る2シャンテンです。
仮にテンパイしたとしても三色の2ハンだけで形が悪く、受け入れ枚数も少ないのは不安が残ります。
2巡後、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
こちらも4対子、七対子2シャンテン。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
789三色に決めて安全牌2枚を抱えていつでも戦える体勢です。
また同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
ドラくっつきとのシャンポン待ちなら5200〜になります。
ドラが重なればと入れ替えてポン満貫もあります。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
赤引きでタンヤオ・七対子を意識しているようです。
リーチ・タンヤオ・ツモ・七対子・赤なら跳満、6000オールでトップ目になれます。
同巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
5対子の七対子1シャンテンでスピードで一番乗り。
ここもドラ対子かドラ待ちで跳満です。
更に同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
こちらも789三色1シャンテン。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
5対子で七対子1シャンテン。
これで4人全員1シャンテンです。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
789三色テンパイ即リーチペン待ち。
リーチを受け、寿人さんは現物を抜いてオリ。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
現物の無い小林さんは端の切りで1シャンテンを維持。
滝沢さんもを合わせ打ちでオリ。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
これで魚谷さんの当たり牌は純カラ(0枚)、魚谷さんのアガリ目は0です。
ここでのどちらを切ってタンヤオ・七対子でリーチするのか小林さんは考えているようです。
場を見ると
小林捨牌
滝沢捨牌
魚谷捨牌
寿人捨牌
枚数はともに1枚切れで見た目上山に残り2枚ずつあります。
ここで小林さんは切りリーチを選択します。
もしかすると待ちに放銃するのが嫌だったのか、あるいは端に近いの方が山にいると思ったのかはわかりません。
ここは点数の高さよりも連荘すればトップ目にも近づきます。
9600ロンや4000オールツモなら一時的に二着目になります。
リーチの2巡後、引きで待ちならツモアガリでした。
そのまた2巡後、小林さんツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラ小林手牌
裏ドラ2枚乗ってリーチ・ツモ・タンヤオ・七対子・裏2で跳満の1本場、6100オールでした。
結果的にはタンヤオを付けなくても跳満で、タンキ待ちなら8000オールになっていました。
このアガリで
小林 42600
滝沢 21500
魚谷 400
寿人 35500
小林さんが一気にトップ目に立ちました。
試合後のインタビューで小林さんは
「途中から七対子に路線を決めて親番で連荘しなきゃって言って七対子に決めない人も多いと思うんですけど
一撃決めやすいのがあの手だったらさすがに七対子かなと思って
後はリーチとのめくり合うにあたりからのどっちが有利かっていうことで
が2枚見えでが通っていたので
の方が若干安全だったのと
魚谷さんが切られていては結構危ないんじゃないかということで
待ちの強さと安全さの両方でタンキにしました。
(リーチ2巡後)ツモってきたなと思ったけど当たってんのかなとも思ってたのであれはしょうがないと思います。
七対子ってミスなしでアガれることの方が少ないので七対子のミスは気にしててもしょうがないと思うんです。」
今後も進化しつつあるコバゴーさんから目が離せません。
今回のまとめ
・親だから七対子を狙わないのは損
・七対子のミスは付き物だから気にし過ぎない
・七対子の待ちは場に出ている枚数や他家の狙いなどを考慮して決める(見た目枚数が残っている待ち、混一色・清一色狙いと同じ色の待ちにしないなど)
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