『得度』と『済度』が、
人生のキーワードです。
得度とは何でしょうか?
広辞苑に、こう書いてあります。
「生死の苦海を渡り、涅槃(ねはん)の彼岸に渡ること。」
明鏡国語辞典には、こう書いてあります。
「迷いの世界を解脱して悟りの境地に入ること。」
『岩波 仏教辞典』には、
こう書いてあります。
「漢語の〈度〉は〈渡〉に通じ、
渡る、渡すの意。
〈得度〉は漢訳仏典中では、
迷いの世界から目覚めの彼岸に渡ること、
生死輪廻の流れを渡ること、
あるいは他者を導き渡すことを意味する。
その場合〈得〉には、得る、出来るの意は特にないことが多い。」
端的に言えば、
得度とは、
『悟りを開くこと』
です。
では、
済度とは何でしょうか?
広辞苑に、こう書いてあります。
「仏・菩薩が苦海にある衆生(しゅじょう)を済(すく)い出して涅槃(ねはん)に度(わた)らせること。
法を説いて人々を迷いから解放し悟りを開かせること。」
『岩波 仏教辞典』には、こう書いてあります。
「サンスクリット語 ni(導く),paritrana,uttarana(救済)などの漢訳語で、単に〈度〉と訳すこともある。
漢語としての〈済〉〈度=渡〉〈済度〉は、
ともに、もと、川を渡るの意。
また〈済世〉〈済民〉と熟する場合の〈済〉は、豊かにし救うこと。
〈度世〉[楚辞遠遊など]は、俗世を超出して仙界に昇ること。
道教文献に見える〈度人〉は、
人々を救い仙界に導くこと。
仏典では迷いの境界を去って悟りに至ることを表すut-✓tr(越える)、
nir-✓ya(脱出する)を〈度〉と訳すこともあるが、
〈済度〉は、おおむね仏や大乗の菩薩が、
迷いの境界、
あるいは生死の苦の中に漂う衆生を救い、
悟りの世界へ導くこと。
生死の苦を〈海〉に、
仏や菩薩を〈船師〉に、
悟りの世界を〈彼岸〉に、
それぞれ譬えた表現。」
端的に言えば、
済度とは、
『衆生を救済すること』
です。
実は、
済度することが、
得度する道でもあります。
なぜなら、
『伝えること(法を説くこと)は、学ぶこと』
だからです。
行こう
行こう
覚者の国へ
悟りを開いて
皆んなで一緒に行こう
悟りあれ
幸いあれ
(参考図書)
『岩波 仏教辞典』
(編者 中村元 福永光司 田村芳朗 今野達 岩波書店)
ご購入はこちらをクリック↓↓↓
https://amzn.to/3Bxmfsr
【このカテゴリーの最新記事】