『巨人の肩に乗る』 という言葉があります。
端的に言えば、『先哲の叡智』 『賢人の知恵』 に学ぶということです。
この言葉に関して、『明日のライターゼミ』の講師で人気コラムニストの田中泰延さんは、著書
『読みたいことを、書けばいい。――人生が変わるシンプルな文章術』 (ダイヤモンド社)
の中でこう述べています。
(175頁〜178頁)
「 『巨人の肩に乗る』 という言葉がある。こっちは私が捏造したものではない。
12世紀のフランスの哲学者、ベルナールの言葉だ。
歴史の中で人類がやってきたことの積み重ねが巨人みたいなものだから、我々はその肩の上に乗って物事を見渡さない限り、進歩は望めない、という意味だ。
いちから地面に立っていては、遭難した少年と同じになってしまう。
『巨人の肩の上』 は、アイザック・ニュートンが1676年にロバート・フックに宛てた書簡で、ベルナールの言葉を引用したことで有名になった。
『わたしがかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです』
ニュートンとフックの逸話は、科学者が『巨人の肩』 に乗る話だが、たとえば音楽家でもバッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、マーラーと、すべて過去を引用しながらちょっとずつ新しくなっている。
彼らは、『巨人の肩』 に乗って、自らも後世の人々に 『巨人』 のひとりとして数えられるようになったのである。」
『巨人の肩』 に乗ることは非常に重要です。
『先哲の叡智』 『賢者の知恵』 に学ぶことの重要性について、ジョージ・ソーンダーズ氏は、著書
『人生で大切なたったひとつのこと』(海竜社)
の中でこう述べています。
(30頁〜32頁)
「 社会全体のやさしさを実際に増やせる方法論と実践法が必ずある、ということです。
そのためには教育が役に立ちます。
芸術作品の創作に没頭するのもいい。
祈るのもいい。
瞑想もいい。
親しい友だちと心おきなく語り合うのもいい。
わたしたちの生まれる前から、こうした問題を考え、わたしたちのために答えを残してくれた、数えきれないほど多くの優れた賢者がいますが、そうしたひとたちに学び、哲学や宗教といった精神的な伝統において自己を確立するのもいい。
過去の賢者たちの英知に学ばないとしたら、それは変だし、自分から負けてしまうようなものです。
白紙の状態から物理学の新しい法則を発見しようとしたり、すでにある技術や知識などを学ばずに、脳外科手術のまったく新しい方法を考案したりすることが、いかに無茶かを考えるとわかるでしょう。」
歴史に名を残した偉人たちは皆、『巨人の肩』 に乗りました。
私たちも、『先哲の叡智』 『賢者の知恵』 に学び、進歩と向上を目指しましょう!
(結論)
『巨人の肩に乗ろう!』
『読みたいことを、書けばいい。―人生が変わるシンプルな文章術』
(著者 田中泰延 ダイヤモンド社)
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『人生で大切なたったひとつのこと』
(著者 ジョージ・ソーンダーズ 訳者 外山滋比古・佐藤由紀 海竜社)
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