『得るは捨つるにあり』 とは、
「何かを得るためには何かを捨てなければならない」
ということです。
『二兎を追う者は一兎をも得ず』
(同時に二つの事をしようとすれば、両方とも成功しないー広辞苑―)
という意味で使われることもあります。
『断・捨・離』 のように清らかな心を得るは、ものへの執着を捨つるにあり、という意味にも使います。
『死なんと戦えば生き、生きんと戦えば必ず死するものなり』(上杉謙信の名言)や
『身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ』
のように
「命を得るは命を捨つる覚悟にあり」
(腹を括ることでかえって活路を見いだすことができる)
という意味で使うこともあります。
『糧を棄て船を沈むる謀(はかりごと)』
という故事があります。
これは、楚の項羽が鉅鹿の戦いで、自軍の船を沈め、釜をこわし、小屋を焼き、兵士に生還の志を抱かせなかったために、秦軍に大勝したという故事です。〔史記項羽本紀による〕
この場合は、
『勝利を得るは退路を捨つるにあり』
といえます。
『未知のものを得るは既知のものを捨つるにあり』
(創造力や自由を得るためには、既知のものを捨てる勇気が必要である)
『悟りを得るは執着を捨つるにあり』
(涅槃寂静の悟りの境地に達する為には煩悩を解脱しなければならない)
このように
『得るは捨つるにあり』
という成句は非常に奥深い意味をもっていて、含蓄があります。
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