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2020年12月02日

割れが入った木の器を漆で修理する方法

木の器に割れが入った場合の修理の手順をザックリと説明してみたいと思います。

油分が残っていると、漆が硬化しないので、まずは割れ目の油汚れを取るために、エタノールなどで油分を取り除きます。

そして、木の器の割れ目の溝が大きい場合、こくそ漆というパテのようなもので溝を埋めます

こくそ漆とは、小麦粉に水を足して練り、生漆を足してまた練り合わせ、最後に木粉を混ぜ合わせたものです。

こくそ漆は、1度に厚くつけると硬化しきれない時もあるので、2度に分けてつける方がよいことが多いです。

その次に、さび漆という、砥の粉に生漆を足したもので、こくそ漆のザラザラを滑らかにします。

そして最後に表面をコーティングして、きれいに仕上げます。


割れ目の溝が小さい場合、さび漆だけで溝を埋め、漆で表面を仕上げます。


最後の仕上げは、拭き漆仕上げの器なら摺り漆、朱塗りの器なら朱色の漆、黒塗りの器なら黒色の漆で、修理の跡がなるべく目立たないように仕上げます。

全体の流れをなるべくわかりやすくするために、かなり簡略化してみましたが、伝わりましたでしょうか?
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