一番厄介なのは、他人ではなく自分です。
他人は、所詮、他人であり、その人はその人で心配しなくても生きていきます。
心配しなければならないのは、自分自身です。
その中でも自分の心が問題です。
稲盛和夫「敬天愛人 西郷南洲遺訓と我が経営」最終講 希望
「心というものは、よくもまあ、これほどまでに勝手に動くものかと驚くほどです。自分の心を自在にコントロールするためには、やはり鍛錬が必要なのです」(「日経ビジネス」2005年12月26日号・2006年1月2日号145頁)
人間の悩みのほとんどは、自分の心から発しているといえるでしょう。
この自分の心を上手に制御できれば、自分自身の問題のほとんどは解決するように思われます。
しかし、この自分の心が暴れだすとどうしようもなくなります。
自分で自分を苦しめ、自分で自分を振り回し始めます。
他人が入る隙間すらありません。
自分自身の問題を、他人のせい、社会のせいにしたところで、所詮は自分の問題ですから自分に戻ってきます。
それも100パーセント戻ってきます。
言い訳が許されません。
口では言い訳が言えても、所詮は口だけの話です。
実質的には自分の問題から逃れることはできません。
潔くなければならないのは、このためです。
13回にわたって、稲盛和夫氏の連載を通しながら、自分自身の生き方、自分の心に関して学んできました。
これからはより一層、学びを深めながら、日々の生活において学んだことを生かしていきたいと思います。