今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、男女・貴賤共に「無上宝聚 不求自得(無上の宝聚は、求めざるに自ずから得たり)」の金言を持つ者なり。智者・愚者をきらわず、ともに即身成仏なり云々。
『日蓮大聖人御書全集 新版』1140頁(御講聞書)
日蓮仏法を信仰する人は、男であろうと女であろうと、また、貴い立場の人も賤しい立場の人も共に仏法の宝を得ることができるといいます。
差別のない平等な世界観が示されています。また、智慧のある人だけでなく、愚か者であっても、信仰によって即身成仏できると言っています。確かに、智慧、知識が重要ですが、やはり、根本は信仰なのですね。そうでなければ、愚者が即身成仏できるという法門にはなりません。
人はそれぞれ個性がありますが、それは、言葉を変えると男女の差、貧富の差、才能の差といえます。この差によって、成仏できるか否かが決まるとするならば、差別の法門になってしまします。やはり、日蓮仏法は平等の法門であり、信仰さえあれば、どの立場、どのような能力であろうと成仏が可能とする法門です。この点に根本的な救いがあるといえましょう。