念々死を覚悟してはじめて真の生となる。
『森信三一日一語』寺田一清編 致知出版社 215頁
何となく生きていますと、死を覚悟することはないですね。ダラダラとした人生となります。
死という問題からしますと、日々の出来事などあまりにも小さい。
しかし、この小さい事柄に煩悶しているのが人間の愚かさといえましょう。
ここで、死を覚悟することにより、小さい事柄に囚われることなく、悠々と生きていくことが大切です。
日蓮においても「臨終只今」との言葉があるとおり、今まさに死があるとの認識、覚悟がより良い人生を形作る基礎となります。
生きていることが当たり前なのではなく、常に死と共に生があるとの実相に思いを馳せながら生きていくことですね。そうしますと、程度の低い人生を超えて、次元の高い生となるでありましょう。