目連尊者が法華経を信じまいらせし大善は我が身仏になるのみならず父母仏になり給う、上七代・下七代・上無量生下無量生の父母等存外に仏となり給う
盂蘭盆御書 1430頁
先祖を供養するにあたって、法華経を以て供養しますが、どこまで効力があるのか、少し気になるところです。
よく、上七代と言われますが、日蓮からすると、その上七代を踏まえながらも、上無量生まで効果があると言います。
何代目までという区切りがないのですね。
どこまでも先祖は供養されるということです。どこまでも遡れるわけですね。
圧倒的な功徳であり、圧倒的な供養です。
もちろん、上だけでなく、子孫も、下無量生ということで、法華経は永遠に効果があるようです。
ここで注意しなければならないのは、目連尊者が法華経を信じ、その大善によって仏になったことが前提である点です。
まずは、自分が仏にならなければ、先祖供養は成り立たないのですね。
万一、自分が魔性に取りつかれているならば、先祖も魔性に取りつかれるというわけです。
先程、確認したように、何代目までという区切りがありませんので、すべての先祖が魔性に取りつかれるわけですから、とんでもないことになりますね。
自分自身の信仰が研ぎ澄まされておりませんと、自分だけでなく、先祖にも悪い影響がありますので、気を付けなければなりませんね。
もちろん、自身が法華経の行者であり、仏たり得るならば、先祖にいい影響が与えられますので、申し分ないということです。