僕の経験から言うなら、外国人に外国語で自分の気持ちを正確に伝えるコツというのはこういうことである。
(1)自分が何を言いたいのかということをまず自分がはっきりと把握すること。そしてそのポイントを、なるべく早い機会にまず短い言葉で明確にすること。
(2)自分がきちんと理解しているシンプルな言葉で語ること。難しい言葉、カッコいい言葉、思わせぶりな言葉は不必要である。
(3)大事な部分はできるだけパラフレーズする(言い換える)こと。ゆっくりと喋ること。できれば簡単な比喩を入れる。
以上の三点に留意すれば、それほど言葉が流暢じゃなくても、あなたの気持ちは相手に比較的きちんと伝えられるのではないかと思う。しかしこれはそのまま〈文章の書き方〉にもなっているな。
村上春樹『やがて哀しき外国語』講談社 174−175頁
今の私に外国人に英語で何かを伝える場面はありませんが、英語を「読む」「聞く」に焦点を定めて勉強しているとはいえ、基礎的な、中学程度の英会話ぐらいは、さすがにマスターしたいと考えていることから、どのような態度で英会話に取り組むべきか、村上春樹さんの指摘が明快に示してくれています。
まずは、自分が伝えたいことを英語でどう言えばいいかを考えて勉強することですね。
暗記用英文を自分が言いたいことに言い換えて覚えるというのも一つの方法でしょう。
自分が日本語で言うことを英語にすればよいですね。
つい、難しい言葉を使うのがよいのではと勘違いしてしまいがちですが、英語のネイティブでもない私が難しい言葉を発しても仕方がないでしょう。
「読む」「聞く」においては、難しい言葉をも理解するにしても、「話す」際には、基礎的な英単語を使うよう心掛け、そのための勉強に特化することですね。
また、大事なことこそ、分かりやすい言葉で表現することが大切なのですね。
まとめますと、英会話に関しては、シンプル、ベーシック、スタンダードな言葉を使うようにすることですね。
ただ、一応、簡単な英会話ができるようになったところで、使う機会はないでしょうね。
そうはいっても、英語を「聞く」際に、英会話を練習した成果は生きてくるでしょうから、無駄にはなりませんね。