妙とは蘇生の義なり蘇生と申すはよみがへる義なり
法華経題目抄 947頁
法華経の題目は、妙法蓮華経ですが、この妙の一字に深い意味があるのですね。
日蓮は、妙には蘇生の意味があると言います。
人間、それなりに長く生きてきますと、ダラダラした感じになります。新鮮さがなくなるのですね。
小さな子供の時を思い返しますと、生きていることそれ自体が楽しかった。
しかし、今はどうか。子供の頃の天真爛漫さは当然なく、見識はあるかもしれないが、それだけのことで、生きていることそれ自体を楽しんでいるとは言い難い。
人間たるもの、本来的には、生きていることそれ自体に楽しみを感じなくてはなりません。
そのためには、蘇生しなければならないのですね。
妙の一字をもって蘇生するということです。よみがえるということです。
信仰をする意味は、よみがえるためであり、そのための呪文が南無妙法蓮華経というわけですね。
子供の頃と同じような感じにはならなくとも、現在の年齢に応じて、生きていることそれ自体の喜びを感じて生きていきたいものです。