瞋恚盛んなる者には忍辱の心を起こさしめ
無量義経 十功徳品第三 44頁
瞋りの感情が盛んな人間に対しては、耐え忍ぶ心を起こさせる必要があります。
瞋りとは地獄界の状態ですから、いつまでも地獄界で蠢くのではなく、まともな人間の世界に至れというわけですね。
正直なところ、瞋ったところで、何も得るものはありません。より一層、不愉快になるだけです。
耐え忍ぶということは、実践するのが難しく、つい、瞋ってしまいます。
しかし、そこを瞋らず、忍辱で乗り越えるために、無量義経があるということですね。
もっと言えば、無量義経よりも高位にある法華経に基けば、より一層、忍辱を身に付けることができるでしょう。
このように自分自身の感情をコントロールできることそれ自体が功徳です。
世間一般や迷走している教団がいう功徳とは大違いです。
本来、功徳とは、その人の生命状態そのものが仏であることを意味します。
仏が瞋ったままということはありえず、瞋ったにしても、次の瞬間は忍辱を行じているものです。
そのために無量義経、法華経を自分のものにすることです。