仏は文字に依つて衆生を度し給うなり
蓮盛抄 153頁
世の宗教を概観しますと、聖典というものが存在します。
聖典のない宗教もあるかもしれませんが、主だった宗教には、然るべき聖典があります。
ユダヤ経、キリスト教には、聖書があります。イスラム教には、クルアーンがあります。
仏教には、それぞれの宗派で、依拠する経典があります。
宗教、信仰といっても、文字によって成り立っているということがいえます。
私の場合、日蓮仏法ですから、御書、法華経が依拠する文字となります。
また、本尊を考えますと、日蓮が認めた曼荼羅を本尊としていますので、これも文字で構成されているのですね。絵曼荼羅ではありませんから。
まさに、文字によって、信仰しているというわけです。
よって、「仏は文字に依つて衆生を度し給うなり」となるのですね。
文字によって信仰していると自覚して、信仰すべきですね。
文字によらないで、いい加減なことを言う人のことを信用して、信仰してはいけません。
要は、文字にするほどの価値のない、くだらない言説は、偽物ということです。
特に、宗教の場面において、しょうもない、くだらない、いい加減なことを言う人がうようよしていますので、注意が必要です。
あくまで、文字によって自らの信仰を形作るのがよいですね。
御書、法華経を軸に信仰すればよいということですね。