愚癡無懺の心を以て即心即仏と立つ豈未得謂得・未証謂証の人に非ずや
蓮盛抄 152頁
物事の道理が分からず、恥じ入る気持ちのない人間に限って、自分は偉いと勘違いしているものです。
そもそも、道理が分からず、恥知らずでなければ、自分が偉いなどと思わないでしょう。
まさに、未だ得ざるを得たりと謂い、未だ証せざるを証せりと謂えり、という状態ですね。
思い上がっている人間には、上記のような特徴があります。
端的に言うと、境涯が低いということですね。
境涯が低い割には、自分は仏と勘違いしているわけですから、救いようがありません。
ここまで酷くなくとも、自分を中心に考えすぎる人は、上記のような状態になりがちですね。
やはり、先人の業績に学びながら、生きていくべきと思うのですが、自分の人生は自分で決める、と気負い過ぎて、結局、取るに足らない人生になっていないか、反省することが必要でしょうね。
いい気になり過ぎることなく、バランスのとれた生き方をしたいものですね。