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2014年12月30日

妙法蓮華経 序品第一 の研鑽

仏子とは、どのような人なのか。妙法蓮華経の序品第一にそのヒントがあります。

「仏子の忍辱の力に住して、増上慢の人の悪罵捶打するを皆悉く能く忍んで、以て仏道を求むるを見る」(梵漢和対照・現代語訳『法華経』上 岩波書店 22頁)

仏子は、我慢強いという特徴があります。

思い上がった人間からの悪口、罵詈、罵倒があっても、耐える力、忍ぶ力がある故に、そのようなことに振り回されないのですね。

そして、仏道を求め、境涯を上げていくという。

根本目的が仏道であり、境涯を上げていくことですから、思い上がった人間の悪口など取るに足らないということでしょう。

いちいち相手にしているだけ時間の無駄というものです。

では、菩薩とは、どのような人なのか。同じく妙法蓮華経序品第一から見てみましょう。

「菩薩の諸の戯笑、及び癡なる眷属を離れ、智者に親近し、一心に乱を除き、念を山林に摂め、億千万歳、以て仏道を求むるを見る」(同書 同頁)

菩薩は、くだらないことや愚か者を相手にしないということです。そして、智者と親しみ、境涯を上げていくのですね。

無駄なものを削ぎ落とし、長期間の集中をもって仏道を求めるという。

なかなか大変ですね。

注目したいのは、くだらないことや愚か者を相手にしないというところです。

世の中には、相手にしてはいけない人が一定数存在します。そのような輩に限って、人との繋がりが大事と吹聴しますが、自分の相手をしてほしいだけなのですね。

以前は、このような輩の言う繋がりなどというものを真に受けて、相手にしていたわけですが、境涯が下がるばかりでした。

序品にあるように繋がるべきは、智者であって、愚か者ではありません。このような基本的なことが分からずして、人生を歩むことは危険極まりないことです。

妙法蓮華経の最初の品である序品第一に明確に記述されていることを知っておくべきであり、実践することですね。

つい、勤行の関係で、方便品第二に注目しますが、その前の品たる序品第一を忘れては意味がありません。

妙法蓮華経の全品は、智慧の宝庫といえます。我々としては、一品一品大切にしながら研鑽を続けたいものです。

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