「かたきをしらねば・かたきにたぼらかされ候ぞ」(光日房御書、931頁)
自分自身に危害を加える敵を知らずして、自分自身を守ることはできません。
ただ、敵といっても危害を加える敵だけでなく、人の時間を食い荒らす敵もいます。
どちらかというと、このような人の大切な時間を奪う敵の方が多いかもしれませんね。
人の時間を奪う敵は、危害を加える敵のように、明らかな敵対的行動をとるわけではありません。
むしろ、親しげに近づいてきます。
仲間だ、家族だ、同志だ、などと言っていますが、単なる敵にしか過ぎません。
これを知らないがために、今まで多くの時間を無駄にしてきたことか。
反省することしきりです。
いままで無駄にしてきた時間を、例えば、自己投資の時間に充てたならば、ひとかどの人間になっていたことでしょう。
それほどの時間を食い散らかすとんでもない敵には、今後とも、気を付けていきたいものです。
いつ、だまされるか分かりませんから、常に注意しておくことですね。
こちら側に隙があると、遠慮なく近づいてきます。
また、人の時間を食い荒らす敵は、相手のことをよく見ており、だませそうな人間を見つけると集中してその人間にアプローチしてきます。
ただ、だませないと思うとさっさといなくなります。
これでもかという程のスピードでいなくなります。
つまり、確固とした自分自身の軸があるならば、人の時間を食い荒らす敵は近づいてきません。
人の時間を食い荒らす敵は、所詮、くだらない人間であり、今後も、そのままくだらないままで人生を終えるわけで、こちらとしては、お好きにどうぞ、という態度でかわしておくだけでよいですね。
とにかく、自分自身の境涯を上げていくことが肝要といえましょう。
境涯が上がりますと、人の時間を食い荒らす敵との縁が切れると共に、そのような敵の素性、特徴、みっともなさがよく理解できるようになります。