英語をマスターしたいとの気持ちがあっても、日本にいる限り、英米人との接点はほとんどありません。
英語を使う場面も極端に少ないといえます。
モチベーションもあまり上がりません。
ただ、現在は、インターネットがありますから、昔と比べて英語に接する機会が増えました。
英語ができれば、英語のサイトを楽しむことができます。
この点から考えれば、ややモチベーションは上がります。
しかし、大人になってから英語をマスターする場合、ネイティブ並みの英語力が身に付くわけでもなく、中途半端な英語力に不満を持ちながらでは、モチベーションが下がってしまいます。
英語を学ぶ目的が、英語をマスターすることだけであれば上記のようなことになるでしょう。
しかし、本来は違う目的があるのではないかと考えるに至りました。
「自分自身を、自分の会社を、自分の国・日本という国を、百メートル、千メートル上空、いや宇宙空間から俯瞰し、違いを止揚できるようになる。これが大切であり、おそらく外国語学習の目的はそこにある」(森山進『英語社内公用語化の傾向と対策』研究社 72頁)
外国語を学ぶことは、自分自身を含め自国を相対的に見るためといえます。
また、自国を相対的に見るだけでなく、自国と外国との違いを認識しつつ、両者を自分自身の中で価値的に統合していくことが外国語を学ぶ目的といえそうです。
ネイティブ並みの英語力がなくても、また、英語力のレベルがどうであれ、日々、英語を学ぶことが自分自身の人生そのものを豊かにするとの視点を持てば、モチベーションは常に高い状態に保つことができるでしょう。
要は、英語を学ぶ際、楽しく学べばよいと思われます。
少しでも英語で物事を理解できたならば、そのことに喜びを感じる余裕が必要でしょう。
試験のため、ビジネスのためといきり立たず、人生を豊かにするためにとの姿勢で英語を学んでいきたいですね。