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2014年04月17日

何を読むべきか

日蓮の御書を読む場合、全部読むのが理想ですが、『日蓮大聖人御書全集』では1600頁あり、なかなかの大部の書です。

その御書の中でも日蓮仏法の根幹になる数編を読んでみたいと考える向きもあろうかと思います。

精読すべき御書を選んでみましょう。

1 観心本尊抄(如来滅後五五百歳始観心本尊抄)

2 佐渡御書

3 法華経兵法事(四条金吾御返事)

まず、観心本尊抄ですが、日蓮の著作の中でひとつを選ぶとするならば、本抄になります。

信仰において重要な本尊について論じられている書であるからです。

また、法華経をはじめ経典を引用し、天台、妙楽の言葉を引用しながら、信仰、本尊について明確に論じられています。

分量もほどよく、密度も高い書となっています。

次にあげたいのは、開目抄なのですが、分量が多いですね。

重要な書であることは間違いないのですが、分量が少ない割には密度が濃い書を選んでいますので、開目抄は外すことになります。

しかし、開目抄の内容は外せません。

そうしますと開目抄の内容をコンパクトにまとめた書を探すことになります。

そこで気が付くのが佐渡御書ですね。

佐渡御書で論じられていることは、開目抄の趣旨とほぼ同じです。

佐渡御書の分量は少ないので、何度も読み込んで自分のものにしていくことですね。

信仰者の生きる道を示していますので、自分の人生行路がフラフラした時に研鑽して、軌道修正を図るのがよいですね。

最後に、信仰の姿勢を学び、信仰の覚悟を決めるための御書ということで法華経兵法事を選びました。

四条金吾御返事と言われている書のひとつですね。

分量は、非常少なく、あっという間に読めてしまいます。

しかし、内容は濃いですね。

何度読んでも味わい深い書です。

この3つの書の重要度は、観心本尊抄、佐渡御書、法華経兵法事となりますが、研鑽する順番は、逆の方がよいでしょうね。

法華経兵法事を研鑽し、その次に佐渡御書を研鑽し、最後に観心本尊抄を研鑽すれば、無理なく、日蓮仏法の世界に入っていけるでしょう。

この3つの書は、徹底的に精読すべき書ですから、他の御書以上に何度も研鑽すべきです。

そうしますと、単なる信心を越え、日蓮仏法に基づく確固とした信仰となっていきます。

核となる御書を自分の中に持ちますと、自信が付くと同時に偽物に振り回されることがなくなります。

また、核になる御書があるおかげで、他の御書の理解が進むという利点があります。

万遍なく全部を読むだけでは、何となくの理解になってしまいます。

御書全部を読むにしても、勘所となる上記3書などをみっちり研鑽するというメリハリが重要になります。

徹底的に、また、みっちり研鑽するためにも、分量は多すぎてはいけません。

よって、上記3書になったわけです。

もちろん、上記3書でなく、自分自身でこの御書を研鑽すると決めた御書があれば、その御書を徹底的に研鑽すればいいですね。

研鑽は、自分が決めて、自分が行うということです。

誰かさんに決めてもらってすることではありません。

信仰に関しては、大人であるべきですね。

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