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2014年02月16日

進歩的文化人に共通する語法とは

谷沢永一氏が「進歩的文化人に共通する語法とは」と題して、その語法を説明しています。

まずは、確認してみましょう。

「事柄を明晰に表現しないで、ほのめかし、言いくらまし、あてこすり、いやがらせ、皮肉、嫌味、難癖、野次、持ってまわった曖昧な言立て、そういう迂回作戦をとりました」(谷沢永一『悪魔の思想』クレスト社 296頁)

今から思い返してみますと、進歩的文化人といわれる人々の著作を読んでいた時、何が言いたいのかがよく分からなかった記憶があります。

谷沢永一氏が指摘するように「事柄を明晰に表現しない」、「持ってまわった曖昧な言立て」なわけですから、分かりにくいのは当たり前でしょう。

当時は、私も学生であり、社会人といっても20代、30代であった時は、こちら側の理解が足りず、勉強不足だから分からないのだろうなどと思っていました。

しかし、改めて検討してみると、進歩的文化人といわれる人々の著作は、ただ単に読みにくく、意味不明であったということです。

確かに、学識は豊富ですから、あれやこれやと書かれている分量は多いですね。

彼らの学識の豊富さにあこがれを持ちましたが、今から思うと、勉強すれば身に付くものであり、そう有難がるほどのことではありませんね。

しかし、若い時は、このような学識の豊富さに目を眩まされるのですね。

また、進歩的文化人といわれる人々は、それなりに有名でしたから、若い時は、どうしても有名な人に引きずられてしまいます。

有名であることは、イコール、いいこと、素晴らしいこと単純に考えてしまうのが、若さの至らなさですね。

こちらは若く、学識も大したことがありませんから、右であるとか、左であるとかもよく分かっていないわけです。

有名な人の本を読めばよいと思っているわけです。

そこのところを上手く豊富な学識や有名になっていることで欺くわけですが、これが進歩的文化人の作戦なのかもしれません。

ただ、その豊富な学識を使って、取り立てて言いたいことがないようで、論旨は、あっちへフラフラ、こっちへフラフラという風に流れていき、疲れてしまったのかどうかは分かりませんが、途中で適当な理屈をつけて文章が終わっています。

このように中途半端な終わり方をしても、それがさもかっこいいかのように取り繕っていましたので、悪質ですね。

生半可な文学青年気取りといった感じです。

ただ、このようなことも今になって分かったことで、若い時には、まんまとやられていたわけです。

これも保守的といわれる人々の著作を読んでいくうちに分かったことです。

保守的といわれる人々は、論旨が明快ですね。

それに、真摯な姿勢が感じられます。

心がすっきりするという効果もあります。

逆に、進歩的文化人といわれる人々には、真摯な姿勢はなかったですね。

意味不明な文章を垂れ流すことそれ自体が不真面目ですね。

心がすっきりすることもなく、もやもやした感覚が残っていたことを思い出します。

当時は、そのもやもやも自分のせいだと思い込んでいましたが、変な文章を書いている人に原因があったのですね。

ここで気付くのは、進歩的文化人といわれる人々の職業がおおむね大学の教員ということです。

大人は騙せなくとも、大学生なら騙せるということでしょうね。

確かに、いい居場所を見つけています。

安心でしょうね。

安全地帯といってもいいかもしれません。

世の中に対して、「けしからん。けしからん」とうるさいわけですが、具体的な行動は一切ありません。

まあ、行動する気がないわけですから、それはそれでいいのですが、冷静に分析しますと、みっともない人々ですね。

ただし、進歩的文化人といわれる人々は、苦労し、努力しながら豊富な学識は身に付けているわけですから、学識を身に付けるためにどうすればよいかといったハウツーに関する文章や本には、見るべきものがあります。

思想が絡まない、学識を身に付けるという技術的な事柄に関しては、進歩的文化人といわれる人々から学んだ方がよいですね。

なかなか参考になりますよ。

もちろん、変な思想が入り込んでいるところは、上手に取り除いておくことです。

いずれにしても、今は、少しずつ良識のある保守の人々が増えてきています。

ただ、進歩的文化人といわれる人々の勢力もまだまだ健在ですから、これらの人々の力が弱まるには時間がかかるでしょうね。

まずは、進歩的文化人といわれる人々が年を取り、亡くなるまでには、あと数十年はかかるでしょう。

戦後100年(2045年)がひとつの節目になるかもしれませんね。

その時に、進歩的文化人といわれる人々は、どのような評価を受けるのでしょうか。

今でも、評価は下っていますので、相手にされないかもしれませんね。

最後に付け加えると、谷沢永一氏が本書で紹介している進歩的文化人といわれる人々の文章を読むと新宗教に狂っている人とは、表面上は違いますが、根っこのところでは似た者同士ということが分かります。

同じ臭みが感じられます。

このことから言えるのは、進歩的文化人といわれる人々に騙される人は、新宗教に騙されやすく、新宗教に騙される人は進歩的文化人といわれる人々に騙されやすいという構造ですね。

注意しましょう。

悪魔の思想―「進歩的文化人」という名の国賊12人

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posted by lawful at 17:08| 雑感

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