virtue という単語を引くと「徳、善、美徳」という訳語が出てきます。
そのすぐ下に、ことわざが紹介されていました。
♦Virtue is its own reward.
⦅ことわざ⦆ 徳はそれ自体が報いである
(徳はそれを行なうことで得られる満足感で十分報いられる).
『ルミナス英和辞典(第2版)』研究社
何かいいことをすると良い報いがあると期待しがちですが、そもそも、徳という次元は、あとで報いを求める次元ではないということですね。
善行を行ったならば、それでよしという潔さが必要なようです。
あとから、あれが欲しいこれが欲しいと言っているようでは、徳、善、美徳というレベルではなく、物乞いのレベルですね。
ビジネスにおいては、サービスを提供した後に報酬を求めることは適正なことですが、徳、善、美徳という世界では、それらを為したと同時に報酬があるというわけですね。
別の辞書でも見てみましょう。
♦Virtue is its own reward.
⦅諺⦆ 徳行は自ら報ゆ
⦅見返りを期待するべきでない⦆.
『新英和大辞典 第6版』研究社
訳が古風ですね。
説明文も「見返りを期待するべきでない」となっており、手厳しい。
同じ研究社の辞書ですが、雰囲気が全然違いますね。