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2013年12月22日

『ゼミナール マーケティング入門』第2版

ビジネスを行うにあたって、マーケティングが必要といわれていますので、石井淳蔵・嶋口充輝・栗木契・余田拓郎『ゼミナール マーケティング入門』第2版 日本経済新聞出版社を参照してみました。

本書の一節を所々紹介しながら、いろいろと考えていきたいと思います。

「何も手を講じなければ、大多数の買い手はなじみのある既存の製品・サービスとの比較のなかで、新製品・サービスの評価を行ってしまう。そして、多くの場合、既存の製品・サービス、あるいは、その確立された使用方法を前提とした評価が行われてしまい、それらとは根本的に異なる新しい製品・サービスが高い評価を獲得することは困難となる。だからこそ、カップヌードルの市場導入時に、流通業者たちはこの新製品の可能性に否定的だったのである」(同書 28頁)

新しいものを市場に出した場合、当然のことながら既存のものがあり、当初は売れないものです。

また、新しいものが本当に新しい場合、その新しいものを評価する基準そのものが存在しませんので、適正な評価が得られません。

それどころか、既存のものを基準に評価されますから、新しいものは価値のないもの、大したものではないとの評価になりがちです。

そもそも、新しいものは、既存のものの枠外にあるわけですから、新しいものそれ自体として勝負しなければなりません。

大変ですが、自らが基準を作っていくということですね。

これがマーケティングということなのでしょう。

このように、ほとんどの人が新しいものを適切に評価できないわけですから、自分自身が新しいものを適切に評価できる人間になれば、ビジネスが成功する確率が高くなりますね。

ここで本書におけるマーケティングの定義を確認したいと思います。

「「マーケティング」とは、「企業が、顧客との関係の創造と維持を、さまざまな企業活動を通じて実現していくこと」である」(同書 32頁)

あっさりしていますが、必要なことがすべて含まれていますね。

利益、利潤をもたらすのは、所詮、顧客ですから、顧客のいないところビジネスなしですね。

お金を落としていってくれる顧客との関係が大事ということですね。

「事業の定義にあたっては、「顧客が本当に求めているものは何か」をよく考えることが重要である。顧客が本当に求めているものに気づくだけで、新たなビジネスチャンスが開けることがある」(同書 177頁)

やはり、まずは、顧客ですね。

顧客が欲しいものを提供すれば、それなりの利益があがります。

ただし、ここでいっているのは、顧客が「本当に」欲しいものを提供するということですね。

そうすると、莫大な利益がもたらされるということでしょう。

「技術の変化や消費者の要求の変化、さらには競合する製品・サービスの変化といったさまざまな変化によって、「何をすべきか」が変化していくことに、企業は絶えず気をつけておかなければならない」(同書 178頁)

顧客が本当に求めるものを提供していても、いつも同じものが求められているわけではなく変化します。

いろいろな変化に合わせていくことが必要ということですね。

よくよく世の中を観察すると、変化に対応できないビジネスは消滅していますね。

このことから、自分のビジネスにおいては、とにかく変化に対応できるようにしておきたいですね。

「われわれ消費者は、実際のところ自分が何を必要としているかを、それほどよくわかっているわけではない。新製品を手にして初めて、「そうそう、こんなものが欲しかったのだ」とわかる場合が少なくない」(同書 324頁)

先程、顧客が本当に求めているものを提供することが大事という話がありましたが、実のところ、顧客、消費者にもそれが分からないようですね。

もし、明確に分かっているならば、その顧客、消費者は、顧客、消費者であることを一旦棚上げし、自分のビジネスシーンでその本当に求められているものを提供し、莫大な利益を得ていることでしょう。

いろいろ観察し、考えたところで、答えが出るわけではなく、まずは、何がしらの新しいものを提供することがスタートということですね。

それから、その新しいものを顧客に提供していくためにさまざまな活動を行っていくわけですね。

まさに、マーケティングということですね。

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