「企業経営の目的は、企業価値の最大化であり、それ以外のものではありえない。従業員の福祉向上や、地域社会への貢献、あるいは顧客の満足度を高めることなどは、企業価値を最大化するための手段であって、目的ではない」(野口悠紀雄『実力大競争時代の「超」勉強法』幻冬舎 206頁)
「企業経営の目的」を「自分の人生の目的」と読み替えた場合、自分の人生の目的は、「自分の価値の最大化」となります。
仏教でいえば、「成仏」となりますね。
「仏」の境涯を得ることとなりますでしょうか。
従業員の福祉向上、地域社会への貢献、顧客の満足といっても、これはすべて、「他者」の話ですね。
他者の福祉向上、他者への貢献、他者の満足ということですね。
他者のために何かをすることを通じて、自分自身が「仏」の境涯を得ることが大切であり、他者のために何かをすることは手段というわけですね。
確かに、他者のために何かをしている人でも、それが身に付いている人を見ると、他者のために何かをすることによって、その人自身が輝いていますね。
所謂、「成仏」の状態に至っています。
しかし、偽善者が他者のために何かをすると、より一層、偽善が際立ち、「地獄」「餓鬼」「畜生」「修羅」の生命が滲み出てきます。
他者のために何かをするのを目的とするのではなく、自分自身の「成仏」「仏」の境涯を得ることを目的としなければなりません。
また、「成仏」「仏」の境涯を得れば、存在そのものが他者のためになっていきます。
もう、何かをするという次元ではなく、存在するだけで価値を放出する次元に至るわけですね。
目的を間違うと変な新宗教の団体に絡まれますから、気を付けておくことですね。